スコットランド議会にまたも自殺幇助合法化法案

スコットランド議会に何度か自殺幇助合法化法案を提出している
パーキンソン病患者のMargo Mac Donald 議員がまたも新たな法案を提出。

一昨年の失敗から学んだとして、今回の法案では

・自分で致死薬が飲めない人には医師が飲ませて幇助してもよいとする要件を外し、
自分で飲める人でなければならない、とした。

・余命6カ月と医師が診断することとの要件を外し、
癌やALS, パーキンソンなどの「ターミナルな病気や障害」にかかっていれば
本人が主観的に「生きていることが耐え難い」と感じているだけで認める、とした。

(これにより、事故で全身麻痺となりDignitasで自殺した23歳のラグビー選手
Dan Jamesさんのようなケースは除外となる)

・研修を受けた上で、致死薬を飲む際に傍につきそう
friend at the end と呼ばれるファシリテーター制度を創設。

・自殺幇助を希望する可能性のある人が前もって
意思表示をしておく登録制度を創設。

この法案に、スコットランド医師会は
改めて自殺幇助合法化に反対のスタンスを表明。

The Scottish Council on Human Bioethicsの Calum MacKellar医師も
高齢者、障害者が要介護状態になっても尊厳を失わずにいられる社会を目指すことを
政府は目指すべきだと語り、こうした法案はスコットランドの国民に対して
終わらせてもよい命というものがあると考えるよう促すものだ、と批判。

スコットランド教会からも、新たな法案に失望の声。

MSP sets out new case for assisted suicide
The Herald Scotland, January 25, 2012