ゲイツ財団 と慈善資本主義
Warren Buffettの息子のPeter Buffettが NYTのOp-Edで慈善資本主義に疑問を投げかけている。 論考のタイトルは「the Charitable-Industrial Complex 慈善家・産業複合体」 タイトルの同意語を本文中から探してくると、 Philanthropic Colonialism. 慈善植民…
この記事が冒頭、問題視するのは以下の状況。 The foundation’s ability to spend unprecedented amounts of money on education reform causes has recently made Gates unduly influential in the education world. The organization supports groups that…
先月、世界の400都市、50カ国で モンサントへの抗議行動が行われ、 米国シアトルでも2000人が集まった。 それらの人々は モンサントを支持するゲイツ財団にも批判を向けたことになる。 ゲイツ財団はモンサントの遺伝子組み換え(GM)作物によって 途上国の飢…
「スーパーリッチの勃興により新たなグローバル・ルールが必要になるか?」 と題した、富裕層による支配(plutocracy)に関するAtlantic誌の記事。 1月に始まった米国の第113回下院議会では、 535名の議員のうち、48%に当たる257人がミリオネア。 グローバ…
Valerie Straussは ゲイツ財団がCommon Core Standardの実施に向けて どこの関係団体に、どれだけのカネを、 グラントとしてばらまいているかを調べあげて、 以下の記事に詳細なリストとして掲載し、 http://www.washingtonpost.com/blogs/answer-sheet/wp/2…
実は、昨日のエントリーで紹介したStraussの記事は、 こちらの記事を見つけた時に一緒にくっついてきたオマケ。 オマケがいかにも鋭く、面白かったものだから、 腰を据えて本命記事を読む覚悟を先延ばしにしたい気持ちも手伝って、 つい、そちらを先にエント…
前のエントリーで紹介したNJPの3月の記事の流れで、 6月7日付の記事『ビル・ゲイツ、ビッグ・ファーマ、まやかしの慈善』。 グローバルな人口抑制策に関与しているという陰謀説はともかく、 アフリカを中心とした途上国で先進国が行ってきた同意なき人体実験…
なるほど「人道(主義的)帝国主義」……。 慈善資本主義に新たなネーミングが登場――。 News Junkie Postというサイトに 関連のたいへん興味深い記事が2本あったので、このエントリーと次で。 『人道主義的帝国主義:権力志向の慈善』と題されたこちらの記事は…
昨日からアブ・ダビで開催されている ワクチン・カンファでビル・ゲイツが基調講演。 ポリオ撲滅のため、 新たなワクチン開発に向けた6年計画を作るとして、 さらなるワクチンへの投資を呼び掛けた。 途上国へのワクチン支援で最も多くの資金を提供している…
ビル・ゲイツが米国の教育改革、特に教師の評価方法について 継続して発言しており、 ゲイツ財団の米国公教育コントロール 1(2011/5/2) ゲイツ財団の米国公教育コントロール 2(2011/5/2) 「生徒に生体データ・ブレスレットつけさせ教師の技量を評価」研究…
Facebookの創設者 Mark Zuckerbergが 諸々のチャンネルを握っておりカネも人気もあるビル・ゲイツなどIT長者らを結集して、 一大政治勢力となるべく、 The Political Action Committeeの創設に動いている、という噂。 組織作りを引き受けたザッカーバーグの…
ガーディアン紙の調査によると、 去年の米国の途上国食糧支援プログラム(10億ドル)の3分の2は 米国に本拠を置く多国籍企業3社から買われていた。 2010―2011年度では 契約のほぼ半分がADM社で、支払われた金額は3億ドル。 約16%がCargil 社で、支払われた…
肌の発汗状態を電気信号化して人の集中や緊張度を測る技術 Galvanic Skin Response(GSR)を使ったブレスレットを授業中に生徒に装着させ、 それによって教師の技量を評価するシステムの研究に、 Gates財団から多額の資金が提供されている。 同財団が推進す…
メリンダ・ゲイツがこのところ中絶や家族計画について発言しているらしいことは あちこちで目にして気になってはいたのですが、やっぱり……という記事が出てきました。 1912年にロンドンで第一回国際優生学会議が開催されてから今年で100年――。 その記念すべ…
去年5月の補遺などで ゲイツ財団のグローバル・ヘルス部門のトップだったタチ・ヤマダ氏が 日本の武田製薬に赴任したニュースを追いかけましたが、 そのヤマダ氏をクローズアップした、“いかにも”な続報。 大きな流れとしては 大ヒットした糖尿病薬以降のブ…
リーシュマニア原虫感染症、リンパ系フィラリアなど これまでネグレクトされてきた10の熱帯病と取り組むべく、 ゲイツ財団の元に、英・米・アラブ首長国連邦の各政府、世界銀行、それから グラクソ、サノフィ、ノヴァルティス、ファイザー、メルク、エーザ…
お昼のニュースでも渡辺健のスピーチをやっていたけど、 世界経済フォーラム、ダボス会議が25日から始まった。 Davos: big questions from top delegates to the World Economic Forum Guardian, January 24, 2012, 上記のニュースから、オープニングでのビ…
EUの研究予算500億ユーロを握るイノベーション責任者で アイルランドのEUコミッショナー、Maire Geoghegan-Quinn氏が 一昨日、EUの自らの事務所でビル・ゲイツと会談。 既にEU政府もEU委員会も アフリカのサブ・サハラ地域でのHIV、結核、マラリア治療薬の臨…
まず、アシュリー事件のリサーチを通じて去年までに見えてきた シアトルこども病院・ワシントン大学とゲイツ財団の関係について、以下にまとめました ↓ シアトルこども病院・ワシントン大学とゲイツ財団の密接な関係:グローバルな功利主義・優生主義医療の…
暇にまかせて人さまのツイッターをあちこち覗いて遊んでいたら ふと目についたのが、以下のBluerose_smell さんの23日のツイート。 経団連会長は、遺伝子組み換え種子モンサントと業務提携、放射能除去薬メジフィジックス出資の住友化学会長米倉氏、経済同友…
アグリビジネスという言葉と出くわして 即、「あ、あのエントリーで書いたGM農業の話だ!」 頭にピンポン!と音を立てて電球が灯った ↓ ゲイツ財団がインドで目論んでいるのはワクチン普及だけでなくGM農業改革も(2011/4/16) この件については、 実は06年に…
前のエントリーの記事とセットで拾ったので、 ワクチン関連が立て続けで申し訳ないですが、ついでにもう1題。 GAVIが途上国の子ども達に接種するワクチンに 新たに2種類、ロタ・ウイルスと肺炎球菌を追加。 GAVIは6月に 子どもの予防接種プログラムの目標と…
昨日のエントリーで 「ワクチン打たないなら診てやらない」という医師に 「あくまで説得。説得できなくても追い出してはダメ」と Diekema医師が「らしくない」ことを言っていると思っていたら、 なんと、当のDiekemaのお膝元のワシントン州では ワクチン免除…
7月6日に以下のエントリーで取り上げた問題の続報。 米国で「ワクチン打たないなら診てやらない」と医師ら(2011/7/6) この後、今月に入って、 共和党の大統領候補の議員さんが 単に「HPVワクチンで娘が知的障害を負った」と主張する母親と会ったというだけ…
米国のHPVワクチンに関する州ごとの法制化について NYTが簡単に取りまとめている。 まず、 「法制化が提案されたものの、 後に取り下げられたり、委員会に送られたきりになった州」が 少なくとも22州。 ニュー・メキシコ州では2007年に法案が州議会を…
ゲイツ財団が、 先頃グローバル・ヘルス部門の責任者を退職したTachi Yamada氏の後任として、 スイスに本拠地を置くビッグ・ファーマ、Novartisから グローバル開発部門トップの役員を引き抜こうと狙っているらしい。 スイスの新聞が報道した。 ノバルティス…
8月31日の朝日新聞朝刊に、 三井住友フィナンシャルグループの「ワクチン債」の大きなカラー広告が出ていた。 キャッチは 「投資で始める、あなたの支援」。 「ワクチン債とは」に続く説明は 「70カ国以上の発展途上国の子どもたちに」 ワクチン接種の機会を…
パキスタンのポリオ撲滅で ゲイツ財団と提携した円借款が検討されているとのニュースは 7月12日の補遺で拾っており、 これは、その続報――。 JICAの緒方貞子理事長とゲイツ財団の共同代表のビル・ゲイツ氏が ポリオ撲滅で「戦略的パートナーシップ」を発表。 …
撲滅のためのワクチン開発にゲイツ財団が 10憶ドルの資金をつぎ込んでいるマラリアに関して、 アフリカの角と呼ばれる地域のエリトリアでは、 過去10年間にマラリアによる死亡率を80%も減じた実績がある。 これはマラリア死予防では 人類史上、最も大きなブ…
はしかのワクチンを子どもに無料で打ってくれる代わりに、 全員接種が義務付けられているMalawiで、 薬物摂取を禁じている2つの教会に属する親たちが、先週、 ワクチンから逃れるために、子どもを連れて隣国 Mozambiqueまで逃げたそうな。 で、今週に入って…