2010年9月24日の補遺

米国ヴァージニア州でほぼ100年ぶりに女性に死刑が執行された。保険金目当てに夫と義理の息子の殺害を計画し、愛人らに殺害させた罪で、41歳のTeresa Lewisさん。米国の法律ではIQが70以下だと死刑は適用されない。LewisさんのIQは72。そのため、弁護士らから死刑執行には強い免罪要求が出ていたが、上訴審も州知事も訴えを却下。:殺害を”計画した”というストーリーだって、IQ72で破たんしているんじゃないのだろうか。しかもIQ70と72の差。そんなの検査方法や当日の体調次第でどうにでも変わる範囲。痛ましい。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/24/teresa-lewis-lethal-injection-virginia?CMP=EMCGT_240910&
http://www.nydailynews.com/news/national/2010/09/24/2010-09-24_teresa_lewis_dies_by_lethal_injection_executed_in_virginia_despite_thousands_of_.html
http://news.yahoo.com/s/csm/20100923/ts_csm/327701_1

Lewisさんの助命運動のサイト
http://www.saveteresalewis.org/

Lewisさんの障害について
http://www.saveteresalewis.org/disabilities.html

遺伝子組み換え作物の、生態系への影響や人間のDNAへのリスクをWHOもヨーロッパ・コミッションも指摘しているらしいのだけど、その一方、遺伝子組み換え作物にブレーキがかかると対コレラなど途上国に必要とされるワクチンの開発に差し支える、との声も。:この記事の中に「アメリカ人はもう長年そうとは知らずに遺伝子組み換え作物を食べ続けてきて何ら問題が起きていないのに」という下りがあるのだけど、これだけ科学とテクノが進んで健康志向は義務であり宗教やファッショであるかのようになって久しいのに、いろんな病気がむしろ増えているように思えることの不思議は、なぜ誰も真面目に解明しようとしないの?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202171.php

鎮痛剤などの処方薬への中毒者が増え、他人の家に盗みに入る事件が増えている。
http://www.nytimes.com/2010/09/24/us/24drugs.html?th&emc=th

IVFで生まれた子どもと自然に生まれた子どもの成績を小学校3年生から中学3年生までで比較したところ、前者が劣っているということはなく、むしろ優れていた……んだそうな。一方、他胎児は相対的に単胎児よりも成績が悪い傾向があるとも言われており、統計としては、まだまだこれだけからは何も言えない、とはいうのだけど。:こういう調査をやろうと考えつく人というのは、いったい何を証明したいのだろう。この調査に限らず、この頃、学校の成績という本当はかなりいい加減なものが、なにか絶対的な価値のある指標であるかのように科学とテクノの研究によって扱われていくことに、イヤ~な感じが付きまとう。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202120.php


Avandia、英国だけでなく、米国とヨーロッパで同時に販売停止になっていた。
http://www.nytimes.com/2010/09/24/health/policy/24avandia.html?_r=1&th&emc=th

日本での動きは? と思って検索したら、面白いものが引っかかってきた。子宮頸がんワクチンの副作用を心配する「教えてgoo」の質問の回答者が、製薬資本と研究者の癒着の例としてAvandiaを巡るスキャンダルを挙げている。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6075238.html

日本でも、この情報は08年4月に薬害オンブズパーソン会議が拾っている。この記事によると日本ではアヴァンディアは未発売となっている。
http://www.yakugai.gr.jp/attention/attention.php?id=201

来週、Warren Buffett とBill Gatesが新興富裕層を慈善に誘うべく、中国に赴くそうな。:世界中の超富裕層が手を結んでいくのは、本当にみんなで拍手を送るようなことなんだろうか。慈善資本主義を強化するよりも、どうせ手を結ぶなら、自国民の格差を広げ貧困層や弱者を見殺しにしなければ生き残れないようなグローバル経済の在り方の転換を図ってくれる方が、よほどグローバルな貧困や健康の問題の抜本解決になりそうな気がするんのだけど。
http://www.nytimes.com/2010/09/24/world/asia/24china.html?th&emc=th