2010年6月18日の補遺

カナダで、ケベック州最高裁の判事Delisle氏(75)が妻の自殺を幇助したとして、殺人罪で逮捕、起訴された。カナダの法律が殺人と自殺幇助を区別していないためで、元最高裁判事の起訴はカナダ史上初めて。:カナダ議会が自殺幇助合法化法案を否決したばかり。おまけにケベック州は、医師会が率先して独自に合法化しようとしているところ。議論が、また過熱しそう。
http://www.nationalpost.com/news/canada/Retired+judge+charged+with+wife+murder/3160506/story.html

2月25日の補遺で拾ったNYの事件で、保険金目当てで自殺したいという見ず知らずの男性から1000ドルあげるから殺してほしいと頼まれて刺したKenneth Minorの裁判で、罪状が第一級殺人から第二級殺人に格下げになるらしい。:でも、明らかに殺しているのに。
http://www.upi.com/Top_News/US/2010/06/17/Charge-reduced-in-hit-man-suicide/UPI-86961276807613/

腎臓のES細胞治療で、注射されたES細胞が組織にダメージを与え、患者が死亡。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/10339138.stm

2008年の全米で実施された算数と国語の学力検査で、Baltimoreの小学校で生徒の答えが書きかえられた。それをきっかけに調査が行われたところ、州の教育関係者まで同じことをやっていたことが判明。:日本でも似たような話があった。なんで、こんな無意味なことをするんだろう? 教育とか医療とか、本来、数値だけでは計れない仕事に、競争原理と結果責任が過剰に持ち込まれると、こういう本末転倒で無意味なことをやる人が出てくるということなのでは?
http://www.nytimes.com/2010/06/18/opinion/18fri4.html?th&emc=th

日本のニュースで、親の所得が子ども学力を左右しているから、「もっと教育に社会資源を振り向けなければ」と。:でも、それ「もっと格差是正に力を入れなければ」という話にもなるべきでは? 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100618-00000406-yom-pol

トンコさんのところでガンジーの含蓄に富んだ言葉を読んで、いいなーと思ったので、ちょっと検索してみたら、あんまり感心しないサイトなのだけど、ガンジーの言葉を集めたページを見つけた。「世界は変わらないとしても」発言は肝心の後半が抜けているのが残念。でも他にも「おおっ」と思わせられる言葉があって?b>Earth provides enough to satisfy every man's need, but not every man's greed. しかし少数の人たちが過剰にgreedを満たそうとし過ぎたために、地球は本来のキャパを失い、人間社会は多くの人の最低限のニーズすら満たすことができない場所になろうとしている。もっと能力が高く、もっと長生きを、というのも、またgreed。
http://www.manmaking.com/GreatMen/Gandhi.html

大学などでの講演目的でのインドのイスラム教聖職者の入国を、英国内務相が拒否。「不適切な言動」のため。“Coming to the UK is a privilege, not a right and I am not willing to allow those who might not be conducive to the public good to enter the UK.”:英国では最近、やたら「公益」が重視・優先されているような……。 
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk/10349564.stm