尊厳死
ショックだ……。 1ヶ月前に何の前触れもなくPCがぶっ壊れて たまたま前の日に3本も書いて寝かせていたエントリーの原稿がオジャンとなる、 という悲惨な体験をした。 もちろん今さら、 その時のショックを書きたいわけではない。 一生懸命に書いたのに消え…
数日前から多数の報道がある一方で、 詳細が出てこないので様子見をしていた たいそう気になる英国の事件。 西サセックス州、Chichesterの65歳の女性と25歳の息子が 71歳の夫(父親)をディグニタスへ連れて行こうと計画した容疑で逮捕された。 (その後、保…
世界医師会は 今年4月のインドネシア、バリでの第194回委員会セッションにおいて、 2002年10月の米国ワシントンDCでの第53回WMA全体会議で採択された 安楽死に関するWMA決議を再認した。 安楽死については Euthanasia, that is the act of deliberately endi…
『読み解き「般若心経」』 伊藤比呂美 朝日文庫 いや~、めっちゃ面白かった!! 表紙に「エッセイ + お経 + 現代語訳」とあるように、 カリフォルニア在住の詩人が熊本在住の老親の遠距離介護の生活の中から、 死について考え、そうした自分自身の必要か…
オランダのフリーゾ王子(現国王の弟)が昨年2月に オーストリアでの休暇中に雪崩に巻き込まれて意識不明となった事件については、 以下のエントリーで拾っていますが、 13日に亡くなったとのこと。 脳損傷で英国に運ばれたオランダの王子めぐり尊厳死議論(2…
8月1日の補遺で拾ったNot Dead Yet のDian Colemanの自殺幇助合法化批判の論考が 同じ媒体で再掲されていたので、 暑いし(体を動かして何かをしようという気が起こらない)、 突然に時間がぽっかりできたので、気ままに訳してみた。 終末期の人への自殺幇助…
ミシガン州の多発性硬化症(MS)をわずらう女性、Sherri Muzherさん(43)が 今の状態で生きるよりも、まだ使えるうちに臓器を提供したいと希望し、 車椅子でテレビ番組に出演しては、不自由な言葉で 州に対して医師による自殺幇助(PAS)の合法化を求める発…
ここ数日、あちこちから流していただく情報で 以下のようなところに「死の質 QOD」という言葉が登場した、ということを知った。 2013/08/02 社会保障制度改革国民会議・議事・資料 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokuminkaigi/dai19/gijisidai.html 当該…
バーモント州が自殺幇助を合法化(米) 米国バーモント州で、5月14日、終末期の人に一定の条件付きで医師による自殺幇助を認める法案が議会を通過。11年に当選した際、選挙公約に自殺幇助合法化を挙げていたピーター・シュムリン知事は20日に署名し、「終末…
以下のエントリーで追いかけてきたNicklinson訴訟の続報。 “ロックト・イン症候群”の男性が「妻に殺してもらう権利」求め提訴(英)(2010/7/20) 自殺幇助希望の“ロックト・イン”患者Nicklinson訴訟で判決(2012/3/13) 自殺幇助訴訟のNicklinsonさん、ツイッタ…
フランスのオランド大統領が、1日、 今年中に議会に自発的安楽死合法化法案を提出する、と明言。 もともとオランド氏は 自殺幇助合法化を大統領選でも公約にしていた。 (これまでの経緯について関連エントリーは文末に) 2005年にできた現行法では 終末期の…
優れた終末期ケアの手順書として日本でも採用されているリヴァプール・ケア・パスウェイ(LCP)が 高齢者を機会的に消極的安楽死へと導くツールと化しているとして 英国でここ数年問題となり、ついには保健省が調査に乗り出した流れについては 以下のエント…
『現代思想』5月号の特集「自殺論 対策の立場から」の一編、 大谷いづみ『「理性的自殺」がとりこぼすもの 続・「死を掛け金に求められる承認」という隘路』。 1970年代からの安楽死を巡る大きな事件での 一見すれば「理性的自殺 rational suicide」を求めて…
2012年のWA州の尊厳死法の実施報告書が出ています。 私は読んでいませんが、本文はこちら ↓ http://www.doh.wa.gov/portals/1/Documents/Pubs/422-109-DeathWithDignityAct2012.pdf 以下の Life News の記事から概要を以下に。 2012年に尊厳死法を利用して自…
先週、以下のエントリーで紹介したケベックの法案について、 ケベックの法案は「医療的自殺幇助」という名の安楽死合法化法案(2013/6/14) 私がこのエントリーで指摘した通りの言葉のマジックを指摘する記事が 19日のGlove and Mailに出ていますが、 そちらの…
教えてくださる方があって、読んだ。 倫理の腐敗としての「胃ろう不要論」 高山義浩 apital 2013年6月19日 心が温かくなって、 じん、と感謝の気持ちに満たされた。 例えば、以下の個所など。 (ゴチックは例によって、共感を込めてspitibara) 私は胃ろう推…
オランダ医師会から 「重症障害のある新生児の生命に関する医療決定」という新たな報告書が出され、 障害のある新生児の安楽死が許容されるだけでなく必要である、と説いている、とのこと。 もともとオランダでは2004年のグローニンゲン・プロトコルで 新生…
5日にカナダのケベック州議会に提出された 自殺幇助らしきものの合法化法案について、 報道がたくさん流れているのだけれど、 いくつかにざっと目を通してみて、肝心の部分に関する表現が physician assisted suicide ではなく medically assisted suicide …
カナダ、ケベック州議会に medically assisted suicide 合法化法案が提出されたことについて、 (別情報で見た情報では、審議は秋になるとのこと) 地元紙Montreal Gazetteに、 外科病棟で9年間働いてきた看護師からの意見が寄せられている。 さすがに患者の…
以下のニュースによると、 以前よりPAS合法化に向けた動きが先鋭化しているカナダのケベック州では 来週にもケベック州政府の合法化法案が議会に提出される模様。 それを受けて、ケベックの医師ら500人ほどが連合を作り、反対声明を出している。 http://www.…
米国のAging Careという高齢者介護の支援組織が 高齢者の介護者らは医師による自殺幇助(PAS)合法化についてどう考えているのか 調査を行ったところ、 ・5月の調査に参加したのは老親または家族を介護している1200人以上の介護者。 ・PASを合法化すべきと考…
いつもお世話になっているBioEdgeのニュース・レターで Michael Cookがとてもよい論考を書いている。 インドの貧しい靴職人Abdul Rahimが サラセミアという貧血のある3人の息子(9歳、14歳、16歳)の 治療費を出してやれないので、3人を安楽死させる許可を裁…
米国メイン州の議会でも 医師による自殺幇助合法化法案が審議されていたみたいですが、 昨日30日に否決。 反対 95 vs 賛成 43 だったとのこと。 Maine overwhelmingly rejects physician-assisted suicide LifeSiteNews, May 31, 2013
83歳の英国人男性が 認知症の初期であることを理由にDignitasで自殺。 家族はみんな本人の決定を支持し、 妻がスイス行きの手配をした。 ……と発表したのは、英国のDr. Deathこと、Michael Irwin医師。 Irwin医師によると、 今年1月に家族から接触があり、デ…
23日の補遺で拾った オーストラリアのニュー・サウスウェールズ(NSW)州のPAS合法化法案ですが、 上院の投票で否決されたとのこと。 反対 23 vs 賛成 13 。 棄権 5 。 欠員による無投票が 1 。 Australia State Soundly Rejects Bill to Legalize Assisted …
オーストラリアの生命倫理学者 Megan―Jane Johnstoneが “Alzheimer’s disease, media representations and the politics of euthanasia: constructing risk and selling death in an aging society” という本を出し、 メディアによるアルツハイマー病の否定…
米国、モンタナ州の男性 Mark Templinさんは 2009年に悪性脳腫瘍で余命6カ月と医師に宣告された。 娘さんの一人が医師にどういう死に方になるかと問うと、 脳腫瘍が「カリフラワーのように」大きくなり、脳出血で死ぬ、との答えだった。 そこでTemplinさんは…
昨日の以下のエントリーで取り上げた論文について、 某MLで神戸の新城拓也医師からご解説をいただき、 いただいた情報をエントリー末尾に追記しました。 「ガンで死が差し迫った段階を“診断”するツールは未だ存在しない」として、そこで起こる現象の整理を試…
14日に自殺幇助合法化法案が議会を通過したVermont州で Peter Schumlin知事が20日、法案に署名。 即日、施行となった。 (実際には保健局の制度導入の準備に数週間かかる) 名称は the End of Life Choices law。 「終末の選択法」。 同州の医療コミッショナ…
80代前半のスイスの女性Alda Grossさんが、 医師による自殺幇助を希望したものの、何の病気もないために 致死薬を処方してくれる医師を見つけることができず、 このまま老いて弱っていくよりも死ぬことを選ぶ権利があると訴えていたケースで、 欧州人権裁判…