大きな声が出なくなるよう自閉症児に手術、ウィスコンシン大で

迷ったのだけど、
やっぱりこの話題はこちらのブログに書くべきか、と。

ただ、これまでのような詳細情報ではなく、
Spitzibara自身のメモのようなものになります。


米国ウィスコンシン大学が、家族の要望を受け
14歳の自閉症スペクトラム障害男児Kade Hanegraaf君に
頻回で大きな音声を伴うチックへの治療として
手術によって大きな声を出せなくした症例を3月に報告し、

Ashley事件と全く同じ論争が繰り返されている。


【関連情報】
ウィスコンシン大学病院の外科サイトの当該記事
http://www.surgery.wisc.edu/research/publication/1650

Salonの記事
http://www.salon.com/2013/09/27/is_surgically_altering_an_autistic_boys_voice_cruel_or_kind/
(私もすぐにこれを思ったけど、
障害者の人権運動の立場からA事件と同じだとの指摘が出ている)

BioEdgeの記事
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10703
(これによるとA事件では批判に回ったCaplanが
 今回は、QOLが上がって本人の利益だとして擁護しているらしい)

自閉症の人によるブログAUSTISTIC HOYAの批判記事
http://www.autistichoya.com/2013/09/literal-silencing.html
(興味深いことに、この人は最初にポストした際には
この手術を行ったのはワシントン大学だと誤記したとして、
最初に修正情報が記されている。

ワシントン大はA事件の舞台だったし同じ「W大」だから無理もないけれど、
ウィスコンシン大はA療法の旗振り役の1人、Norman Fost医師の所属先でもある)


驚いたことに、
日本でも似たような手術が1999年から行われているらしい。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibi1954/51/5/51_381/_pdf

この日本語論文で言及されているボツリヌス菌による治療が失敗したため、
Kadeの手術に踏み切ったという説明が上記大学サイトの論文概要にある。