2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧
PAS合法化論者が「すべり坂」懸念を否定する際に根拠にしてきた2007年のMargaret Battinの論文(the Journal of Medical Ethics)というものがあるそうな。オランダと米国オレゴン州でのデータを調査し、「すべり坂」が起きているエビデンスはないと結論し、…
6月に以下のエントリーで 米軍兵士の性病感染を懸念しペニシリンの効力を確認するために グァテマラの孤児、精神障害者、囚人、売春婦などに 梅毒や淋病などのバクテリアを注射して感染させた1940年代の人体実験の実態が 去年10月に明らかになり、米国政府が…
2006年の記事が、なぜか今、 Guardianのサイトで最も読まれている記事の1つに挙げられている。 記事タイトルは「再生」。 世界中で、事故や脳卒中で永続的植物状態と診断された人たちが ごく一般的な睡眠薬の成分であるzolpidemを服用することで 俄かに…
1998年、日本でのドクター・キリコ事件。インターネットでの自殺幇助。「安楽死狂会」。 http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/doctor.htm Bill Gatesは米国の教育のデジタル化を狙っているけれど、世論調査では、オンライン授業が従来の授業形態と効…
英国のナーシングホームとケアホーム経営者の団体である The English Community Care Associationのトップ Martin Green氏が Daily Telegraph紙の取材に対して、 ターミナルで自分で自殺することのできない高齢者に 自殺幇助が違法行為として禁じられている…
ニュー・ジャージー州の議会に提出されたPhysician Orders for Life-Sustaining Treatment(POLST)法案に知事が否決権を行使。医師の判断が患者の意思を凌駕する力を持つことに懸念があるとして、患者の意思が生かされるよう修正を求めた。 http://medicalfut…
1年おきに世界大会を開催している死ぬ権利協会世界連合(WFRDS)が 2012年には、EXIT Switzlandの創設30周年を祝して “自殺ツーリズム”のメッカ、チューリッヒで開催されることに。 2012年6月13―18日。 WFRDS 2012 Congressの公式サイトはこちら。 公式サイト…
うぇぇっ? と思わずのけぞってしまいそうな 薬がらみの前代未聞の訴訟が米国で起こっている。 その背景にある米国社会の実情にも、すさまじいものがあって、 記事の冒頭のセンテンスをそのまま訳してみると、 処方麻薬の利用が劇的に増加しているため (そ…
NYTの元記者Jane Grossさんが、ナーシング・ホームの理解を得て88歳の母親の餓死による自殺をサポートした経験をつづった本を出版。ターミナルではなく、部分マヒの状態に「屈辱を感じていた」ため。:Rudolph夫妻の事件を機に、高齢者が高齢や障害を理由に…
Pray For me ( Dedicated to Alzheimer's Patients) ぱぱぱっとやってみたもので、 あまり良い翻訳ではないですが、以下に。 Theonesoul Presents Pray For Me By Carolyn Haynali Pray for me, I was once like you. Be kind and loving to me, That’s how …
アシスティッド・リビング施設で夫婦そろって餓死しようとしたら民間住宅に追い出されたRudolph夫妻の事件を受け、NYTに記事。「終末期の選択肢を広げる活動をしている」C&Cから、餓死は合法的で“良い死に方”ができる自殺方法であり、要介護状態になって施設…
英国のシンク・タンクDEMOSの調査報告書で 自殺幇助が疑われる事件を検死官がスル―しているという とんでもない実態が明らかになっている。 調査方法は検死官へのインタビューと、検死局のデータ調査。 報告書は以下のDEMOSのサイトから無料でダウンロードで…
24日の補遺で簡単に拾った MA州での自殺幇助合法化に向けた動きの詳細。 来年の住民投票に向けて 署名集めの文言に対して州検察局の許可を求めているのは The Massachusetts Death with Dignity Coalition。 以下の記事を読む限り、 余命6カ月と診断され…
今すぐ読めないけど、これは重要。脳性マヒ児への新しいリハビリの考え方で、本人の機能だけでなく環境へもアプローチする方法論。 http://www.medicalnewstoday.com/releases/232974.php 19日に「ウチの責任になるから」と餓死希望の老夫婦を施設から民間住…
米国ケンタッキー州在住のPhilip Seatonさんは2007年10月9日 陰茎の包皮切除術という、なんてことない手術を受けるために病院へ行った。 そして麻酔から覚めたら、ペニスそのものがなくなっていた。 医師は、術中にガンが見つかったので、 ペニスを切り取っ…
パキスタンのポリオ撲滅で ゲイツ財団と提携した円借款が検討されているとのニュースは 7月12日の補遺で拾っており、 これは、その続報――。 JICAの緒方貞子理事長とゲイツ財団の共同代表のビル・ゲイツ氏が ポリオ撲滅で「戦略的パートナーシップ」を発表。 …
補遺でずっと追いかけているカナダのFarewell Foundationの集団訴訟を、裁判所が却下。ものすごい数のニュースが出ていて、それなりに衝撃を伴って流れている様子なのだけど、ただ「匿名の原告を含む集団訴訟はできない」という理由で、「もう1つの訴訟と合…
英国で厄介な訴訟が起きたなぁ……と思っていたら、 米国ニュー・メキシコ州でも、なんともゲンナリな事件が起こっていた。 夫のArmondさん、92歳、妻のDorothyさん、90歳の Rudolph夫妻は、それぞれ、いくつもの慢性病を持ち、そろそろ認知症気味でもあって、…
英国で、また大きな自殺幇助合法化訴訟が起きた。 脳卒中で全身マヒ状態に陥った男性(46)が 死ぬ権利を主張し、提訴。 仮名でMartinと称する男性は、3年前に脳幹出血で倒れた。 動かせるのは目とわずかに頭のみ。 コミュニケーションはNimbus3という意思…
フランスの安楽死事件で、Nicolas Bonnemaison医師に対する支持の声が医師の間に広がっている。 http://www.thelocal.fr/856/20110816/ この四半期のゲイツ財団のポートフォリオ。1位はバフェット氏から提供されたBerkshire Hathaway、3位、4位は例によって…
【18日訂正】 たぶん2008年ごろに初めて著者を知って以来ずっと思い込んでいたもので、 もはや何度見ても、そうとしか見えなくなっていたのですが、 著者の名前は Q で始まる Quelletteではなく、 O で始まる Ouelletteでした。 今日ある方に教えてもら…
昨日の補遺で拾ったイスラエルのジャーナリストのDignitas死の続報。 http://worldradio.ch/wrs/news/switzerland/tv-hosts-assisted-suicide-in-zurich-shines-light-o.shtml?26001 中国で精神障害のある友人の自殺を幇助した男性が禁固2年に処せられ、自殺…
注:Quelletteと表記しているのは、Ouelletteの間違いです。 気が付いたら、その節を結構マジに一気に読んでしまったので、 これまで何度か見聞きしたことがあるという程度だったMiller事件について Quellette“Bioethics and Disability”から取りまとめてお…
3月に以下のエントリーで紹介した件で、 NC州で、かつての強制不妊事業の犠牲者への補償に向け知事命令(2011/3/21) 知事の命令を受けたタスク・フォースから中間報告が出たらしい。 What Sorts of PeopleのWilson氏がエントリーで紹介している 最終委員会で…
イスラエルのジャーナリストがDignitasで自殺して、イスラエルで自殺幇助が議論になっているらしい。 http://www.worldcrunch.com/journalists-swiss-suicide-sparks-euthanasia-debate-israel/3597 米国で「逆・無益な治療」訴訟2つ。つまり、本人の意思に…
カナダのRasouli訴訟、最高裁へ。 http://medicalfutility.blogspot.com/2011/08/cuthbertson-v-rasouli-going-to-supreme.html 【Rasouli裁判のエントリー】 「“治療停止”も“治療”だから同意は必要」とOntario上位裁判所(2011/5/17) 「患者に選択や同意させ…
この衝撃的なNYTの記事を書いているのはMinnesota大学の生命倫理学者。 こういう生命倫理学者もいると知ると、ほっとしますが、 それにしてもショッキングな「タネまき治験」の実態――。 「タネまき治験」とは表向きは通常の治験を装いつつ、 その実、既に認…
先週、ミュウを迎えに行ったら、 重心施設に向かう廊下でスタッフの一人とばったり出くわした。 「この前、プールで遊んだんですよ」 「えっ?」 いきなり聞かされたものだから、心底、仰天した。 「夏にプール」で仰天するなんて、大げさな……と思われるかも…
恐らく世界で初めてではないか、と言われているらしい、イスラエルの判決で、 交通事故で死んだ17歳の少女から、 卵子を採取、冷凍保存することが家族に認められた。 凍結胚の方が凍結卵子よりも着床率がよいため、 家族はドナーの精子を使って胚にした上で…
これはAshley事件との関連で重要な事件なので、spitzibara以外に関心のある人はないかもしれないけど、トップに。避妊薬のピルが原因で血栓症を起こし、35歳の女性が死亡。英国。:女性ホルモンを6歳の女児に「大量投与」しておいて、「そのリスクは、成…