2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

HCRで英国自殺幇助論文が去年の動きを「司法の錬金術」と

Hastings Center Reportの論文。 アブストラクトのみですが、 1961年の自殺法以降、去年のDPPのガイドラインに至るまでの 英国の自殺幇助を巡る議論の流れをまとめ、 その50年間に法律が変わったわけではなく、 去年の議論でも議会は動かず、 ガイドラインも…

2010年5月14日の補遺

Mental Capacity Act 2005で、2007年に英国に保護裁判所というものができた。The Court of Protection.自分で諸々の処理ができない人の世話をする人を任命する。審理は非公開。目が見えなくて自閉症と知的障害のある30歳のピアニストの男性に、これまでOffic…

2010年5月13日の補遺

英国で10歳と11歳の男児2人が9歳の女の子をレイプした事件の裁判開始。少年らは否認。:英国の子どもたちの荒廃ぶりには、ほんと、目を覆う。 http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/crime/article7124170.ece 薬局で唾液採集キットを買って、唾をとって…

HPVワクチン、今度は男の子狙いときて親の警戒またアップ(米)

当ブログでも何度か取り上げてきたHPVワクチンについては、 Gardasilの販売元Merck社の強引な売り込みロビーがひんしゅくを買い、 却って米国の親のワクチン不信を一層深めて、接種率の伸び悩みにつながったことを 手痛い教訓事例として米国メディアが何度も…

2010年5月12日の補遺

自殺幇助合法化訴訟が進行中のConnecticut州で、10日、末期がんの73歳の夫がアルツハイマー病の70歳の妻を殺して自殺。裁判への影響を期待する声。警戒する声。 http://www.nhregister.com/articles/2010/05/12/news/metro/aa1_north_haven_euthanasia051210…

ゲイツ財団資金で超音波による男性の避妊法を開発、途上国向け?

North Carolina大学のチームが 睾丸に超音波を照射すると6ヶ月間精子ができなくなるとみられることから、 確実で、低コストで、長期的に使えて、しかも手術のように不可逆ではない 男性向けの避妊術として確立すべく、 ゲイツ財団のGrand Challenge Explorat…

シンガポールで末期がん女性が自殺幇助を希望

元教師の女性Lim Kim Keowさん(56)は 2008年にふくらはぎに癌が見つかり、闘病を続けてきたが 現在では全身に転移して、医師から余命数週間と言われている。 助からないのなら無意味な延命治療はやめてもらうよう 事前指示書を書き、既に治療の一切を拒ん…

2010年5月11日の補遺

聴覚障害の検査が全ての新生児で生後一か月以内に可能となった。早期発見、早期支援。 http://www.nytimes.com/2010/05/11/health/11klass.html?th&emc=th 骨粗鬆症の治療薬に、実は骨折を引き起こす原因となっていた疑いが浮上。:去年、WHOと製薬会社の癒…

2010年5月10日の補遺

幼児期に打った髄膜炎ワクチンはどうやら十代前半には効果が切れるようだから、追加ワクチンが必要です。 http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8668182.stm 強引な売り込みロビー活動でひんしゅくを買い、もともと不信の強い米国の親たちのワクチン不信を深め…

大統領がんパネルが「化学物質はやっぱりヤバい」(米)

7日刊行の大統領がんパネルの200ページに及ぶ報告書について、 前もって手に入れたNYTのコラムニストKristof氏が書いているOp-Ed記事。 New Alarm Bells About Chemicals and Cancer The NY Times, May 6, 2010 環境ホルモンBPAなどの化学物質は発がん性が…

臓器提供は安楽死の次には“無益な治療”論と繋がる……?

昨日のエントリーで Julian Savulescuが臓器提供安楽死(ODE)を提唱していることについて書きましたが、 Smithが引用していたSavulescuの論文の一節について その後つらつらと考えていたら、気になってきたことがあります。 我々はどうしても頭の中に一定の…

ベルギーで2年前にロックトインの女性、「安楽死後臓器提供」

昨日のエントリーでSavulescuの「臓器提供安楽死(ODE)」の主張を紹介しましたが、 彼の論文の記述を受け、Wesley Smithが、その後すぐに ベルギーで行われたという安楽死後の臓器提供ケースに言及された文献を見つけて、 続報ポストを書いています。 2008…

「生きた状態で臓器摘出する安楽死を」とSavulescuがBioethics誌で

当ブログでも何度か取り上げてきたトンデモ倫理学者Julian Savulescu (Oxford大)が Bioethics誌に 「臓器提供安楽死を許すべきか」と題した論文を書き、 臓器提供安楽死(Organ Donation Euthanasia:ODE)を提唱しています。 (Savulescuに関するエントリ…

ウズベキスタンで貧しい女性に無断で不妊術

人口密度が中央アジアで最も高い国ウズベキスタンで 貧しい女性が出産時に無断で不妊手術を施されている。 20年間鉄拳独裁を敷いてきたIslam Karimov大統領の命令による大量強制不妊は 2003年に始まり、批判を浴びていったんは2年ほぼ中止されていたが、 今…

「『尊厳死法制化』を考える」報告書を読む

去年12月に行われた、第4回宗教と生命倫理シンポジウム 「尊厳死法制化」の問題点を考える、の報告書を読んだ。 日本尊厳死協会理事長の井形昭弘氏の「ダンディな死」発言については 前にも、こちらのエントリーで書いているし、 ピンピンコロリ以外の死…

2010年5月4日の補遺

スウェーデンで6歳の時から全身マヒで呼吸器を使っている32歳の女性の死にたいとの望みを受け、スウェーデンの医師会が裁判所の判断を仰いでいたケースで、患者の希望による生命維持の中止を合法とする判断が出た。 http://www.swedishwire.com/politics/409…