「おじいちゃんの豪邸がほしい! クリスマスまでに自殺幇助を合法化して!」

お詫び【2月3日追記】

昨日、アップした以下のエントリーで取り上げたBBCの記事は、
あくまでも風刺として書かれたパロディ記事であることに、今朝気づきました。

発言の人物が特定されていないことに、ちょっと引っかかりは覚えたのですが、
記事のジャンルまでは確かめずに読んでしまったために、現実の記事と混同して書いてしまいました。
お詫びします。

でも、いると思う。起こると思う。
だからこその風刺なんだとも思う。

以下、昨日アップしたままのエントリーを、敢えて未定性のままに。

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祖父はものすごく大きな家を持っています。
大きな家を持っている人は本人が望む時に死んでもいいことにするべきですよ。
自尊心をもってね。それも、とにかく早く、そうしてもらいたいですね。

ターミナルな病気のある金持ちが、尊厳をもって、
その家を私たちにくれることができるようにしてくれないと。

死ぬのを何カ月も延々と引き伸ばされたんではね。
私たちだってチャラにしないといけないクレジットカードの請求書ってものがあるんですから。

反対している人たちだって
金脈の上に座っている親せきが苦しんでいるのに終わりにできないという日が来たら、
それが、どんな気分か分かりますよ。

自分にはどうにもできない腹立たしさって、ないですよ。

自殺幇助を合法化すれば、政府だって相続税という形で、
そういう人たちの財産の分け前をもらえるんだと指摘した人がいたけど、
確かに、そういうことでさ、さっさとやってもらえるといいんだけど。

……てなことをいって(上記は、記事にあった引用の逐語訳です)

年取って病気をしているお金持ちの親族たちから
できれば、今年のクリスマスまでに合法化してほしい、と切望する声が出ているんだそうで。

反対派は
「いったい、どこで線引きするんですか?
おじいちゃんはちょうど風邪をひいてるし、ベントレー持っているから
ちょっとハンマーで頭なぐっちゃおうよ……とでも?」と。




どへぇぇぇぇぇ……。
しばし、言葉を失いました。

ただ、しばしの後に立ち直ってみれば、
ここまで、ひどいことを平然と言える神経には、確かにびっくり仰天するものの、
でも、Gilderdale判決の時にこちらのエントリーでちょっと書いてみたように、
家族って、合法化ロビーや英国メディアがこぞって描きたがっているような
「愛と献身」で麗しいばかりの存在じゃないですよね。実際――。

今まで世界のどこの国も合法化していない近親者による自殺幇助
英国が世界に先駆けて合法化するならば、きっと、こういう殺人や
強要され幇助される自殺が、わんさと起こってくるに違いない。

「でも、どうせ死ぬ人たちだし、世の中の役には立たないんだから、それでも、まぁ、いいじゃん」と
実は考えている人たちが、合法化ロビーの中には一定の割合で交じっているような気がする。