2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ある作家の違法ステロイド体験

これから書く小説のために 違法ステロイドの1サイクル16週間で肉体改造を試みたカナダの作家が Guardianの日曜版Observerに体験談を書いているのだけど、 これがまるで一遍の短編小説のような抜群の面白さだった。 具体的な事実を何も知らないまま「ステロイ…

小児科の医学研究 安全基準見直しへ(米)

子どもを被験者にした医学研究では 安全性の問題と臨床実験の不足という問題の間でバランスを取るのが難しいわけですが、 米国FDAはこのほど2日間の委員会を開き、 喘息などの病気の治療薬、AIDSワクチンの開発、万能細胞の医学利用について 小児科研究の実…

身の安全も大人も信じられない子どもたち(豪)

「子どもたちがこんなにも不幸な時代」のエントリーでまとめた 子どもたちの不幸に関するニュース記事に追加。 オーストラリアの調査で 子どもたちの多くが自分や周りの子どもたちがイジメや虐待に遭うことを恐れていて その反面、それを訴えても大人は信じ…

著名小児精神科医にスキャンダル

子どもの双極性障害の診断件数が1994年からの10年間で40倍に跳ね上がる現象を起こすなど、 子どもに精神疾患を診断し、まだ認可されていない抗精神病薬を飲ませるという風潮を 作ってきたのはハーバード大学の一連の研究。 それらの研究を主導した著名な児童…

「新しい農業」は遺伝子組み換えで?

数日前だったかNHKのニュース。 食料価格高騰と食糧不足に解決策を模索する世界食糧サミットで、 各国それぞれの思惑が錯綜して解決に足並みが揃わない状況を悲観的に伝えた際に、 しかし今回の会議唯一の希望と思われた点として 「今回の食糧不足を新しい農…

“溜め”からAshleyケースを考えてみた

もう去年の1月の“Ashley療法”論争など忘れ去られたかに見える今でも、 “Ashley療法”を取り上げるブログというのはたまにあって 「貧困――『すべり台社会』からの脱出」を読みながら、 介護負担と家族の“溜め”ということを考えていた先週も、 「おいおい……」と…

"溜め”から家族介護を考えてみる

前のエントリーで「反貧困――『すべり台社会』からの脱出」を取り上げましたが、 数々の排除によって追い詰められていくと、 もともと“溜め”の少ない人がそれを使い果たし、肉体的にも精神的にも疲弊して ネガティブに自己閉塞していく負のスパイラルに入る(…

「反貧困 ──『すべり台社会』からの脱出」

アパートを借りる際の連帯保証人になったり生活保護申請に同行するなど ホームレスの自立支援活動をしている NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長の湯浅誠氏の著書 「反貧困 ── 「すべり台」社会からの脱出」。 著者は90年代以降の日本の社会…

なんだろう、あのバスは?

自宅から歩いて3分のコンビニに行った時のこと。 駐車場に足を踏み入れようとした瞬間、 車道からマイクロバスが入ってきて目の前に止まった。 中には明らかにアジア系の外国人男性が10数人。 駐車場のどこかから寄ってきた男性が1人、開いたドアから早…

遺伝情報差別禁止法(米)の不思議

特定の病気の遺伝子を先祖から受け継いでいるとの遺伝子テストの結果によって 従業員や保険加入者を差別してはならないとする遺伝子情報差別禁止法が 4月に米国議会を通過、5月21日にブッシュ大統領が署名して法律として成立。 法案を提出した保健・教育…

五輪本部が障害者差別表現で謝罪

北京オリンピック・パラリンピックのボランティア向けガイドブックが 障害者に関する表現で批判を浴びていた問題で、 本部が6月1日付で謝罪声明を発表。 「(ボランティアのマニュアルで)障害者の説明で間違いがあった」 some mistakes were made in desc…

羊水穿刺は染色体異常の半数を拾えず

イタリアの調査で 羊水穿刺による染色体異常の検査は 実際の染色体異常の半数を見落としていることが判明。 100人に1人の割合で流産が起きるリスクを伴う侵襲度の高い検査だけに、 妊婦に対して検査の限界とリスクが充分に説明される必要がある、と。 バ…

死にたい人は個別に裁判所へ?(豪)

Dominic Lawsonがダウン症児を産んだことを利己的な行為だと批判したClaire Raynerは2000年に オーストラリアの科学展に注射器とパソコンを繋いだ自殺装置が出展されて議論になった際に 「あなたに言わせれば殺人、私に言わせれば安楽死」という記事で …

「殺す」と「死ぬ」だけの自己決定

前のエントリーで触れた Dominic Lawsonの英国での障害児排除を批判する文章の中に 彼の個人的な体験について書かれた部分があって、 数年前にダウン症の娘が生まれたことを書いたら、ジャーナリストのClaire Raynerから 子どもの“悲惨“と社会へのコストを考…

「中絶決断に情報提供不要」ヒト受精・胚法議論

英国のヒト受精・胚法改正議論で、障害胎児の中絶に関して、 障害や病気についての然るべき情報提供を母親に保障しようとの改正案が 否決されていました。 ダウン症の娘を持つジャーナリストDominic Lawsonが 27日のThe Independent紙オピニオン欄に 「我々…