2011年8月29日の補遺

ニュー・ジャージー州の議会に提出されたPhysician Orders for Life-Sustaining Treatment(POLST)法案に知事が否決権を行使。医師の判断が患者の意思を凌駕する力を持つことに懸念があるとして、患者の意思が生かされるよう修正を求めた。
http://medicalfutility.blogspot.com/2011/08/governor-vetoes-new-jersey-polst-bill.html

ここしばらく米国で論争になっている問題で、命にかかわるほどの肥満児については州が介入し親から引き離して治療することの是非。支持論者としてNorman Fostが「少数のいのちに関わるほどの肥満児では州の介入が命を救うことになる」、反対論は法学者から「そういうケースで州が介入することが結果を出すとは証明されていない。親元に置いたまま親を指導することは可能」。Norman Fostは結局メディカル・コントロール論者なのでは、と思う。
http://www.latimes.com/health/la-he-childhood-obesity-custody-20110829,0,3696579.story

ビル・ゲイツ個人の投資会社 Cascadeゲイツ財団もEcolabという清掃グッズ製造会社の株を取得し、それぞれ2200万株、440万株を所有することに。:ゲイツ財団がゲイツ氏個人とほとんど同一といってもよい組織であることは周知の事実なのだから、こういう記事を読んで今やゲイツ氏、ゲイツ財団共に世界有数の投資家であることを考えると、結局のところゲイツ財団って、単に慈善のための組織というほど単純なものじゃないのでは……? と考えてしまう。
http://www.bizjournals.com/twincities/news/2011/08/27/bill-gates-microsoft-ecolab-investment.html

GPS追跡装置によって認知症患者がより大きな自立を手にする。オーストラリア。:これは日本でも言われているけど、こういう手段を使うことが当たり前になることによって、こういう「介護の力」の工夫や努力がされなくなるような気も。
http://news.xinhuanet.com/english2010/sci/2011-08/29/c_131081655.htm

カナダで医師の往診制度を復活させようとの声。:日本の地域包括支援制度というのは本当に先駆的な試みなんだと、改めて思う。
http://www.montrealgazette.com/news/Liberals+bring+back+doctor+house+calls/5320516/story.html