ビル・ゲイツがダボス会議で「途上国の医療・農業支援はケチるな」

お昼のニュースでも渡辺健のスピーチをやっていたけど、
世界経済フォーラムダボス会議が25日から始まった。


上記のニュースから、オープニングでのビル・ゲイツのスピーチ。
(日本語は訳ではなく、テキトーな概要です)

It is inevitable that the conversation at the World Economic Forum will focus on the challenges faced by the global economy. While it's true these are difficult times, in several areas (fuelled by innovation) we're seeing real progress (read more in my 2012 Annual Letter).
The most notable signs of success have been in improving global health and agriculture.
In both of these areas, we have an opportunity to continue helping the poorest people become more self-sufficient through smart investments.
So, amid the debate of the eurozone crisis, I will be asking tough questions about the one billion lives that hang in the balance if global leaders continue to slash international development budgets.
Are we ready to deny millions of children affordable, life-saving vaccines?
Will we no longer help poor farmers save their families and communities from starvation?
We cannot allow ourselves to do less. The fact is, we need to do even more. At Davos and throughout 2012, I hope we talk about how.

世界経済は厳しい時代ではあるけれども、
途上国の医療と農業という2つの分野での支援は成果を出している。

この2つの支援を続けるべく投資することは
貧しい人たちをより自立させることができる賢い選択であり、
いかにユーロ圏の経済危機があるといえども、
グローバル・リーダーは、それらにカネを出すことをためらってはならない。

それとも、何百万もの子どもたちに命を救うワクチンを打たせないとでも?
貧しい農民たちや家族が飢えても、もう知らない、とでも?

支援を手控えることは許されない。それどころか、より多くの支援が必要。
どのように、の議論を。


最近のゲイツ氏、どこへ行ってもこれを言っている。

経済危機でも、人道支援なんだから、
途上国の医療支援と農業支援に出すカネは減らさないように。

ただ、すっごく不思議なのは、
ここでまだワクチンが持ち出されていること。

去年6月13日にロンドンで開かれたGAVIの会議で400億ドル、
数年前からの「ワクチンの10年」祭りへの投資として
途上国の子どもたちにワクチンを打てるだけのカネはめでたく集まったはず。

だからこそ、ゲイツ氏自身が、
それを達成した世界各国の政府や篤志家を称えるスピーチをしたはず。



だからこそ、数日後には
途上国の子供たちへのワクチン資金がめでたく集まったからといって
そこで財布を閉じてはならない、まだエイズもある、と、
ゲイツ財団とパートナーを組むGuardianのグローバル・ヘルス・セクションが
ほとんど恫喝に等しいようなタカビーな記事を書いたはず ↓




「途上国の子どもたちにワクチンを打たせないというのか」というメッセージが
どーして今さら、まだ有効なの?

なんか、この人って、
製薬会社とアグリ・ビジネスの営業マンに見えてきたよ、私には。


ちなみに、去年6月の会議の後で出ていた批判の声はこちら ↓
やっと出た、ワクチンに世界中からかき集められる資金への疑問の声(2011/6/16)