2010年6月30日の補遺

豪のDr. DeathことDr. Nitschkeに3年前に情報を求めた夫婦がPerth近郊の自宅で死んでいるのが月曜日に見つかった。Jennifer Anne Stewart(61)さんと、夫のJohn(66)さん。妻の方がガンで、夫妻は一緒に死のうという約束を交わしていたとのこと。
http://news.smh.com.au/breaking-news-national/couple-sought-suicide-info-nitschke-20100630-zl3n.html

妊婦の血液検査で胎児のダウン症スクリーニングがそのうち可能になる。:……というニュースは何年も前から繰り返し出てくる。それにしても、ダウン症スクリーニングの倫理問題は羊水穿刺の流産リスクなのか? 英語圏生命倫理というのは、いつのまにか利益とリスクをあげつらって、そのバランスの判断をすることが仕事になり下がってしまったみたいな感じがするのだけど、本当はそんなのは倫理検討じゃないはずなのに。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/10453774.stm

G8の参加国が母子保健に50億ドルを約束。その他の国々と各種財団とで更に23億ドル。 http://www.medicalnewstoday.com/articles/193213.php

上記問題に、カナダのToronto Star誌が論説で「以下に不況とは言え、目標額をはるかに下回り、少なすぎる」と批判。
http://www.thestar.com/opinion/editorials/article/829105--the-g8-fails-its-own-test

UCLAが行った調査で、教育病院の終末期ケアはおおむね質が高いケアが提供されているものの、患者の支援とタイムリーな安楽への配慮、家族とのコミュニケーションの点で改善点がある。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/193255.php

MMRワクチンと、MMRVワクチンとでは、接種後7-10日以内の熱性けいれんの発生率が違う。水痘ワクチンは別途で接種する方が良い、というデータ。:いわゆる多剤投与のリスクの問題は接種すべき種類が増える一方のワクチンではどうなっているんだろう、というのが私はずっと疑問。ワクチンについて書いたエントリーに医師の方からコメントいただいて何度か尋ねたことがあるのだけれど、答えてもらったことがない。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/193233.php

FDAがやっと重い腰をあげて、家畜への抗生剤の過剰な投与の規制にとりかかるか? という記事。抗生剤に耐性のある菌が増えて治療しにくくなったのは風邪くらいでバカスカ(人間に)抗生物質を出すからだ、という批判がある一方で、家畜への抗生剤の安易で過剰な投与は見過ごされてきたが、ビジネスの効率は良くても人間の体には悪いんだ……て、これもまた、今になって初めて分かったことじゃないし。:このブログを始めてから、スーパーでどんなに安くてどんなに見た目がきれいでも、英語圏から来た食肉は食べる気がしなくなった。抗生剤もステロイドも、その他想像できないようなものまで、きっと身体にいっぱい取り込むことになるんだろうな……と考えてしまう。
http://www.nytimes.com/2010/06/30/opinion/30wed3.html?th&emc=th

Dietary Guidelines for Americans 2010が発表され、マルチビタミンやミネラルのサプリを毎日飲んでも、健康な人にはメリットはなく、却って害になることもある、と。:毎日150錠ものサプリを飲んでいるというTH二ストのカーツワイル、このガイドラインをどう読むのだろう?? それから米国小児科学会は一昨年心臓病や糖尿病予防の効果あるから、子どものビタミンD不足をサプリで補えと推奨していたけど??
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/06/28/AR2010062804258.html?wpisrc=nl_cuzhead

上のニュースを読んで思い出したのは、その2日前にMNTで、年を取ってから知的能力を維持するにはビタミンDがいいらしいという研究結果が報告されていて、編集者のお勧め記事になっているし、読者の評価もものすごく高かったこと。ビタミンDサプリは、ここ数年、研究者が「いいぞ、飲め」と盛んに言いだしている。まるで万能みたいに。まるで一時のスタチンみたいに。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/193113.php

英国のチャールズ皇太子がパーティを減らして交際費・接待費を半分に。
Prince Charles halves entering bill
The Times, June 30, 2010