2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2010年5月31日の補遺

障害者自立支援法改正法案、委員会で可決。完全施行日が2012年4月になっているんだとか。共産党から「労働者派遣法改訂を強行するための環境づくりという国会対策の思惑」指摘。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-05-29/2010052902_02_1.html モンタ…

7月に英国リーズで、第5回国際介護者会議

世界の障害学のメッカ、英国のリーズにおいて、 7月8日(金)から11日(日)、第5回国際介護者会議が開催されるとのこと。 タイトルは New Frontiers in Caring: 2010 and Beyond How we manage care and caring in a changing and ageing world is one of …

英国の保護裁判所、知的障害ある子宮ガン患者への強制手術を認める

英国のPSさん(55歳)には「重症の知的機能の損傷」がある。 去年、子宮がんだと診断された。 しかし針(先端?)恐怖と病院恐怖があるため、 治療を受けに病院へ行こうとしない。 がんの進行はゆっくりではあるものの、 子宮と卵管を摘出しなければ、いずれは…

2010年5月29日の補遺

J&J社の子ども用鎮痛剤のリコール問題で、悪質なリコール隠しが判明。J&J社の子会社が契約社員を全米の薬局に走らせ、リコールだとは一切言わずに買占めさせたんだとか。バレたのは、それを指示した文書を一人が薬局でうっかり落としてしまったことから。 ht…

「必要を作りだすプロセスがショーバイのキモ」時代と「次世代ワクチン・カンファ」

次世代ワクチン・カンファについて 前回のエントリーを書きながら、つらつら考えてみたこと。 私は経済のことも医療のことも、なにも知らない素人だけど、 最近なんとなく想像してしまうのは、 よく言われる「世界の産業構造が変わった」というのは 昔は「生…

「次世代ワクチン・カンファ」の露骨

10月20日から22日、ウィーンで 「次世代ワクチン・カンファレンス」が開催される。 主催は Jacob Fleming という経営コンサル(? たぶん)。 GSK, Merck, Sanofi-Pasteur, Novartis, Pfizer, Abbottなど ビッグ・ファーマの幹部たちが登壇し、 世界不況で落…

2010年5月27日の補遺

米国でまた子ども向けの薬を巡って新たな製薬会社関連スキャンダル。J&J社製の薬局販売の子ども向けの液体鎮痛剤に金属分子が混入していることが判明して、40種類以上の商品がリコールされた。これが、まず、既に報じられている事件。今度は、Perrigoという…

障害者自立支援法改正法案 怒りの転載3連発になりました

私自身は何もできなくて、みなさん、ごめんなさい。 明日、がんばってください。 緊 急 抗 議 声 明 (障害者自立支援法等の一部を改正する法律案関連) このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改訂案につき 政権与党が、ほぼ同内容の…

「障害者との合意裏切り」に「強い怒りと驚きを禁じ得ない」

なんだ、この恥知らずの大ウソツキは――。 強い怒りと驚きを共有しつつ、 行けないので、せめて情報だけでも転載。 ------ 10.30 全国大フォーラム実行委員会 明日、国会前集会! 1030実行委員会と勝利を目指す会で国会前集会を行いますので 5月28日…

じゃぁ、障がい者制度改革推進会議って、ただ騙したの?

緊 急 抗 議 声 明 与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対! 2010年5月24日 障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会 障害者自立支援法違憲訴訟弁護団 このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改…

2010年5月26日の補遺

カナダ、ケベック州の議会委員会が、州を廻って州民から自殺幇助に関する意見聴取を始めるとのこと。カナダの国会は、4月に合法化法案を否決したのだけれど、ケベック州は医師会がおかしな動きを見せていて、どうも独自にやろうとしている感じ。 http://www.…

家族の脳死臓器提供に同意した人の語り

21日と24日のエントリーで取り上げた「いのちの選択」の中には、 事故で脳死状態になった家族の臓器提供に同意した体験を持つ方の語りという 滅多に知ることのできない貴重な内容が含まれている。(P.49-59) 仮名で、聞き手は市野川容孝氏。 結論としては「…

2010年5月25日の補遺

2000年にヒトゲノム読解を巡ってCraig Ventorとしのぎを削った英国の科学者John Sulstonが、世界で初の人造生命体に特許なんか認めたら、作った人間に遺伝子工学の分野における独占権を与えるようなものだ、と警告。:まぁ、言ってくれないよりはいいけど、…

英国で、介護者による自殺幇助を事実上合法化する不起訴判断

去年11月に以下のエントリーで取り上げた事件で、きわめて重大な続報。 妻の自殺幇助で逮捕されたITコンサル男性が「英国にもDignitasを」 去年の秋、妻Margaetさんのヘリウム自殺を幇助した夫Michael Bateman氏に対して、 英国公訴局は不起訴の判断を下しま…

「科学とテクノ」と「法」と「倫理」そして「問題の偽装」

21日のエントリーで触れた「いのちの選択」の中に、 当ブログでも考えてきた科学とテクノと法、倫理との関係について考察した部分があって、 とても興味深かった。 この部分を執筆しているのは田中智彦氏。 田中氏が書いておられることを、簡単に私自身の言…

2010年5月22日の補遺

米国小児科学会が女性器切除をiある程度許容するガイドラインを出したことで、批判を浴びている。当該委員会の委員長はDiekema医師。現場の医師としては、親に言ってこられた際に断固はねつけたのでは信頼関係が作れない、もともとそういう文化の母親たちな…

2010年5月21日の補遺

ケンタッキー州で共和党の候補者に対抗して立候補を表明したティパーティ(オバマ批判の保守派運動)のRand Paul氏が、1964年の市民権法について妙な発言をしている。差別をなくそうという市民権法の理念には賛成だけれど、それは公的部門でいいのではな…

「いのちの選択」から「どうせ」を考える

以下の本を読んだ。 「いのちの選択 ― 今、考えたい脳死・臓器移植」 小松美彦、市野川容孝、田中智彦編 岩波ブックレット いろいろ考えさせられた中でも、特に心に強く響いた個所を以下に。 児童虐待の犠牲者は、一人たりともドナーにしてはならないでしょ…

2010年5月20日の補遺

英国のGeneral Medical Councilから新しい終末期医療のガイドライン。医師は延命治療の患者への負担とリスクと利益について十分に説明したうえで、終末期にならないうちに患者とプランを相談しておくこと。延命の負担が大きいと判断すれば医師が提案しないと…

2010年5月19日の補遺

英国の空港近くのホテルで自閉症の息子を殺した母親の事件についてエントリーを書いたばかりなのだけど、スペインのリゾートホテルでも子ども2人(1歳と5歳)を連れてチェックインした英国人の母親が、部屋で2人を殺したとして逮捕されている。母親の方に精…

重度自閉症の11歳の息子を母親が殺害(英)

アイルランドの火山噴火の影響でごった返す英国Cardiff国際空港近くのホテルで 48歳の母親Yvonne Freaneyさんが11歳の息子Glen君を絞殺。 16日日曜日に逮捕、翌日起訴された。 Glen君は重度の自閉症だった。 心配した家族からの連絡を受け、捜索していた警察…

ベルギーにおける安楽死、自殺幇助の実態調査

ベルギーの人口の6割が住むフランダースで07年に行われた 尊厳死・自殺幇助の実態調査の結果については去年9月に 以下のエントリーでもニュース記事を紹介していますが、 幇助自殺死が急増し全死者数の2%にも(ベルギー) 様々な国で自殺幇助合法化の議論…

2010年5月18日の補遺

13日の補遺で拾った話題、Pathway Genomics社が売り出し予定だった「ネットでオーダー、唾液採集キットでカンタン遺伝子診断」に、FDAから「認可していない」とストップがかかった。 http://www.medicalnewstoday.com/articles/188830.php 植物状態の人と脳…

介護者の権利を守るための「ケアラーズ連盟」、6月7日に発足へ

ついに日本にも、介護者の権利アドボケイトが誕生します。 私は非力で、このブログで思いを書くくらいのことしかできなかったけど、 ずっとこういう日が来るのを夢に見ていました。 本当に、嬉しい――。 ありがとうございます。 日本の社会は、少子高齢化、人…

佐々木千津子さんの強制不妊手術

知的障害・貧困を理由にした強制的不妊手術は過去の話ではないのエントリーの ②のところで、ちょっとだけ紹介した映画「忘れてほしゅうない - 隠されてきた強制不妊手術」の続編 「ここにおるんじゃけぇ」の上映会に行ってきました。 主人公の佐々木千津子…

ゲイツ財団が、インドの貧しい村を「養子に」???

前のエントリーを書いた時に、たまたま見つけた仰天ニュースで、 Bihar州、Khagaria地区のGulariaという村を Gates 財団が養子にするという話が。 タイトルを見た時には、 前のエントリーのBihar州との覚書に関連した動きを 記事が「養子にする」と表現して…

ゲイツ財団がインドのビハール州政府と「革新的な家族保健」の協力覚書

インドのビハール州政府は5月12日、 母子・小児保健医療の改善促進のため、 革新的な解決策の開発と実施に向けて協力することとして ゲイツ財団との間で協力覚書(MoC)に署名した。 MoCは ゴール、プログラム地域、そして 双方に期待される役割と責任を…

Ashley療法正当化の不確かな将来予測は、選択的中絶や安楽死にも通じている?

Ashley療法、成長抑制を批判し続けている 重症児の母親Clair Royさんが12日のエントリーで、 A療法の正当化は不確かな将来予測に基づいていると指摘している。 例えば、 Ashleyの認知能力は、この先もずっと変わらない、とか まだ始まってもいない生理が必ず…

2010年5月16日の補遺

Gates財団、「ワクチンの10年」に100億ドルの提供を約束。他の政府、民間機関も後に続け、というLancetの論文も。:ちなみにLancetはゲイツ財団の提携誌。 http://www.gatesfoundation.org/press-releases/Pages/decade-of-vaccines-wec-announcement-100129…

「中絶か重症障害か……選ぶのは親のあなた」(英)

現在、英国で生まれる年間65万人の新生児のうち 約8万人が37週未満の未熟児で、 そのうち半数が集中ケアを受ける。 先週、1キロ未満の超未熟児が増えているというニュースがあり、 プロライフのアドボケイトからは中絶リミットを24週から20週に 引き上げるべ…