2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2010年8月31日の補遺

加齢による筋肉の減少を治療する方法を医師らは必死に探している。ベビーブーマーからの要請もあるし。:それってサルコペニアという、れっきとした病気なんだもんね。 http://www.nytimes.com/2010/08/31/health/research/31muscle.html?_r=1&th&emc=th 子…

アニメ・ソング「ダウン症ガール」巡り「コケにされる平等」インクルージョン論争(米)

米国のテレビ・アニメ“Family Guy”といえば、 今年3月にWesley SmithがTerry Schiavoさんを笑い物にしているのを問題視し、 その内容を当ブログでも紹介しましたが、 そのFamily Guyが今度は2月に「ダウン症ガール」という歌を作り、 ステレオタイプそのもの…

2010年8月30日の補遺

Ashley事件の怪現象ふたたび。それにしても、これ、タイトルの英語そのものが変だし、いつものAP通信ではあるけど、改行もなく、むちゃくちゃなサイトになっている。誰かに本当に読ませようという意図があるとも思えない。いったい、この現象は何なんだ? ht…

Kevorkian医師の半生記映画、主演のパチーノ共、エミー賞を受賞

去年、米国のケーブル・テレビHBOが作成した Kevorkian医師の半生記映画“You Don’t Know Jack”について (主演、アル・パチーノ、助演、スーザン・サランドン) 去年から、いくつかのエントリーで追いかけてきましたが(文末にリンク)、 作品、主演のパチー…

ぱんぷきん・すうぷ

お隣りから美味しそうなカボチャをいただいたので、スープを作ることにした。 子どもの頃には台所で一緒に切ったり混ぜたりコネたり、「お手伝い」が大好きだったのに、 最近は誘ってもちっともノッてくれなくなった娘が、珍しく手伝ってやってもいいという…

宿題やらず試験も受けず「うっせーばばあ」と言える子どもの幸せを考えてみた

前のエントリー「幼児化する親、幼児化していく社会」の続きとして――。 近所のマンションの2階が塾になっていて、 その辺りを通りかかると、時に小学生くらいの子どもたちが マンションの出入り口からわらわらと吐き出されてきて 居並んだ車列の中から親の車…

幼児化する親、幼児化していく社会

NYTの記事 「学生さん、ようこそ大学へ。でも親御さんはとっととお帰りを」 今の時期、米国の大学は新入生を迎える。 昔の親は、寮に子どもと荷物を降ろしたら、さっさと引き上げたものだったのに、 今では、子どもを送ってきた親たちが、いつまでも居座って…

2010年8月26日の補遺

日本語で、ナイジェリアの”魔女狩り”のニュース。これ、2007年12月にこちらのエントリーでとりあげている。ビデオと、子どもたちの写真が20枚あるのだけど、もう本当にたまらない。もっと強い者に虐げられている大人や男たちによる、ただの残忍な憂さ晴らし…

2010年8月25日の補遺

アフリカで使われている抗マラリア薬の3割は偽薬だという話。APがEメールを使う調査システムを立ち上げたらしい。 http://www.medicalnewstoday.com/articles/198708.php 米国の地域介護システム。ボストンのVillage movement。 http://www.medicalnewstoday…

日本生命倫理学会の会長が説明する「米国の事前指示書署名と倫理相談制度」の不思議

一昨日のSingerの障害新生児安楽死正当化エントリーにいただいたコメントから ずっと頭にひっかかったまま放置していたことを思い出したので。 日本生命倫理学会会長の木村利人氏が「介護保険情報」8月号の 「リハビリテーション2020」シリーズで 全国老人保…

2010年8月24日の補遺

HPV子宮頸がんワクチン関連 英米ではみんなが受けていると言わんばかりに日本で盛んに宣伝されている子宮がんワクチンだけど、米国CDCの発表で去年推奨どおりに3回受けたのは女児のたった27%。しかも前年より増加して、それ。いかにこのワクチンに対する不…

P.シンガーの障害新生児安楽死正当化の大タワケ

8月12日付でbigthink.comというサイトにアップされた Peter Singerのインタビュー・ビデオを お馴染みBad Crippleさんが見つけてブログに取り上げてくれています。 Bad Crippleさんが特に批判しているのは 二分脊椎を例に挙げて、 救命しても、何度も手術を…

包皮切除件数減少を、反対運動のせいだと騒ぐDiekemaの ポチ踊り

米国でこのところ続いている男児の性器の包皮切除の問題で、 またDiekema医師が喋っている。というか、今回は喋りまくっている。 コトの起こりは2006年には新生男児の56%が包皮切除をされていたのに 去年は3分の1を切ったという調査結果。 その結果自体に…

NZの世論調査で自殺幇助合法化、賛否まっぷたつ

15歳以上の500人の調査で、 47%が自殺幇助に賛成で、反対は44%だったとのこと。 年齢別では、 15歳から34歳では39%だったのに対して、 35歳以上では51%だった。 民族別では、 Maori族とPacific島の住民では37%で その他のヨーロッパ民族では49%。 この…

2010年8月21日の補遺

Ashley事件の怪現象(2007年のAP記事がコピペされる)が、また。:このところ起きる間隔が狭まって頻繁になっている。何かが起きようとしているのか。それとも起きないから苛立っている人がいるということなのか。 http://jobs.351.at/?p=36394 人さまのブロ…

ソーシャルワークの立場からの“A療法”批判

今年4月の論文。 こういう立場からの批判がもっと出てくるべきだと、ずっと思っていた。 Ashley’s Case: The Ethics of Arresting the Growth of Children with Serious Disability by Gary L. Stein, Journal of Social Work in Disability & Rehabilitatio…

障害者の買春を福祉で賄うことの是非論争、でも実は別の話? (英)

英国で新しく導入する自治体が増えているダイレクト・ペイメント制度 (個別ケアプランに応じた費用が直接サービス利用者に支給される)で 障害者の買春費用の支払いまで認められるべきかどうかが、論争になっている。 ある自治体が21歳の知的障害のある男性…

「健康で5年しか生きられない」のと「重症障害者として15年生きる」のでは、どっちがいい?

世界中の人たちが病気やけがや障害をどのように受け止めているか調べようと Washington大学のIHME(ゲイツ財団の私設WHOとも言われる)が 去年から世界のあちこちで調査を行っており、 IHMEとHarvard大、Johns Hopkins大、Queensland大、そしてWHOによる Glo…

2010年8月18日の補遺

知的障害者の人権を侵害する拘束が広く行われていることをオーストラリア心理学会が問題視している。身体拘束(誰かが身体で抑制する)、薬物拘束(鎮静など)、機械的拘束(ストラップなどによる)、隔離(部屋に閉じ込めたり特定の物を引き上げたりする)…

コンドーム生産国日本の家族計画国際協力がペルーの強制不妊に繋がった?

山本有三の堕胎罪批判から考えたことのエントリーで 13日にもちょっと触れた以下の本。 「家族計画」への道 近代日本の生殖を巡る政治 荻野美穂 岩波書店 2008 研究者と呼ばれる方々がいかに地道にコツコツと研究を積み重ねれておられるものか その情熱や緻…

オレゴン州の尊厳死法、セーフガードは機能せず

英国の自殺幇助合法化運動の広告塔Debbie Purdyさんの得意な殺し文句は 「米国の一部の州やヨーロッパのいくつかの国では法制化されて、ちゃんと運用されているのに、 英国で合法化できないというのは英国人を信頼しないというのか」だし、 日本でも、去年1…

英国DPP、自殺幇助の逮捕者をまた不起訴

去年、DPPのガイドライン策定以降初の逮捕者として騒がれ、 以下のエントリーでとりあげた事件の続報。 MSの教育学者がヘリウム自殺、協力者を逮捕(英)(2009/6/26) 英国で自殺幇助容疑で元GP逮捕へ(2009/9/28) MS患者の学者Caroline Loderさん(48)の自殺…

2010年8月16日の補遺

例の不可解なAPのコピペ怪現象以外にも、Ashley事件を取り上げるブログがまだあることに驚く。頭で受け止める前に、creep me out し、その感覚にこだわり続ける人がいる、ということのなかに、どこか「尊厳」と通じていくはずのものがあるような気がする。 h…

Gatesの一声で、男児包皮切除にエビデンスが出てくるわ、小児科学会もCDCも方針を転換するわ

ここ数年、男児の包皮切除の是非を巡って米国で論争が続いている。 この問題でよく発言しているDiekema医師は、今年2月には、 Diekema医師は 「医学的な利益もリスクも曖昧である」とコメントしていた。 しかし、その後、7月のエイズ会議で Bill Gates氏が安…

英国のDr.Death「元気な高齢者にも医師による自殺幇助を」

米国のDr. Death と言えば言わずと知れた Kevorkianで、 オーストラリアのDr. Death と言えば、知る人ぞ知る Nitschkeなのだけど、 なんと、ついに英国でもDr. Deathと呼ばれる「死の自己決定権」アドボケイトが。 といっても、 去年から当ブログで追いかけ…

山本有三の堕胎罪批判から考えたこと

前のエントリーの最後にリンクした森岡正博氏の文章から連想したので。 「家族計画」への道 近代日本の生殖を巡る政治 荻野美穂 岩波書店 2008 を読んでいたら、 映画監督との短い関係で妊娠した子どもを中絶し、 1935年に産婆と一緒に堕胎罪に問われた女優…

2010年8月12日の補遺

先月、FoxテレビのGleeという番組で評判になった18歳のフィリピン人少女が、番組出演に備えて顔にボトックス注射を受けていたことが分かり、喧々囂々の騒ぎに。でも、そういう若い子たちが実は米国では急増していて、去年1年間に米国で13歳から19歳ま…

知的障害のある女性(少女?)を妊娠させたのは実の父……とDNA(豪)

48歳のキャンベラ在住の男性が 知的障害のある実の娘を妊娠させたとして 近親相姦の罪で起訴された。 娘の生理が2カ月飛んだことから母親が不審に思って 妊娠検査キットで調べ、産婦人科へ連れて行くと妊娠17週だった。 人口中絶が行われ 親族から採取したDN…

幇助自殺者が毎年1割ずつ増えるオランダで「安楽死クリニック」求める声

2009年にオランダの安楽死法による安楽死は2636人で、 前年より13%の増。 オランダの去年1年間の死者数の2%に当たり、 2636人のほとんどは自殺幇助ではなく安楽死(または“慈悲殺”)。 また80%以上が癌患者で、80%以上が自宅での死だった。 そのうち…

2010年8月11日の補遺

私は知識がないので知らないけど、障害学や障害者運動では重鎮で、Not Dead Yetの幹部でもあった Paul Langmore氏が死去。昨日、自宅アパートで亡くなっているのが見つかったとのこと。 http://notdeadyetnewscommentary.blogspot.com/2010/08/tremendous-lo…