2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

2010年9月30日の補遺

07年論争時のAP通信記事(「この問題を議論しよう。親のブログを読もう」と書かれているもの)のコピペがどこかのサイトにアップされる……というAshley事件の怪現象ふたたび。今度は薬物中毒リハビリ施設のサイトというから驚く。この現象が起こるサイトは、…

2010年9月29日の補遺

カナダの看護師団体が自殺幇助合法化よりも緩和ケア充実を訴え。 http://www.montrealgazette.com/news/Quebec+nurses+order+opposed+assisted+suicide/3592001/story.html スコットランドの自殺幇助合法化法案に、障害者団体からの批判。ここでも事故で全身…

2010年9月27日の補遺

オーストラリアのDr. DeathことDr. Nitschkeが自国で放送しようとして禁止された自殺幇助合法化プロモTVコマーシャルを、議会で法案審議中のカナダに持ち込もうとして、カナダでも放送禁止に。来月、Dr. N自身がカナダと米国とでSafe Exit(安全な自殺)ワー…

MN州フェア会場で「親子でDNAサンプル提供すれば無料チケットあげます」の倫理論争

Minnesota大学の小児科や看護科、薬学科などの研究者が 子どもの遺伝子と発達・健康の関連を調査すべく 多くの親子のDNAサンプルを集めようと 編みだした方法が物議をかもしている。 3年計画の調査、その名も“Gopher Kids”(ミネソタ・キッズ)。 Gopher Kid…

成長抑制議論に「余計な批判して、やりたい親の邪魔すんじゃないわよッ」

Ashleyケースを一貫して批判し、 成長抑制反対ブログまで立ち上げたカナダの重症児の母親Claire Royさんが 3月にオーストラリアのAngela事件を批判して 以下のエントリーを書いた。 On Hormones and Hysterectomies LIFE WITH A SEVERELY DISABLED CHILD, Ma…

2010年9月24日の補遺

米国ヴァージニア州でほぼ100年ぶりに女性に死刑が執行された。保険金目当てに夫と義理の息子の殺害を計画し、愛人らに殺害させた罪で、41歳のTeresa Lewisさん。米国の法律ではIQが70以下だと死刑は適用されない。LewisさんのIQは72。そのため、弁護士らか…

元クリケット選手「ALSの妻が一人で自殺したのは未整備の法のせい」(英)

英国のクリケット選手Chris Broad氏の妻Michelleさんは 09年5月にALSにかかり、7月6日に致死量の薬を飲んで自殺。 それ以前にも自殺の意図は家族に語っていたが、 具体的な方法については家族が幇助罪に問われることを恐れて 明かしていなかったという。 Mic…

2010年9月23日の補遺

カズオ・イシグロの”Never Let Me Go”原作の映画レビュー。 http://www.washingtoncitypaper.com/articles/39797/jack-goes-boating-and-never-let-me-go-reviewed-new/ 子どもが大麻やコカインを使っているかどうかを親が簡単に検査できる安価な検査法を英…

NC州の自殺幇助クリニック計画は、非難を浴びて棚上げ

昨日、スコットランドの自殺幇助合法化法案からの 「自立生活できない身障者」要件削除をお知らせしたばかりですが、 いいニュースが続きます。 かねて当ブログで追いかけてきた “死の伝道師”Exoo師によるNCの自殺幇助クリニック開設計画問題で、 メディアの…

スコットランド自殺幇助合法化法案から「自立できない障害者」要件はずれる見通しに

今年1月に以下のエントリーで紹介したように、 「自立生活できない身障者も可」スコットランド自殺幇助合法化法案(2010/1/22) スコットランド議会で現在審議進行中の自殺幇助合法化法案 The End of Life Assistance (Scotland) Bill には 「自立生活が出来な…

2010年9月22日の補遺

9月21日は世界アルツハイマー・デイ。関連ニュース多し。上から、認知症患者の介護者支援。アルツハイマー患者の増加がホワイトハウスの会議の議題にも。アルツハイマー病による経済損失は世界のGDPの1%。カナダのアルツハイマー病デイ。 http://www.abc.n…

2010年9月21日の補遺

スコットランドの医師会が自殺幇助に大反対。一旦合法化したら、後戻りはできないぞ、と。さらに、どうしても合法化するというのなら、医師によるオプト・アウトを可能に、と。:米国WA州は医師や病院ごとにオプト・アウトを認めている。最近出てきたOR州の…

今度は遺伝子組み換えサーモン:市場解禁を米国FDAが検討中

検討中とはいえ、FDAは既に食べても安全という結論は出しているというのですが、 安全性を疑問視する声も多く、 ある専門家は、 FDAが安全だとする根拠に使われている研究は 3つすべてが関連産業によって行われたものだ、と。 GMサーモンから生まれるのは何…

2010年9月20日の補遺

米国小児科学会委員会の女性性器切除の部分的容認の方針と、その撤回(この記事によるとDiekemaが委員長を務めた委員会が声明を出した後で、学会理事会がそれを撤回した模様)を機に、ソマリア出身の女性数人の多様な意見を軸に、宗教と文化の自由か、それと…

NHKの山中教授インタビューを機に、英国のキメラ胚解禁について再掲

今夜のNHKスペシャルで、iPS細胞について 立花隆氏と国谷キャスターが京大の山中教授をインタビューしていた中で、 キメラ細胞を作ることの是非という話が出てきていたのですが、 英国では既にキメラ細胞どころかキメラ胚の研究作成を認める法改正が行われて…

スイス政府、“自殺ツーリズム”全面禁止せず、規制強化で対応の方針

国外からの“自殺ツーリズム”の現状を問題視し、 去年から国民に広く意見聴取を行ってきたスイス政府は 意見を寄せた多くの団体、個人いずれもマジョリティは 規制強化案を支持したとして、 自殺幇助を全面禁止はせず、規制を強化する方針。 法案は今年末まで…

2010年9月17日の補遺

Guardian紙に Global Developmentというコーナーが新設された。ん?……と思って開いてみたら、やっぱりタイトルからちょっと離れたところに In partnership with Bill & Melinda Gates foundation と書かれている。いかに慈善とはいえ、小さな国家並みのお金…

2010年9月16日の補遺

英国の福祉給付の大幅カットで、副首相が「福祉(ここでは日本で生活保護に当たる給付を指す)は、貧困層の苦境に対する補償ではなく、動こうという動機付け(an engine to mobility)」と。だから、カットされても文句は言えないはず、というニュアンスで。…

WA州の尊厳死法、殺人の可能性あっても「問わず語らず」で

カナダの自殺幇助合法化議論の中で、 米国ワシントン州の尊厳死法の欠陥が 地元ワシントン州の弁護士から指摘されています。 当初、住民投票が行われた際には 患者本人がいつ死ぬかの「選択」を手にすることができると約束されたが、 実際には、同法では、そ…

「悪人」繋がりで再掲:「重い障害」の“外見”が見せる「存在しない痛み」

日本では映画「悪人」が話題になっているし、 英語圏では相変わらず「慈悲殺」を巡る議論が後を絶たないので、 去年6月2日に原作小説を読んだ時に書いたエントリーを以下に再掲。 ------ 1月のObama大統領の就任式の中継を見ていた時に、 ブッシュ元大…

2010年9月15日の補遺

骨髄ドナーになり、後遺症に苦しんでいる方のブログを発見。医師もバンクの関係者も、ドナーの健康状態には全く興味を示さず、モルモット扱いだったと怒っておられます。もっともな怒りだと思う。こういう声はなぜか表に出てこないことになっている。 http:/…

BBCキャスターの番組での“慈悲殺”告白、なんとウソ

今年2月、英国BBCのTVキャスターが自分の番組の中で かつてエイズで苦しんでいた恋人の男性を病院で窒息させて殺したと “慈悲殺”を告白、大きな騒ぎになった事件で、 BBCの司会者が番組で“慈悲殺”を告白(2010/2/16) 番組で恋人の“慈悲殺”を告白したBBCのキャ…

「人種も身長も趣味だって選べます」精子ドナー斡旋業で逮捕者(英)

ウェブサイトを通じた無許可の精子あっせん業でボロ儲けしていたとして 去年4月、40歳と43歳の男2人組が逮捕された。 その裁判が始まり、詳細が明らかに。 1990年のヒト受精・胚法で 生殖子の「入手、検査、分配」にはHFEA(ヒト受精・胚機構)のライセンス…

NC州に自殺幇助専用ホスピス?

George Exoo師といえば、かなり前にいくつかのエントリーでとりあげた 聖職者でありながら、恐るべき「死の伝道師」で、 これまでに100人以上の自殺を幇助し、 それ以外にも電話で指南して死なせた人が20人もいると豪語している人物。 アイルランドの首…

包皮切除でのDiekema発言でNPRラジオに抗議殺到

8月に以下のエントリーで紹介した Diekema医師のNPRインタビューに リスナーからの抗議が殺到し、局のオンブズマンが乗り出す騒ぎに。 包皮切除件数減少を反対運動のせいだと騒ぐDiekemaのポチ踊り(2010/8/23) 特に、包皮切除に反対している人たちは「常…

2010年9月13日の補遺

米国のES細胞研究への公費助成問題で、Norman Fostがコメントしている。コメントは大したものではないのだけど、Fostは胚性幹細胞について最初のガイドラインを書いた米国科学アカデミーの委員会のメンバーだったということは特筆事項。もともとFostは、京大…

全国平均より35%も自殺率高いOR州で、それでも尊厳死法に消極的だとホスピス批判

9月10日、Oregon州の保健局の報告書で、 同州の自殺率は全国平均よりも35%も高いことが判明。 同州の自殺者は2000年以降増加しており、10万人に15.2人の割合。 全国平均は11.3人。 Rising suicide rates in Oregon surpass the national average MSNBC, S…

2010年9月9日の補遺

じょくそうを防止するインテリジェント・ベッドが2010年医療技術大賞(?)を受賞。 http://www.medicalnewstoday.com/articles/200372.php ボトックスの適用外違法マーケティング問題。FDAが認可した薬については、医師の判断で適用外処方は認められている…

遺伝子診断で激減の重病、それが社会に及ぼす影響とは?

いずれも2月の記事ですが――。 遺伝子検査のコストが下がり、提供する会社も急増し 着床前、出生前遺伝子診断が普及するにつれ、 膵嚢胞繊維症(CF)、テイサック病、鎌状赤血球、筋ジスなど、 「人々に恐れられる病気 dreaded diseases」が減少、中には ほとん…

2010年9月8日の補遺

カナダ、ケベック州で進行中の自殺幇助合法化に関する意見聴取関連。(犯罪法を改正する権限はカナダ議会と連邦政府にしかないが、州には法律運用上での対応の変更が可能、という仕組みが簡単に説明されている。例えば銃の取り締まりなどにも当てはまり、州…