Ashley関連(10年)

2010年のまとめ: Ashley事件 (資料性のあるエントリー)

【関連論文】 イリノイ大学法学部ジャーナルで「成長抑制には裁判所の判断が必要」(1/28) 「Ashley療法は身体の統合性を侵すため、親の決定権の外」とHealth Law Week(4/2) Cambridge医療倫理ジャーナルに“Ashley療法”のケーススタディ?(6/21) ソーシャルワ…

2010年のまとめ: Ashley事件(できごと)

2010年のまとめ:Ashley事件 には、 この「できごと」編の他に「資料性のあるエントリー」編を作りました。 また、別途、継続して作っている「Ashley事件関連リンク一覧」の一環として 「Ashley事件リンク集 11: 2010年の動き」を作りました。 1月 AJOBに成…

Wilfondが「主治医論文も親のブログも、古い記憶で書いたものだから」と、ふざけた言い訳

これもまた、全文公開されていることに最近気づいた、07年のAshley論文。 シアトルこども病院Truman KatzセンターのDiekemaの同僚で 論争当初から、ちょろちょろしているWilfond医師の書いたものだけに、 ずっと読みたかったものです。 もちろん読んだからと…

「障害者運動は社会モデルのためにAshleyを犠牲にした」と非難する07年のHCR論文

前から存在は知っていたけど、是が非でも読みたいほどでもないから、とりあえず放置したり、 そのうちにすっかり忘れてしまっていた論文と、時間が経ってから何かの折にネットで再会してみると、 思いがけず全文公開されていた……という嬉しい発見が、たまに…

「HCR成長抑制論文に激怒するヒットラー」YouTubeに

Hitler reacts to the Hastings report on growth attenuation.wmv これは、笑えます。 地図を指差して、非常に緊張した面持ちの部下が 「ここに安楽死ホスピスを作りました。 一応、念のために成長抑制センターのすぐそばです。 批判的なブロガ―たちが騒い…

「HCR成長抑制論文に激怒するヒットラー」YouTubeに

このエントリーは、以下のErikさんのブログから映像にゆけますが、 その後、YouTubeから映像を貼って同じ内容のエントリーを新たに立てました → こちら。 これは笑えます。 ドイツ映画「ヒトラー最後の12日間」の一場面に勝手な字幕をかぶせたもの。 11月16…

故Gunther医師が07年に成長抑制を語る“お宝映像”を発見

ここしばらく、新たに始まったことが懸念される成長抑制キャンペーンに関連して ネットであれこれ検索することが多くなって、おかげで 別件でも面白いものを見つけたりしているのだけれど、 (例えばTruog「心臓死後臓器提供の倫理問題」講演映像は8日の補…

成長抑制WGのHCR論文:とりあえず冒頭のウソ3つについて

シアトルこども病院のWilfond医師を主著者に、 成長抑制ワーキング・グループが書いたことになっているHCRの論文 Navigating Growth Attenuation in Children with Profound Disabilities Children’s Interests, Family Decision-Making, and Community Conc…

子ども病院成長抑制WGメンバーの正体

6日のエントリーで指摘したように、 シアトルこども病院成長抑制ワーキング・グループからは、WPASの弁護士Carlson氏が抜けているので、 その他メンバーは19人ということになります。 この19人の内訳を、以前からずっと取りまとめておきたいと思いつつ果たせ…

Norman Fost「成長抑制が気に入らなければ虐待だと通報してみろ」と逆ギレ

Norman FostがHastings Center Reportに書いた Offence to Third Parties? 感情論だと非難しているようで気になっていたのですが、読んでみると、 やはり当初の推測の通りタイトルの意味は「第三者が気に入らないからやめろだとぉ?」だったようです。 論旨…

Foxのローカル局が「時代が変わり意見も変わって、成長抑制はOKと決定」

12月5日のシアトル地域のQ13FOXテレビ。 Now, four years later, a Seattle based group studying the ethics surrounding "Ashley's procedure" has decided it is "morally permissible" and has written a report on the subject. (中略) Curt Decker of …

なぜWPASのCarlson弁護士はWGメンバーから消えたのか?

Hastings Center Reportの11―12月号に掲載された シアトルこども病院成長抑制ワーキンググループの論文を手に入れてくださった方があり、 読むことができました。 論文の内容はまた改めてとりまとめますが、 WGのメンバーに関して極めて不可解なことが起こっ…

英国では07年に重症児の子宮摘出要望もう1つ却下:英米を分ける司法の関与

2007年にAshley療法論争が英国に飛び火したKatie Thorpe事件については 当ブログでも詳しく追いかけましたが(詳細は「英国Katieのケース」の書庫に) 当時、英国では9歳の重症児Oliviaの母親Kim Walkerさんも リバプールのAlder Hey 子ども病院に子宮摘出の…

成長抑制の対象はIQ25以下の重症重複障害児、とWG

シアトルこども病院が組織した成長抑制ワーキンググループが 結局意見の一致を見ることができなかったために、結論ではなく、 あくまでも、「ほとんどのメンバー」の“妥協点”として、強引にとりまとめた(とされる) 論文が、Hastings Center Reportの11-12…

「成長抑制でパンドラの箱あいた」とEva Kittay氏

ClaireさんがHCRの成長抑制特集から 来日したばかりのEva Kittay氏の論文を取り上げている。 あまりコメントせず、引用中心のエントリーになっているのもありがたい。 The Best for Last No More Ashley X’s: Say NO to Growth Attenuation, November 20, 20…

Claireさんのブログ、今度は重症児の親の成長抑制批判論文

Claire Royさんが、Walker論文に続いて、 同じく重症児の母親の立場で成長抑制に反対するSwenson論文を取り上げている。 こちらはClaireさんも私も同じスタンスなので、 ちょっとお気楽に、論点のみを。 ① 冒頭、自分が重症児の親であり、 その介護が如何に…

Claireさんの文章から、親と障害者運動について考えた

このエントリー、 前のHCRの重症児の親による成長抑制支持論文にClaireさんが見事な反撃の続きです。 私はもう長いこと、この人のブログを読んでいるけど、 Claireさんは、たぶんBill Peaceとの出会いあたりから、 ものすごい勢いで様々なものを吸収し、学ん…

HCRの重症児の親による成長抑制支持論文にClaireさんが見事な反撃

Bill Peace氏と並んでAshley事件・成長抑制一般化に反対し続けている重症児の母親Claire Royさんが、 Hastings Center Reportに掲載された重症児の親2人の論文のうち、 成長抑制をやりたいとの立場で書かれたSandy Walkerさんの文章を取り上げ、 その問題点…

重症児の父親からの成長抑制批判と「親を指針とした医療職によるアセスメント」

多いときには1日に150回もけいれん発作を起こす重症児の息子Segevくんについて、 また重症児の意識や尊厳や、それから成長抑制療法について イスラエル在住のカナダ人で指圧と生体人間工学の専門家Erikさんが ブログで興味深いエントリーを書いている。 500.…

「アシュリー事件から考える障害、医療、介護、人権そして『愛』」という文章を書きました

インパクションという雑誌の第176号に アシュリー事件から考える 障害、医療、介護、人権そして「愛」 というタイトルの、8ページの文章を書きました。 Ashley事件については、 07年の論争当時にリアルタイムで「介護保険情報」誌の連載で何度か取り上げまし…

Eva Kittayさんに成長抑制WGのことを聞いた!

こちらのエントリーでお知らせしたEva Kittayの講演会に行った。 そして、講演後、ほんのわずかの間だったけど、 Kittayさんとお話しすることができた。 成長抑制WGのメンバーだったKittayさんは、 自分は同意なんかしていない、と言った。 サインもしていな…

シアトルこども病院は、5年の合意期限が切れるのを待っている?

昨日、以下の3つのエントリーを書いた後で、 成長抑制WGの論文がHastings Center Reportに Eva Kittayの成長抑制論文 Norman FostもAlice Dregerも成長抑制に関する論文 この4年近くに、Diekemaらがやってきたことの様々に思いを巡らせていたら、 ふいに、…

Norman FostもAlice Dregerも成長抑制に関する論文

成長抑制WGの論文と、Eva Kittayの論文と同時に、 Hastings Center Report の11-12月号に掲載されている関連論文としては、 ①Norman FostのOffence to Third Parties?” これは、アブストラクトを読んでも、 いったい誰のことを第3者と言っているのか、 じ…

Eva Kittayの成長抑制論文

ちょうど来日寸前(もしかすると既に来日中?)の 米国の哲学者で重症知的障害のある娘のいるEva Feder Kittay氏は シアトルこども病院の成長抑制WGのメンバーの1人でした。 そのKittay氏の成長抑制に関する論文がHastings Center Reportに WGの論文と同時掲…

成長抑制WGの論文がHastings Center Reportに

Ashley事件はまだまだ終わってなどいないと 当ブログではずっと言い続けてきましたが、やはり……。 Hastings Center Reportの11月―12月号に シアトルこども病院が組織した成長抑制ワーキング・グループの論文が掲載されました。 Navigating Growth Attenuatio…

Dick Sobsey:もう一人、障害のある子どもを持つ学者からのシンガー批判 (後)

(前のエントリーから続く) I think there is an argument for including all humans as persons, but I don’t necessarily think that all nonhuman animals should be excluded. My reasons for including all humans is not very philosophical, it is soc…

Dick Sobsey:もう一人、障害のある子どもを持つ学者からのシンガー批判 (前)

Kittay氏の来日を機に、What Sorts of Peopleブログでのシンガー批判をここ数日とりあげています。 哲学者エヴァ・キティ氏、11月に来日(2010/10/12) Eva KittayとMichael Berube:障害のある子どもを持つ学者からのSigner批判(2010/10/13) Wilson氏のポス…

Eva KittayとMichael Berube:障害のある子どもを持つ学者からのSinger批判

今回、ここに引っ張ってきたKittay氏とBerube氏の発言3点は、いずれも哲学的な議論であり、 私には取りまとめるだけの背景知識がないため(しかも、正直いずれも長すぎる……)、 日本語にすることを控え、英文のまま紹介するに留めます。ご了解ください。 Eva…

哲学者エヴァ・キテイ氏、11月に来日

哲学者のEva Kittay氏が来日するそうだ。 11月10日に京都で、12,13日に東京で講演が予定されているとのこと。 詳細はこちら。(ずっと下の方までスクロールしてもらうと出てきます) 著書は以下。私はつい最近知って読まなければと思いつつ、まだ読めていま…

成長抑制議論に「余計な批判して、やりたい親の邪魔すんじゃないわよッ」

Ashleyケースを一貫して批判し、 成長抑制反対ブログまで立ち上げたカナダの重症児の母親Claire Royさんが 3月にオーストラリアのAngela事件を批判して 以下のエントリーを書いた。 On Hormones and Hysterectomies LIFE WITH A SEVERELY DISABLED CHILD, Ma…