2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

スーザン・ボイルさんが「ラリー・キング・ライブ」に

18日に知的障害ある”不細工なオバサン歌姫”が世界中にセンセーションで紹介した Susan Boyleさんが17日にLarry King Liveに自宅から出演していました。 ロンドンから審査員の1人 Piers Morgan氏も出演し、 まず「あなたが舞台に登場した時に、本来払う…

米国でも逮捕時採取のDNAサンプルを保管してデータベースに

英国の同様のデータベースを巡っては 去年12月に欧州人権裁判所が人権侵害であるとの判断を下し、 逮捕時にサンプルを採取されたものの、その後無罪になった人など 1600万人分のデータ削除を命じていますが、 米国の15州とFBIが 有罪・無罪を問わず…

病院ケアの怠慢を隠し撮りしたナースの登録抹消を労働組合が批判

BBCのドキュメンタリーPanoramaが潜入ルポや隠し撮りで高齢者ケアの実態を告発した件で、 番組に協力して病院での高齢者介護の実態を隠し撮りした看護師Margaret Haywoodさんが 英国看護師・助産師協会(NMC)から資格登録を抹消されたのだとか。 英国最大の…

在宅介護のお粗末を暴いたBBC潜入ルポに反響2つ

4月11日のエントリー BBCの潜入ルポが在宅介護の実態を暴いてスキャンダルにの続報。というか、反響が2つ。 ① 英国高齢者虐待防止チャリティ Action on Elder Abuse(AEA)から、 ドキュメンタリー番組Panoramaが暴いた在宅ケアのあまりにもひどい実態は いま…

知的障害ある”不細工なオバサン歌姫”が世界中にセンセーション

Susan Boyle - Singer - Britains Got Talent 2009 (With Lyrics) (なぜか画面のプレイボタンは機能しないようですが、 画面下の英文タイトルをクリックするとYouTubeが開きます) 昨日(一昨日だったか?)、英米のどの新聞の電子版を開いても、そこには不…

Gilderdale事件:「慈悲殺」を「自殺幇助」希望の代理決定として正当化する論理

英国での事件。 慢性疲労症候群(ME:myalgic encephalopathy, 筋痛性脳症)で17年間寝たきりだった 31歳のLynn Gilderdaleさんが自室のベッドで死んでいるのが見つかった去年12月 母親で元看護師のKathleen Gilderdaleが逮捕されていましたが このたび殺人…

アベコベ

まだ未整理で、あまり論理的に語れないし、 国ごとの違いを区別していないといわれればその通りなのだけれど、 Ashley事件からの2年余り、 ネットで英米の障害児・者をめぐる医療関連ニュースをかじってきて、 最近とても強く感じている違和感があって、 な…

認知症患者への不適切な抗精神病薬投与、教育・意識改革が必要

英国最大の医療と介護サービス企業Bupaの 高齢者ケア部門のメディカル・ディレクター Dr. Clive Bowmanが 英国医師会のジャーナル3月号で 医師の訓練不足とケアホーム管理者の意識の低さにより、 認知症患者に不適切な抗精神病薬の投与が続いている、と指摘…

「死んだ息子の子どもがほしい」母に裁判所が遺体からの精子採取を認める(TX州)

米国テキサス州の女性 Missy Evansさんは 21歳の息子Nikolasさんを喧嘩による暴行で亡くした。 将来は男の子が3人ほしい、名前ももう考えてある、と 息子が生前、語っていたといい、 「息子は大学も卒業したかったし、子どももほしかったんです。 それなのに…

サイケヴィッチ裁判

意思決定能力を欠いている人の医療における代理決定の判例として 名前だけは聞きかじっていたサイケヴィッチ裁判(1976年)の詳細について、 星野一正氏がまとめられたサイトを見つけたので、 自分自身のメモとして、以下に。 重症の知的障害がある高齢者の…

“息をする死体”に過ぎない植物状態の人は実験利用に、と2006年から

Kaylee事件を機に、2007年9月のエントリーを以下に一部再掲。 元記事は2006年に Wesley Smithが書いたもので 生命倫理学者が「息をする死体」「生きている死体」などと称して 脳死状態どころか、植物状態その他、意識のない状態の患者に非人格化を…

「FENもC&Cも目指すところは同じ、弱者を危険に晒す公共施策」と医療弁護士

Compassion & Choice については当ブログでも何度も取り上げてきましたが、 前のエントリーで紹介したSeattle Timesの記事が このC&CのWA支部をどのように紹介しているかというと、 A Washington nonprofit that advocates for quality end-of-life care and…

C&Cが移植医と一緒に「尊厳死法に参加しましょう」と医師らに呼びかけ

当ブログで既にお伝えしたように 3月に米国Washington州でOregonとほぼ同じ尊厳死法が施行されましたが、 医師や病院はこの法律に参加するかどうかの選択が認められており、 参加しないことを選ぶ病院や医師が相次いでいます。 法律で定められた条件を満た…

What Sorts ブログのKaylee事件エントリー

以前にも何度か紹介した カナダ Alberta大学の哲学や障害学の研究者らが中心になっている生命倫理系のブログ What Sorts of Peopleが4月9日にKaylee事件を取り上げていました。 エントリーと最初のSobsey氏のコメントの主眼は、 この事件を報じたメディア…

Kaylee事件から日本の「心臓が足りないぞ」分数を考えた

Kaylee事件について書いた昨日のエントリーの後半部分を、 別エントリーとして以下に独立させました。 Kaylee事件のニュースを読んでから ここしばらく、ずっと頭の隅っこに引っかかっている素朴な疑問が またぞろ気になり始めた。 それは、4月4日の朝日新…

ナーシングホームのケアに人種による格差

Brown大学の研究者らが 連邦政府によって全ナーシングホームに義務付けられた報告データと メディケア・メディケイド・サービスセンターのデータベースのデータで 褥そうの発生率を比較したところ、 ヒスパニック系の入所者が多いナーシングホームのほうが …

70年代米国のスカート事情

高校生の時に交換学生として訪れた米国の小さな町から 市の客人として親善訪問団が来訪中。 個人的に知っている人もわずかにおられるので 内輪の歓迎パーティに出かけた。 そこで、大して意味もない四方山話として、 初めて米国に行った1970年代に日本の…

Kaylee事件について障害者人権アドボケイトからプレスリリース

昨日のエントリーで紹介したカナダのKaylee事件について 障害者の人権アドボケイト The Canadian Association for Community Living(CACL) から 4月9日付でプレス・リリースが出ていました。 CACLのサイトではリリースを見つけられなかったので、 それをコ…

心臓病の子の父に「うちの子の心臓をあげる」と約束してヒーローになった重症児の父、呼吸器はずしても生きる我が子に困惑

2人の父親、特に片方が 病院の前で定期的に記者会見を行うがごときメディアへの露出振り。 しかも、饒舌な割りにちょっと支離滅裂で、 事実関係も含めて、よく分からない事件ではあるのですが、 おおよそ、こういう事件だったのではないかと思われるところ…

BBCの潜入ルポが在宅介護の実態を暴いてスキャンダルに

前にも介護がらみの問題を取り上げていたのを見た記憶があるのですが、 BBCテレビにPanoramaという面白いドキュメンタリー番組があって、 レポーターが身分を隠して様々な現場に実際に就職し、 「なりきり」潜入ルポを敢行したり 隠しカメラを設置したりして…

16歳までの子どもの親にフレックス勤務を求める権利(英)

去年の6月にフレックス勤務を求める権利という子育て支援(英)で書いた問題の続報。 上記記事の段階でBrown政権が打ち出していた方向性がいよいよ現実となり、 これまで雇用主に対してフレックス勤務を要求する権利が 6歳までの子どもの親に対して認めら…

WI州の囚人が同房者の自殺を幇助

Wisconsin州の矯正施設の囚人が 同房の囚人の自殺幇助で起訴されました。 起訴されたのは強盗の罪で服役中の Joshua Walters(20)。 彼と同じ房でシーツをベッドに結び付けて首を吊って自殺したのは 通り魔殺人を犯して服役中だった同い年の囚人 Adam C. Pe…

最高裁、Dignitasにペントバルビタールのストックを認めず(スイス)

自殺幇助ツーリズムでお馴染み、例のDignitasクリニックが 死にたいと望む患者に使用するため ナトリウム-ペントバルビタールをストックしておきたいと スイスの最高裁判所に許可を求めていたらしいのですが、 最高裁判所は却下。 ナトリウム-ペントバルビ…

ペルー、フジモリ政権下で30万人の先住民女性に強制不妊手術

1970年代の半ばまで強制的不妊手術が行われていたことを知ったのは何年か前のことで 自分の思春期というのは、まだそんな時代だったのだ……と衝撃を受けた。 でも、「ついこの前」としか思えない1990年代にも 強制的不妊手術が行われていたなんて、先月まで知…

ナーシングホームで高齢者が精神障害の同室者に殴り殺される(米)

Ivory Jacksonさん(77歳)は去年5月30日にナーシングホームのベッドで亡くなった。 アルツハイマー病を患っていたが、しかし彼の死因はその病気ではない。 Jacksonさんは居室のベッドで就寝中に、 50歳のルームメイトSolomon Owasanoyeにラジオで顔面を殴…

ナーシングホームの乱射事件で、「神経の薬」6錠飲み犯行覚えていない、と犯人

3月29日に起きたNC州のナーシングホームでの乱射事件に関連して、 ちょっと気になる話が出てきています。 犯人Robert Stewart(45)は駆けつけた警察官に肩を撃たれて逮捕されたのですが、 逮捕直後に手当てに当たった看護師に向かって 事件の前に「神…

A事件:病院記者会見の直後に堂々と相反する発言を繰り返したD医師

ごく最近になって、新たにAshley事件関連の重要な資料を見つけました。 Bioethics Discussionという個人のブログなのですが、 2007年5月8日にシアトル子ども病院がAshleyの子宮摘出の違法性を認めた翌日に Diekema医師がBioethics Listservというサイトに投…

精神疾患の臨床ガイドライン執筆者のほとんどに製薬会社との金銭関係

またも精神医療と製薬会社の関係について気になる話。 2004年、2005年に出されたうつ病、双極性障害、統合失調症に関する臨床ガイドラインを執筆した 米国精神科学会の医師らのほとんどに製薬会社と金銭的なつながりがある、と Psychotherapy and Psychosoma…

裁判所が自殺幇助認めたものの、やってくれる医師がいない?(MT州)

去年12月5日に、裁判所が医師による自殺幇助を合法とする判断を下し Oregon, Washingtonに続いて米国で自殺幇助を合法化した3番目の州となったMontana州で、 67歳の子宮がん末期の女性 Janet Murdockさんが 自殺を幇助してくれる医師がいないと 死の自己決…

カナダでは老人ホームの入所者が職員に発砲

米国NC州の老人ホームで乱射事件があったばかりですが、 3月31日、British Columbiaの 比較的自立度の高い要介護者向け施設(assisted living)the Lutheran home (140床)で、 職員らが1階に住んでいた車椅子使用の入所女性(40)を強制退去させようとした…