MA州の自殺幇助住民投票結果の分析

6日のMA州の自殺幇助合法化が阻止されたことの要因を
7日からいろいろなところが分析しているのですが、ほとんど読めていません。

さっきたまたま目についた保守・プロライフのサイトLifeSiteNewsの分析で、
障害者運動からの反対運動が要因の最初に挙げられていたので、とりあえず、これを――。


障害者運動の強力な反対

推進派は反対しているのはカトリックだと主張したが、必ずしもそうではない

医療からの強い反対があった

New England Journal of Medicinの前編集長、Marcia Angell(ハーバード大)と
同じくハーバード大学の医療倫理学の教授、Can Brockは支持を表明したものの

MA州医師会は反対。↓


選挙直前の州に大物から相次いで反対表明があった

一人はEzekiel J. Emanuel医師のNYTのOp-Ed。 ⇒ Dr. Emanuel 「PASに関する4つの神話」(2012/11/5)



もう一人は政治コラムニストで、E. J. Dionne Jr.がWPに
自殺幇助が医療費削減と結びつくことのリスクを説いた ↓
http://www.washingtonpost.com/blogs/post-partisan/post/liberals-should-be-wary-of-assisted-suicide/2012/11/01/81971b10-245e-11e2-9313-3c7f59038d93_blog.html


特にケネディ一家はマサチューセッツ州では英国でのウインザー家のような存在で
影響力が大きかった、と分析。

What stopped assisted suicide in Massachusetts?
LifeSiteNews, November 8, 2012


ケネディ上院議員の未亡人の地方紙寄稿からの引用が印象的。

for every complex problem, there’s a simple easy answer. And it’s wrong.

複雑な問題には必ず単純で簡単な答えがありますが、そういう答えは間違っているのです。


それから、記事冒頭に、
今回の大統領選以外の結果について書かれているので
メモとして以下に。

・上院に民主党議員が2人増えた。
ウィスコンシンでは同性愛者を明言している女性議員が上院に。
・4つの州で同性結婚が支持または合法化された。
コロラド州ワシントン州マリファナの娯楽利用が合法化。

別の記事で読んだことをついでに追加しておくと、
CA州の死刑廃止住民投票は成立せず、死刑は存続することに。


【11日追記】
上記の記事の著者 Michael Cook って、あの、いつもお世話になっているBioEdgeの編集長の……? と
昨日、思いつつも確信が持てなかったのですが、今日、同じ論考がBioEdgeに掲載となり、
同一人物であることが確認されました。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10307