2010年5月20日の補遺

英国のGeneral Medical Councilから新しい終末期医療のガイドライン。医師は延命治療の患者への負担とリスクと利益について十分に説明したうえで、終末期にならないうちに患者とプランを相談しておくこと。延命の負担が大きいと判断すれば医師が提案しないということもありうるが、基本は患者の希望を尊重するように。相手の年齢や病状や障害によって、患者の希望を勝手に先読みしてはいけない。理解できる子どもなら、治療に関する意思決定に本人の意見も取り入れるように。患者の死後には、臓器提供を持ち出して臓器不足の解消に貢献するのも医師の責任。このガイドラインに、アルツハイマー病協会は、アルツハイマーの患者に特化したガイドラインが必要、と。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8692488.stm

この件で、Dignity in DyingはGMCから自殺幇助を認めさせようと働き掛けていたが、結局失敗したな、とTelegraphのコラムニスト。
http://blogs.telegraph.co.uk/news/georgepitcher/100040411/dignity-in-dying-fails-to-get-doctors-to-sanction-assisted-suicide/

ベルギ―での安楽死における看護師の参加実態。カナダ医師会雑誌に発表された論文。看護師が違法に手を出しているケースがある、と。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/189107.php

昨日、英国人女性がスペインのリゾートホテルで2人の子どもを殺した事件は、とんでもない展開に。女性の夫Martin Smithは英国で子どものレイプを含めた性的暴行13件の疑いで手配中で、11日前にバルセロナで逮捕されていたことが判明。半年前から一家でバルセロナで暮らしていた模様で、つまり、この男、妻子を連れて逃亡中だった。夫が逮捕された後、妻が子どもを連れてリゾートに行き、子どもを殺害した、という事件だったことになります。夫は昨日、英国に送還された。:なんとも気持ちのふさがる事件の展開。
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/may/19/father-dead-children-spain-charges

久々にDiekema医師の近況。Seattle Pacific 大学の学生さんたちに、ワクチンは公衆衛生上ちゃんと打ちましょう、と講演したとのこと。:まぁ、ゲイツ財団の両手、ワシントン大学・シアトルこども病院の出世頭でAshley父とも繋がっているD医師がワクチンのアドボケイトになるのは、とっても分かりやすい必然。
http://queenannenews.com/Main.asp?SectionID=26&SubSectionID=248&ArticleID=30274
http://www.thefalcononline.com/article.php?id=7114

英国で初めて中絶に関する情報提供のTVコマーシャル、来週から。中絶反対運動から抗議の声。
http://www.guardian.co.uk/media/2010/may/19/abortion-advertising-television-uk

Malawiで同性愛夫婦に14年の重労働と懲役刑。罪状は gross indecency と「不自然な行為」。軽トラの荷台で運ばれていく夫婦に、人々が群がって嘲り笑っている写真。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/world/africa/10130240.stm