2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

QALYが「患者立脚型アウトカム」と称して製薬会社のセミナーに(日本)

去年12月9日にエーザイとファイザーの主催で開かれた アルツハイマー型認知症(AD)に関するプレスセミナーなるものが 「介護保険情報」2月号の「認知症情報ネット」というコーナーで紹介されている。 出たばかりの記事をここに引っ張るわけにはいかないので…

2010年2月10日の補遺

例によって、まず自殺幇助関連を。 カンタベリーの大司教が自殺幇助を批判。 http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/religion/7198233/Relaxing-assisted-suicide-laws-a-moral-mistake---Archbishop-of-Canterbury.html 米国のプロ・ライフの草の根運…

「IQ低い人は心臓病で死ぬリスクが高い」と元米軍兵士を対象にした調査(再掲)

Yahoo!のトップニュースに以下のようなニュースがあったのですが、 IQの低さは心臓病リスクの主要な指標=英研究(ロイター 10日) 実はこれと同じ研究結果は去年の夏にも 元米軍兵士を対象にした調査で報じられているので、 2009年7月17日のエントリーを以…

「高齢者がいつでも死ねるよう街角ごとに“安楽死ブース”を」と英国作家

70歳以上の高齢者に自殺幇助を認めよというオランダのニュースで、 1月に目にしつつ、ひるんでしまって読まないままになっている英国作家のぶっ飛び提言を思い出したので。 その提言とは、 来るべき”高齢者の津波”に備えるためには 「街角に高齢者がいつでも…

オランダで「70歳以上の高齢者には自殺幇助を」と学者・政治家ら

オランダと言えば1994年に世界で初めて自殺幇助を合法化した国。 さすがは“尊厳死先進国”と言うべきか――。 オランダの学者・政治家らのグループから 「不治の病で耐え難い苦痛がある人が十分な説明を受けた上での自己決定で」という 現行法の要件を緩和し、 …

2010年2月9日の補遺

早産の原因となると思われる遺伝子の変異まで見つけたんだそうな。:それでどうしようというのだろう? 何でも遺伝子で決まるみたいに言うのも、そろそろ限界だという声、もっと出てきてもいいと思う。 http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8498712.stm アフ…

ロシアのジャーナリストが「知的障害のある新生児は”出生後中絶”で」

ロシアのジャーナリスト Aleksandr Nikonov氏が 「殺そう。苦しまないように」というタイトルの記事を書き、 “出生後中絶”は慈悲の行為だと主張。 障害児の誕生は多くの家族にとって耐えがたい悲劇であり「地獄」である、 「新生児を殺すのは実際のところ中…

スコットランド自殺幇助合法化案を「死の自己決定権」アドボケイトが批判

スコットランドの議会に提出されている自殺幇助合法化法案が ターミナルな状態の人だけでなく身障者も対象としていることは こちらのエントリーで紹介しましたが、 06年に元GPだった母親をスイスのDignitasに連れて行って死なせた経験から 死の自己決定権ア…

Dignitasで自殺した15人目のカナダ人は「脊柱管狭窄症でターミナル」の怪

Kathleen(Kay) Carter さん(89歳)は2人の娘を伴ってスイスに行き、 1月15日にDignitasで自殺。 Dignitasで自殺した15人目のカナダ人となった。 (公表されたのはCarterさんが初めて。) 前日に「私は明日、尊厳をもって死ぬことを選びました」というメモを …

「遺伝子に特許やるな」という米国の訴訟

米国政府が乳がんと子宮がんと関係しているとされる遺伝子BRCA1とBRCA2の特許権を Myriad Genetics 社に認めたことについて、 米国遺伝学会、分子病理学協会など20の原告を代理する American Civil Liberties Union(ACLU)が違法だとして訴えた訴訟で 審問…

英国で109の遺伝子疾患の胚スクリーニング、一般カップル向けに

米国の Counsyl社が開発し、 既に米国のいくつかのクリニックで提供されてきた遺伝子検査が Central Londonのthe Bridge生殖医療クリニックで数ヵ月後にも 子どもを産もうとする英国のカップル一般に向けて提供されることになった。 簡単な唾液の検査で、 嚢…

「男の子と話をした」と家族会議にかけられ生き埋めにされた16歳の少女(トルコ)

“名誉”殺人 honor killings……というのだそうだ。 一族の名誉を傷つけたとして誰か(多くの場合は子どもや女性でしょう)を殺す行為が トルコで急増しており、現在、同国の死者の半数がその犠牲者だという。 去年の12月、通報を受けた警察がAdiyaman地方のKah…

2010年2月6日の補遺

まず、前半は自殺幇助関連 いただきものの日本語情報で、ベルギーの安楽死法関連 http://cellbank.nibio.go.jp/information/ethics/refhoshino/hoshino0079.htm 同じく、オランダの安楽死法のWIKI http://kwww3.koshigaya.bunkyo.ac.jp/wiki/index.php/%E3%8…

ローマ法王がスコットランドの自殺幇助合法化法案を批判

9月にイングランド、ウェールズ、スコットランドを訪問する予定の法王ベネディクト16世が スコットランドに行った際には聖職者と議員に対して 自殺幇助合法化法案に反対するよう求める、と。 スコットランドではMargo MacDonald議員の合法化法案提以降、 プ…

「Isaiahくん事件は“患者の無益”論」と安楽死防止連合のSchadernberg

重症の仮死状態で生まれたカナダのIsaiah君の無益な治療訴訟については 以下のエントリーで追いかけてきました。 カナダで障害新生児めぐり無益な治療訴訟(2010/1/20) カナダの無益な治療訴訟Isaiah君ケースでSobsey氏がコメント(2010/1/21) うちのミュウと…

「BBCは公金を使って安楽死を推進している」と議員らが批判

いいかげん、こういう声が出ないといけないと 私も待っていました。 保守党のMann Winrterton議員ら超党派の議員が連名で 自殺幇助関連でのBBCの報道姿勢に偏向がある、と批判。 Kay Gilderdaleを出演させたPanoramaでの特集番組に加えて、同じ日に 作家のTe…

2010年2月4日の補遺

アルツハイマーは癌以上に社会コストがかかっているのに、癌よりも研究に回ってくるお金がはるかに少ない。:いかにも医学研究の資金分捕り合戦の論理なのだろうけれど、こんな物の言い方が横行すればするほど、アルツハイマー病の人たちが社会の厄介者にさ…

植物状態の人と脳スキャンでコミュニケーションが可能になった……けど……?

Cambridge大学の脳科学ユニットのAdrian Owen医師ら 英国とベルギーの研究者らによる調査で、 03年に交通事故で脳を損傷し、永続的植物状態に陥った29歳の男性に 脳スキャンで調査を行ったところ、彼が言われていることを理解しており、 質問にYes-Noで応え…

2010年2月3日の補遺

Ashley事件のDiekema医師って写真が趣味で、なかなかの腕前。以前から自分が撮った写真を講演のパワーポイントの背景に使ったり、あちこちの趣味人のサイトに投稿したりもしているのですが、2月2日にこの写真をまた投稿している。この人、あれだけ論文を書き…

Pratchett氏の「自殺幇助委員会」提言にアルツハイマー病協会からコメント

アルツハイマー病を患う作家のTerry Pratchett氏の 「自殺幇助の希望を個々に審査・承認する委員会の設置を」という提言については こちらのエントリーで紹介しましたが、 それに対して英国アルツハイマー病協会がコメントを出しました。 英国には認知症を抱…

匿名GPの自殺幇助合法化議論批判

GuardianにDr. Crippenというシリーズがあるようです。 Dr. Crippen とは英国で長年GPをやってきた人の通称。 したがって、英国GPが匿名で意見を投稿する欄ということでしょうか。 そこに、Gilderdale事件の被害者が慢性疲労症候群であることに目を向ける記…

また出たぞ、“A療法“批判が出るとネットで起こる怪現象

去年の2月に “A療法”批判が出るとネット上で起こることというエントリーで指摘した怪現象が、 この度も、また繰り返されました。 おりしも、AJOB1月号にコメンタリーとともに掲載のDiekema&Fost論文が “Ashley療法”批判の大きなうねりを招いている時期です。…

2010年2月2日の補遺

現在、英国の自殺幇助合法化関連の報道がとても多いので、 その他のニュースと分けて、とりあえず目に付いた中から拾っておくことにしました。 【英国の自殺幇助議論関連】 Mother cleared of ME daughter’s attempted murder The BBC, January 25, 2010 Ass…

「おじいちゃんの豪邸がほしい! クリスマスまでに自殺幇助を合法化して!」

お詫び【2月3日追記】 昨日、アップした以下のエントリーで取り上げたBBCの記事は、 あくまでも風刺として書かれたパロディ記事であることに、今朝気づきました。 発言の人物が特定されていないことに、ちょっと引っかかりは覚えたのですが、 記事のジャンル…

作家 Pratchette氏「自殺幇助を個別に検討・承認する委員会を」

ベストセラーのSF作家であるPratchette氏は61歳で アルツハイマー病の患者。 これまでにも自殺幇助は合法化すべきだとの発言をしてきましたが この度、自殺幇助委員会を作って自殺幇助を望む人の理由やその正当性を判断する仕組みを提言。 Sir Terry Pratche…

英国政府、2月25日を「尊厳アクション・デイ」に

英国では名の知れたテレビのトークショーのホスト Michael Parkinsonさんが政府の「尊厳大使」に任命されてから1年。 この度、認知症の母親を介護した体験を中心に、 尊厳ある介護の重要性を訴える報告書を刊行した。 英国政府が2月25日を the Dignity Actio…

2010年2月1日の補遺

また英国の自殺幇助議論にこの人が出てきた。アルツハイマー病を患う作家のTerry Pratchett氏。 http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article7010209.ece?&EMC-Bltn=CFP9L2F 米Wisconsin州の刑務所内でのWaltersによる同房者の自殺幇助…

終末期医療「コストカットのために今は賢明な投資を」とKing’s Fund

英国で影響力の大きな医療施策関連のチャリティKing’s Fundから 1月27日、終末期ケアの改善に関する報告書 Delivering better care at end of life: The next stepsが刊行されました。 報告書は10の提言をしているとのこと。 以下のMedical News Todayの記事…

BBC「世論は慈悲殺を支持」の怪

なんでメディアはいつも、こんなふうにミスリーディングなタイトルを打つのか 私は腹立たしくてならないのですが、 記事タイトルは「世論調査『慈悲殺を支持』」。 でも、ですね。ちゃんと読んでみると、 BBCのドキュメンタリー番組でGilderdale事件を特集し…