2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2010年6月30日の補遺

豪のDr. DeathことDr. Nitschkeに3年前に情報を求めた夫婦がPerth近郊の自宅で死んでいるのが月曜日に見つかった。Jennifer Anne Stewart(61)さんと、夫のJohn(66)さん。妻の方がガンで、夫妻は一緒に死のうという約束を交わしていたとのこと。 http://new…

「腎臓がほしければ、他人にあげられる腎臓と物々交換で」時代が始まろうとしている?

最初は、Jennifer Whitfordさん(24)だった。 5月24日に事故で帰らぬ人となり、母親が臓器提供を決めた。 腎臓移植希望者の中から完全にマッチするレシピエントがみつかった。Brenda Wolfeさん(44)。 死後2日目にWhitfordさんの片方の腎臓は Wolfeさんに…

2010年6月29日の補遺

貧困問題といえば、若いシングル・マザーをいかに仕事につけるかという話だったのが、英国の連立政権の社会保障改革では、むしろ若い失業中の父親たちが一家を養わずに税金にたかっているのはけしからん、そんな奴らには、もうゼニはやらん、という話に。:…

「ビルダーバーグ倶楽部」からVeriChipとワクチンについて

「ビルダーバーグ倶楽部」を読了。 正直、受け止め方に悩む。 私はこの本に出てくる人や組織の大半を知らないし、 私にもわかる情報は、今度は詳細過ぎて、その情報の海の中でおぼれそうになるため、 それがどういう意味をもつのかが逆に見えにくかったりす…

ドイツの延命治療停止判決を自殺幇助とグズグズに書く NY Times

NY Timesが、 先週のドイツの最高裁判決を取り上げていたのですが、 冒頭のところで 「この判決で家族や愛する人を死なせることが容易くなる」 「患者の生命維持治療を中止するのは犯罪ではないと判決した」という個所は 家族が直接に手を下して延命治療の管…

2010年6月28日の補遺

ポリオは2000年辺りでほぼ撲滅されたはずだったのだけど、それと同時に、今度はなんと撲滅に用いられたワクチンに使われたポリオウィルスが原因の、つまり“ワクチン由来”のポリオの感染が起きている。でも大丈夫、既存のワクチンでこれも対応可能だから、と…

自殺幇助の元GPに英国公訴局長「証拠はそろっているけど、公益にならないから不起訴」

去年から、以下のエントリーで追いかけてきたDr. Irwinに関する続報。 スイスで自殺幇助に付き添ったパートナー逮捕(英)(2009/7/19) 英国で患者の自殺を幇助した医師が「証拠出すから逮捕に来い」と(2009/7/28) 英国で、自殺幇助容疑で元GP逮捕へ(2009/9/2…

ドイツ最高裁が本人意志なら延命治療停止は合法との判断

ドイツの最高裁から、 患者の事前の要望に基づいた行為であれば 「自殺幇助」は必ずしも罰せられない、との判断。 2007年にクライアントに勧めて 25年間、反応のない昏睡状態にあった母親Erika Kuellmerさんの 経管栄養を中止させた医療弁護士Wolfgang Putz…

2010年6月25日の補遺

日本語。ある方のブログに、第4回総合福祉部会でのやり取りの抜粋があり、自立支援法訴訟の和解合意の否定ともとれる厚労相官僚の発言。山井政務官も、説明すらせず、なにやら火に油を注いでいる格好。 http://blogs.yahoo.co.jp/e999jp/60801144.html 介護…

セコいオプションだらけ、オレゴン州Dignity House「サービス料金一覧」

昨日のエントリーOregon州にDignitasの米国版かで紹介した Dignity Houseについての続報です。 オレゴン医療委員会は8対0の全会一致で Weisberg医師(37)の医師免許を差し止めました。 以下の記事によると、同医師は中毒患者の治療を専門に行ってきた精神…

Minelliは Dignitas で ボロ儲けしている?

スイスの新聞の調査で、 Dignitas創設者 Ludwig Minelli氏の年収は 98000ポンド。 個人資産は、豪邸を含め、120万ポンド。 本人はDignitasからは給料はとっておらず、 収入は母親の遺産からのものだと主張しているが、 05年には1800ポンドだった Dignitasで…

Oregon州に米国版Dignitasか、Dignity House

医師による自殺幇助(PAS)が合法化されているOregon州Portlandで、 Sellwood地区の住民向けに、Dignity Houseという名称で 米国版Dignitasを作ろうとしている医師がいる。 その人は、Dr. Stuart Weisberg. オレゴンの尊厳死法にのっとって余命6か月以内の人…

W. Peace氏の“Ashley療法批判”がBioethics Forumに

4月28日にMaryland大学で行われた 障害者の権利に対する医療と倫理委の無理解を考えるカンファについては4月3日のエントリーで紹介し、 その分科会で、 アシュリー事件について、一貫して「障害者全体の問題」として批判を続けてきた 障害当事者のWilliam Pe…

強制なしに高接種率を誇る日本、実は「ワクチン先進国」?

一昨日、“Ashley療法”関連のカン違いで、はた迷惑な大騒ぎを演じてしまった際に、 Cambridge Quarterly of Healthcare Ethicsの最新号のサイトで 以下の論文が、たまたま目についた。 東京大学公共政策大学院の赤林朗氏の 子どものワクチン施策に関する共著…

2010年6月22日の補遺

NIH(国立衛生研究所)が公的資金によるいくつかの研究にES細胞株の使用を認めず。Obama政権下での新たなガイドラインに照らしてもインフォームド・コンセント規定への違反が認められたため。具体的には、研究利用が要望されたのはCF、ハンチントン、筋ジスな…

米国IDEAが保障する重症重複障害児の教育、ベースラインはこんなに高い

一昨日の補遺で拾ったNY Timesの気がかりな記事。 何年か前に、仕事の関係で米国の個別障害者教育法(IDEA, 1975)をちょっとだけ齧ったことがあって、 一方では「みんなで責任逃れをするための書類整備システム」ではないのかと保留部分を持ちつつ、 さらに…

Cambridge医療倫理ジャーナルに“Ashley療法”のケーススタディ?

【お詫び】 以下の内容をアップした後で、 何か引っかかりを覚えたまま、あれこれ検索してみたり、読み返したりしていたのですが、 これ、もしかしたら、”Ashley療法”をやってくれという現実の要望が出ているということではなくて、 このジャーナルに、架空…

オランダで安楽死が増加し保健省が調査。緩和ケアの崩壊も。

昨年2009年1年間にオランダで安楽死によって死んだ人は、2636人。 その8割は、医師の処方した致死薬を使って自宅で死んだ人。 08年は2331人で、13%増。 なお、08年は07年より10%増だった。 2003年、法制化の翌年は、1815人だった。 オランダ政府の安楽死監…

2010年6月20日の補遺

FEN会長のJerry Dincinが DeMoines Reginster紙のコラムで、認知症やALS、パーキンソン病など医学で治すことのできない terrible deseases で、毎日全介助状態で人に依存して生きている人たちが死にたいという気持ちを尊重して自殺幇助を合法化せよ、と。 ht…

スコットランドのパブコメは、87%が自殺幇助合法化法案に反対

自立生活を送れない身障者も対象とするスコットランドの自殺幇助合法化法案については 3月3日の補遺で拾ったように、10週間に及ぶパブコメ募集が行われていましたが、 その結果がスコットランド議会情報センター(Spice)から発表され、 意見を寄せた人の…

「ポスト・ヒポクラテス医療」の「無益な治療」論ではDNR指定権まで病院に?

Mark Pickup というMS患者の方が カトリック系のサイトに北米の病院での「無益な治療」の現実について書いています。 冒頭、 交通事故で重症の脳損傷を負った息子が 気がついたら、親の同意など求められてもいないのにDNR(蘇生拒否)にされていたが 息子は…

2010年6月18日の補遺

カナダで、元ケベック州最高裁の判事Delisle氏(75)が妻の自殺を幇助したとして、殺人罪で逮捕、起訴された。カナダの法律が殺人と自殺幇助を区別していないためで、元最高裁判事の起訴はカナダ史上初めて。:カナダ議会が自殺幇助合法化法案を否決したばか…

スイス連邦裁判所が「チューリッヒ市とExitの合意は無効」

スイスで自殺幇助を行っている団体というと、 どうしても真っ先にDignitasを考えますが、 実は外国人の自殺幇助を請け負っているDignitasのほかに、 スイス国民を対象に自殺幇助を行っている団体Exitがあり、 そのExitが去年の夏にチューリッヒ市当局との間…

2010年6月17日の補遺

違法な自殺幇助で幹部数名とボランティアの逮捕者が出て、裁判継続中の自殺幇助合法化アドボケイトFENが、カリフォルニア、ニュージャージー、フロリダの3州のハイウエイに、「私の生 私の死 私の選択 FinalExitNetwork.org」という広告看板を立てるとのこと…

MN州の公式謝罪から「尊厳は無益な概念」を、また考えてみる

MN州の障害者に対する公式謝罪を実現させたMarty議員の声明を読んで、 ここでも、ごく自然に「尊厳」が触れられている……ということを思い、 そのことと併せて、 ずっと前から考えているDiekema医師の 「尊厳」は定義なく使っても無益な概念……との主張のこと…

英国医師会が「公共の安全が守秘義務よりも優先」と、銃所持患者のメンタルヘルスでGPと警察の“情報共有”に合意

銃を所持している患者が重症の精神疾患を発症し、 本人や他者への危険があると判断した際には、 本人の同意をとることなく、患者への守秘義務を侵して警察に連絡することを 英国のGPが申し合わせた。 カルテに目印をつけることで銃を所持している患者を判別…

CNN、Kevorkian医師にインタビュー

CNNの医療担当レポーターのSajay Gupta氏は Dr. Deathこと Dr. Jack Kevorkianと同窓なんだとか。 それで、Michigan Medical SchoolのあるAnn Arborで会い、 一緒に母校を訪問して、キャンパスでインタビューを行った、と。 驚くのは、彼らが母校のキャンパ…

2010年6月15日の補遺

① 自殺幇助関連 8日のエントリーで取り上げたコネチカット州の自殺幇助合法化訴訟の判決について、同州の法学サイトが解説。:8日にも思ったけど、英国の下級裁判所段階でのPurdy判決のような意味合いで、司法ではなく立法の仕事としたのだと思う。ただ、Pu…

MN州、100年に及ぶ差別的施策を障害者に公式謝罪

Minnessota州で、 これまでの障害者に対する差別に対して州の公式な謝罪が全会一致で上下院を通過し、 5月27日、知事が署名して法制化されたとのこと。 州上院のJohn Marty議員が13年間成立を目指してきたもので、 同議員は以下の声明を発表。 ミネソタ州…

「生殖補助医療を受けるカップルには先天性奇形のリスクを警告して」と研究者

昨夜書いて、寝かせておいたら、 今朝がた類似記事にTBしてくださった方がありました。 このニュースはAFPで日本語でも報じられているようですが、 生殖補助医療で子どもを産もうとするカップルに 医師は「奇形のリスクがありますよ」とちゃんと警告するよう…