ゲイツ財団、ビッグ・ファーマ・ノバルティス役員の引き抜きへ

ゲイツ財団が、
先頃グローバル・ヘルス部門の責任者を退職したTachi Yamada氏の後任として、
スイスに本拠地を置くビッグ・ファーマ、Novartisから
グローバル開発部門トップの役員を引き抜こうと狙っているらしい。

スイスの新聞が報道した。

ノバルティスの日本語ウィキペディアこちら



なるほど、やっぱりゲイツ財団は
ビッグ・ファーマとの絆をどんどんと深め、広げていくのですね。


この記事で触れられている山田氏がゲイツ財団を退職してどこへいったかというと、
5月18日の補遺で拾ったように、日本の武田製薬。

そうすると、
これまでは東大がワクチン研究で繋がりを持っている程度で
さほどにゲイツ財団と親しくも思えなかった日本でも、

6月には日本政府が
ゲイツ財団の下部組織に等しい国際ワクチン推進組織GAVIに8億3000万円を約束 ↓


さらに8月には
JICAもゲイツ財団と、なにやら妙な円借款の約束をしたりして  ↓


日本とゲイツ財団との関係がみるみる親密の度を増していくから不思議。

しかし、もちろん、それは
ゲイツ財団と日本の関係だけで起こっていることではなく、

ゲイツ財団の「元幹部職員」とは、単純に「退職」した人たちではなく、
ゲイツ財団から各国や国際機関などに「送りこまれている」人たちなのだろうと
私はずいぶん前から見当をつけている。


もう1つ、どこかの国際組織のトップが元ゲイツ財団職員だという情報を
拾っていると思うのだけど、すぐには見つけられないので、
そのうち出てきたらリンクします。

ともあれ、
ゲイツ財団が世界の科学とテクノとグローバル経済に及ぼす影響力(支配力?)は

まず、身体を巡る血液のように世界中の研究機関に浸透した研究助成のカネを通じて、
次に、上記のように世界中の国々や国際機関に送りこまれた「元職員」を通じて、
そして、ウォーレン・バフェットと2人でタグを組んでの投資行動を通じて、
またカネを通じての世界中のメディア・コントロールと、
Lancetを始めとする研究メディアのコントロール……

などなどを通じて、数年間で
あっという間に世界中に広がり強大化してきている。

それは、まるで、
世界的大不況が広がり、各国政府がカネと政治力を失っていくにつれ、
逆に、ごく少数に極端に集中していく富とその力とが
ゲイツ財団を中心に集中・強大化・組織化されていくかのようで。


【14日追記】
続報。

Novartisの開発部門のトップ Trevor Mundel氏が12月をもって退職し、ゲイツ財団のグローバル・ヘルス部門(途上国でのHIV結核マラリア、ポリオ撲滅のための治療薬とワクチン開発を中心に、総額147億ドル以上のグラントを出している)の役員に就任することが、いよいよ正式に発表された。Mundel氏のノバルティスでの功績は、MSの治療薬Gilenyaを去年米国で、今年初めにヨーロッパで相次いで売り出したことだとか。