2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

自分の気持ちを理解して受け入れる(介護者のために)

オーストラリアの介護者週間を機に、 介護者支援団体 Carers Australia のサイトから介護者向けメッセージを 何度かに分けて訳しています。 Carers Australia のサイトにある介護者ニーズのカテゴリーから 「自分を大切にする」 ↓ 「自分の健康と幸福を維持…

介護者も自分を大切にしましょう

Carers Australia の介護者向けページから 介護者が「自分自身を大切にする」というカテゴリーを選ぶと 「あなた自身の健康と幸福を維持する」として 2008年10月17日付の次のような文章が出てきます。 日付からすると、今年の介護者週間を機にアップデートさ…

You are only human:介護者だって生身の人間なのだから

高齢者や障害児・者の介護を担っている人にとって大切なことは何なのか。 介護者のニーズとは何なのか──。 「深い家族愛で献身する美しい姿」という非現実的な美意識に阻まれて 介護者(障害児の親も含む)自身の現実的なニーズに目を向けるということが 日…

通学バス内で自閉症児が“強姦魔”少年にレイプされる(米)

まったく、なんでアメリカでは、こうも次々とありえないはずの事件が起こるんだか。 テネシー州Knox郡での事件。 14歳の自閉症の女の子が、 性犯罪歴から「強姦魔」とされ法的後見人から「目を離さないよう」注意が出ていた18際の少年に 養護学校の通学バス…

親族の自殺協力に裁判所は法の明確化を拒む(英)

今年6月にMS女性、自殺幇助に法の明確化求める(英)のエントリーで紹介したケースですが、 多発性硬化症の女性Debbie Purdyさん(45)が いずれスイスのDignitasクリニックで医師の幇助を受けて自殺したいと考えており、 その際に付き添ったり、自殺に協力…

精神障害の9歳児を養護学校で手錠をかけて逮捕(米・フロリダ州)

統合失調症、強迫神経症とADHDの診断が出ているという(母親情報)9歳の女児が フロリダの養護学校のタイムアウト・ルーム(落ち着くための部屋)で 手がつけられない暴れ方をして、逮捕される、という事件が 10月14日に起きています。 警察官は少女に権利を…

癌を予防する“かもしれない”紫色のトマト

アントシアニンといえば最近その効能をよく耳にしますが、 大腸がん細胞の増殖速度を落としたり 心臓血管疾患や老化に関連した病気を予防する効果があるとされるほか、 抗炎症作用があるとか、眼にも良いとか、肥満も糖尿病も予防するとか いろいろ良いこと…

喫煙者には無料でワクチンを、と豪医師会

豪医師会は 髄膜炎や肺炎を引き起こすバクテリアに抵抗するための肺炎双球菌ワクチンを 喫煙者に無料で提供すべきだ、と。 Doctors push to give smokers free vaccines The Canberra Times, October 25, 2008 スモーカーは肺炎双球菌に対する保護機能が低下…

介護を巡るダブルスタンダード・美意識

たぶん一般的な子育てや、 障害のある子どもの子育て、 障害児・者のケアや高齢者のケアのいずれにも 形を変えて当てはまるのではないかとは思うので、 ちょっと乱暴ですが、ここでは便宜上 それらを全て「介護」という言葉に含めさせてもらって。 介護者に…

「介護疲れ殺人」は増加傾向(日本)

月刊誌「介護保険情報」10月の「動静」欄(P.74)によると、 6月に開催された第50回日本老年医学会学術集会の シンポジウム「高齢者医療の現状と将来:介護の現場・医学・行政からのアプローチ」の中で、 東北大学病院老年科の大類孝氏が介護保険導入前後の…

今度はロタウイルス・ワクチンだって(米)

乳幼児に嘔吐や下痢を引き起こすロタウイルスに抵抗するワクチンが 2年前に市場に出回るようになってから 入院やERへの受診が激減している、との報告が出ています。 本来は生後2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月の3回にわたって飲むことが推奨されているワクチンですが、…

米でも出生前遺伝子診断の新技術で議論

金曜日のエントリー新・着床前遺伝子診断MoT:遺伝病はもちろんアルツも糖尿も癌も心臓病も弾けるぞで 英国の同様の議論を紹介したばかりですが、 米国では遺伝子チップを使った胎児に対する出生前遺伝子診断技術が 実用に供するには時期尚早との批判をよそ…

6月解禁のヤセ薬、精神障害起こすと早くも販売中止(英)

NHSが解禁したというニュースに こういうのは発想の方向そのものが間違っているんじゃないかという懸念を NHS新たにヤセ薬を解禁という7月のエントリーで書いたばかりなのですが、 このほど 深刻な精神障害を生じ、自殺にまで至るリスクが高すぎるとして Th…

今度は「胚の養子縁組」だって

ヒト胚をES細胞研究に使えない米国では 生殖補助医療で出る余剰胚が多数、冷凍保存されていて、 その胚を不妊に悩む夫婦が提供してもらって子どもを持つことに 連邦政府が力を入れ、斡旋する団体などに資金援助を行っている。 それを呼んで「胚提供」または…

新・着床前遺伝子診断MoT:遺伝病はもちろんアルツも糖尿も癌も心臓病も弾けるぞ

ロンドンのBridge Center で開発された 着床前遺伝子診断の新らしい技術 “遺伝MoT”とは IVFで作った胚が2日めになったところで、 それぞれの胚から細胞を1つずつ取り出して karyomappingと呼ばれるテクニックで遺伝子を解析、 その後に健康な胚を着床させ…

「象牙海岸で先進国の有害ゴミによる死傷者多数」事件:続報

去年の暮れのエントリー象牙海岸の悲惨で取り上げた 2006年夏の事件ですが、 アフリカはもう何年も先進国のITゴミなど有害ゴミの捨て場と化しており、 象牙海岸に無造作に投棄された毒性ゴミによって ゴミの中から金属片を漁るのを仕事にしている最も貧しい…

新世代抗ウツ剤「慎重に使えば使えるよ」と“ヒモのついていない”学者

90年代にすばらしい薬だともてはやされた新世代抗ウツ剤(プロザックなどのSSRI)も 鬱病の若者に自殺念慮を生じたり、 Harvardの著名児童精神科医Biedermanが 製薬会社からの金銭授受を隠していたスキャンダルなどで 最近ではトンと売り込みにくくなったが…

親の会がNPOで成年後見、地域ボランティアによる「訪問里親」制度も(岡山・旭川荘)

ああ、こういうのもアリなんだなぁ……と目からウロコ。 旭川荘療育児童院:成年後見をNPOに 家族会、法人設立の動き /岡山 某所で耳にした話では 司法書士など専門家のアドバイスを受けて、 親の会が立ち上げるNPOでは主に身上監護を担っていこうという話だと…

英国式「オレゴン式・死に方」の勧め

英国のジャーナリストKatharine Whitehornが 米国で唯一医師による自殺幇助を法律で認めているOregon州に出かけて取材し、 英国のリベラル紙the Guardian で論評しています。 世界で初めて尊厳死を認めたオランダでは 死が差し迫っていることという条件も付…

米”お金がすべて”の自閉症行動療法事情

Washington州の親は自閉症の子どもの行動療法(ABA)に 毎週1000ドルを支払っていて、 Indiana州の親は年間3000ドルを払って 同様のセラピーを健康保険でカバーしてもらっている。 ──というのが、自閉症児への行動療法を巡る米国の州による地域間格差。 記事…

「妊娠中絶は女性の自己決定、もっとやりやすく」と85人の学者が(英)

当ブログでも、いくらか追いかけてきた英国のヒト受精・胚法改正議論ですが、 来週29日に議会での投票が行われるようです。 (英国議会で法案が通過して法律が成立するまでのプロセスが理解できていないので 最終段階がどこで、そこまでのプロセスのどの段階…

障害のある子の子育ては潜在的な家族の問題を顕在化させる

障害のある子どもの子育ての負担や親への支援を考える際に、 案外、盲点になっているんじゃないかなぁといつも思うのは 家族の中に以前から潜在している、障害とは無関係な別問題の存在。 なんの問題もなく、いつでもみんなが仲良くてハッピーで……という家庭…

56歳の母親が語る息子の介護(豪・介護者週間)

英国でも介護者週間にはメディアがこぞって介護者の日常の姿を取り上げますが、 オーストラリアの介護者週間にもThe Canberra Times が関連記事を出しています。 オーストラリア統計局のレポートA Profile of Carers in Australiaによると 介護者は、介護を…

今日から豪・介護者週間……because I care

オーストラリアでも介護者週間Carers Weekが毎年行われており、 今年は今日からスタートして25日まで。 政府の社会福祉部局 Centerlinkと 介護者支援団体 Carers Australia の共催で。 Carers Week 2008のサイトはこちら。 テーマがとてもいいのです。 “……be…

重症のマヒあれば免疫学者も民間療法を講釈されるステレオタイプ

世界的な免疫学の権威で東大名誉教授、 脳梗塞で重度の障害を負い、 2006年の診療報酬改定でのリハビリ日数制限に対して激しい抗議を行って、 その後も弱者切り捨ての医療と福祉に怒りの声を上げ続けている 多田富雄氏の闘病記「寡黙なる巨人」を読んでいた…

Dignitasの自殺幇助で英国警察が捜査へ

去年3月に練習中の事故で脊髄を損傷し半身不随になった 英国ナショナルチームのラグビー選手 Daniel James(23)さんが 今年9月12日にスイスに自殺目的で出向きDignitasクリニックで死亡した件で 英国のWest Mercia 警察が捜査に動きました。 BBCの特派員によ…

脳とコンピュータのインターフェース研究(UW)

今年の5月にもピッツバーグ大の研究で同じ話が出てきていましたが、 今度はワシントン大学の研究チーム。 サルの腕の神経の連絡を人為的にブロックしておいて、 脳とコンピューターを接続したら 脳の信号を読み取って麻痺しているはずの腕が動いた、 いや、…

ウガンダ、女性器切除禁止へ

Ugandaで唯一女性器切除(FGM)を行っているSabiny族が 既に時代に合わなくなり女性のメリットになってないとしてFGM禁止を決めた。 近く議会を経て、全国的禁止法が制定されることに。 アフリカでは毎年300万人の少女がFGMのリスクに瀕しており、 国連では2…

子どものビタミンD不足サプリで補えと米小児科学会

米国の小児科学会が 小児が1日に摂取することが望ましいとするビタミンDの量を それまでの200単位から成人に推奨されているのと同じ400単位に倍増。 以下のAP通信によれば 心臓病、糖尿病などの予防効果があるとされることから。 (ただし効果の有無や、そ…

自動排泄処理装置・シャワーシステムベッド

サイボーグ患者宣言を読むまでもなく、 いずれ、こういうのが出てくるのは時間の問題だろうとは思っていました。 が、実際に出てきて目の前にこうして現われてしまったら、 その醜悪さに狼狽する感じで、とりあえず絶句。 介護の新しい選択 自動排泄処理装置…