「妊娠中絶は女性の自己決定、もっとやりやすく」と85人の学者が(英)

当ブログでも、いくらか追いかけてきた英国のヒト受精・胚法改正議論ですが、
来週29日に議会での投票が行われるようです。

(英国議会で法案が通過して法律が成立するまでのプロセスが理解できていないので
 最終段階がどこで、そこまでのプロセスのどの段階なのかがイマイチ分からないまま
 ニュースを追いかけてきたのですが、そろそろ終わりに近いんじゃないかと……。)

で、このニュースは
その投票に先立って法学者、倫理学者ら85名が連名で
人工妊娠中絶の際に医師2人からの許可を必要とする認定条件を撤廃せよ、
また経験のある看護師(助産師?)にも中絶処理をさせることを認めよ、
と議員らに求めた、というもの。



40年も前に出来た認定条件は
その後の医学の進歩を考えれば「異常」だとまで言い、
これまで中絶問題で様々な議論を行ってきた80人を超える学者が
同じことを要求して声をそろえるというのも珍しいことだと書かれていますが、

これだけの学者さんたちが認定条件を撤廃すべきだとする根拠は
ただもうひたすらに自己決定権。

いわく、

医療に関する決定が本人のものであることは
現代の医療の慣行が明らかにしてきたところ。
仮にその決定が他人の目には間違っているとか常識はずれと見えても
やはりそれは自分に決める権利があるのである。

例えば
妊婦や胎児の命を救うためには帝王切開が避けられない場合ですら
女性は帝王切開を拒否する権利があると裁判所は認めてきたではないか。


この理屈、
そのまま尊厳死、自殺幇助を認めろという主張も後押ししますよね……。