6月解禁のヤセ薬、精神障害起こすと早くも販売中止(英)

NHSが解禁したというニュースに
こういうのは発想の方向そのものが間違っているんじゃないかという懸念を
NHS新たにヤセ薬を解禁という7月のエントリーで書いたばかりなのですが、

このほど
深刻な精神障害を生じ、自殺にまで至るリスクが高すぎるとして
The European Medicines Agency (EMEA:ヨーロッパ医薬品審査庁)により
抗肥満薬 rimonabantは使用が差し止められたとのこと。



英国ではこれまでに肥満や太りすぎの人97,000人に処方されており、
現在服用している人だけでも約2万人いると推計されているのですが、

治験に参加して、この薬を飲んでいた人の中から
6月から8月の間に5人もの自殺者が出たと言います。

製薬会社自身のものも含めた検査データで
Rimonabantを飲んでいる肥満や太りすぎの人に精神障害が起きるリスクは2倍。

製薬会社はEMEAの販売差し止めの決定に従うと言っていますが、
それでもやはり、この薬を
「大きな広がりと増加傾向を見せているのに、まだ対応できていない医療ニーズへの
重要な治療であり対応策である」とする見解は変えないようです。

リスクはそれ以前から指摘されていたのに、
NHSはなぜ充分に安全を確認することもなく解禁してしまったのでしょうか。