介護者の権利を守るための「ケアラーズ連盟」、6月7日に発足へ

ついに日本にも、介護者の権利アドボケイトが誕生します。

私は非力で、このブログで思いを書くくらいのことしかできなかったけど、
ずっとこういう日が来るのを夢に見ていました。

本当に、嬉しい――。
ありがとうございます。

日本の社会は、少子高齢化、人口構造の変化等により、安定的なセーフティネットとしての社会保障制度の基盤がゆるぎ、再構築が急がれています。とりわけ介護問題の中でも、今なお「介護する側」が抱える長期間にわたる身体的・精神的・経済的な過酷な負担という課題については、国による正確な実態把握も遅れ、有効な支援施策も欠いたまま、長い間放置されてきました。
人はみな「人として尊厳を保ちながら、健康で文化的な生活をおくることができる」権利や、幸せを追求する権利をもっています。しかし、介護者自身のそうした権利は、「(介護は)家族がやってあたりまえ」という無言の圧力のもとに覆い隠されてきました。
さらに私たちは、この社会が介護者という当事者たちの「声なき声」と真摯に向き合うことなく、社会問題として顕在化させてこなかったという事実にも目を向けなければなりません。
今ここに、病気や障害、そして地域を超え、「介護者」をキーワードとして横につなぐ運動を展開するためのケアラーズ連盟を立ち上げる運びとなりました。この運動は、介護者の権利擁護をめざし、具体的な支援施策や、根拠となる「支援法」の確立をも盛り込んだ幅広い国民的な運動です。
現在、正式な発足に向けて準備をすすめていますが、志を同じくするみなさまの積極的な参画をいただき、社会に向け大きくアピールをしていきたいと考えます。この趣旨に賛同し、ぜひよびかけ人に名を連ねていただきますよう切にお願いいたします。
2010 年(平成22 年)4 月吉日
ケアラーズ連盟を実現する市民の会


「ケアラーズ連盟を実現する市民の会」では、よびかけ人を募っています。詳細はこちら


これを機に、これまで書いてきた介護者支援関連のエントリーを以下にまとめてみました。





【障害のある子どもの親のナラティブ(語り)として書いたこと】
親の知らない娘の知り合い(2008/8/6)
天保山のマジックアワーに(2008/8/29)
「私だけが鬼みたいな母なのだとばかり……」(2008/12/12)
ポニョ(2009/7/23)

【私が考えさせられた他の親・介護者のナラティブについて書いたこと】
介護を語るのは難しい(2008/4/14)
「自閉症の息子ケア、もうこれ以上耐えられないと思った日」(2008/4/30)
Cameron党首「これ以上話したくない……」(2009/2/26)
「どうぞ安心して先に行ってください(2009/3/17)