2010年9月16日の補遺

英国の福祉給付の大幅カットで、副首相が「福祉(ここでは日本で生活保護に当たる給付を指す)は、貧困層の苦境に対する補償ではなく、動こうという動機付け(an engine to mobility)」と。だから、カットされても文句は言えないはず、というニュアンスで。: 「働けない人」と「働きたくない人」は意図的になんだかどうなんだか、よく混同される。
http://www.guardian.co.uk/politics/2010/sep/16/clegg-defends-benefits-cuts?CMP=EMCGT_160910&

ゴールドマン・サックスが3人の元社員の女性から性差別で訴えられている。同社の文化そのものが「テストステロン文化」だと。:うまい表現だなぁ、これ。ゴールドマン・サックスだけじゃない。自己責任と自己選択を表看板に、弱肉強食の欲望充足で強欲イケイケのグローバル経済そのものが、テストステロン文化だと思うし。それをいうと”科学とテクノで簡単解決バンザイ”の能力至上功利主義文化もテストステロン文化っぽいと思うし。あ、つまり、この訴訟、ものすごく象徴的なのか……。
http://www.guardian.co.uk/business/2010/sep/15/goldman-sachs-allegations-sex-discrimination?CMP=EMCGT_160910&

イランの投石処刑問題で、問題の女性がテレビのインタビューに登場し、鞭打ちの事実を否定。拷問も受けていない、と。:この話、どんどんワケが分からなくなる。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/16/sakineh-mohammadi-ashtiani-iran?CMP=EMCGT_160910&

米国の急進的な右派ティ・パーティが(たぶん大統領選の予備選挙で)相次いで共和党候補者を破り、盛り上がっている。:前から、なんとなくイヤ~な予感として思うのだけど、米国でも日本でも、国民の政治に対する度量とか寛容みたいなものが擦り切れていて、保守政治に一旦は愛想を尽かして改革を求めてみたものの、即座に結果を出し期待にこたえてくれないとなると、その苛立ちから、積り積もったフラストレーションを燃料に、今度は一気に過度な保守へと雪崩を打っていく……ということが起こるんでは……? 例えば日本なら、コイズミに輪をかけた独裁者が、ただ、そのフラストレーションの勢いだけで求められていくような……。すごく、それは怖いことだと思うのだけど。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/15/tea-party-republican-primary-victories?CMP=EMCGT_160910&