2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧
2007年の10月、 Fiona Pilkingtonさん(38)は障害のある18歳の娘と車に乗り込み、 10リットルのガソリンをまいて火をつけた。 DNA診断でなければ身元確認が出来ないほどの 焼け方だったという。 この心中事件の背景が今になって明らかになった。 Fionaさ…
英国の終末期医療のクリニカル・パスLCPに関する報告書が出て、先日の医師らの告発と全く逆に「素晴らしい終末期ケア」という結果が報告されている。:どうなっているんだ?……と思って、いくつか挙げられている調査時の質問の文言を見てみたら、なんとなく、…
いただき物の情報。 夕方いただいてから、ずっと頭から離れない。 ワシントン大学の障害学プログラムが10月9日に公開シンポをやるというのですが、 そのタイトル、「優生学と障害・ワシントンにおける歴史と遺産」。 Eugenics and Disability: History an…
ひさかたぶりにオーストラリアのDr. Death こと Dr. Nitschke(いまだに発音が分からない)の話題が出てきたと思ったら、 なんともイヤな話だ、これは。 「死の自己決定権」の包囲網、ついに中国まで迫って来たか。 ‘Dr. Death’ Nitschke Sells Euthanasia t…
スウェーデンの研究で認知症患者が介護される際に身体を突っ張るのは、これまで思われてきたように用具の不都合とか身体の重みがかかるためではなくて、自分の意思がうまく伝わらなかったり、誤解されたと感じているサイン。:ああ、ありそうなことだ……と思…
米国の医療改革から、 科学とテクノによる予防医学は医療費を本当に削減するのかという疑問を考えていたところ、 数日前のローカル・ニュースにひょっこり「予防歯科」の話が登場した。 それが、まるで自分からダマシの手口を曝け出してしまう詐欺師みたいな…
さっき、人に教えてもらったばかりなのですが、 昨日のエントリーで触れた映画「私の中のあなた」に 日本臓器移植ネットワークと骨髄移植推進財団がタイアップしています。 映画の公式HPはこちら。 http://watashino.gaga.ne.jp/ ここの「最新情報」をクリッ…
メディケアは腎臓移植には一回ごとに10万ドル以上を出してくれるけど、拒絶反応を抑える薬は3年間しか給付対象になっていないんだとか。その後は、月に1000ドルから3000ドルもかかる薬代が自腹になるため、飲めなくなる人がいる。するとせっかく…
昨日のリンク集作成のための検索作業から、 シアトル子ども病院理事会メンバー以外にも、 ちょっと思いがけない事実を拾ったので、追記。 このエントリーは、 Ashley事件に、よほどマニアックな興味関心をお持ちの方以外には意味不明かもしれません。 Benjam…
昨日、2008年1月のDiekema講演の資料をリンク集としてまとめる作業をした際に、 たまたまシアトル子ども病院の現在の理事会(board of trustees)メンバー一覧に行き当たった。 つい先日読んだミステリーで 臓器移植の順番を金の力に明かせて、すっ飛ば…
以前、こちらのエントリーで紹介した映画「私の中のあなた」がいよいよ封切り間近で、 テレビでも予告編が流れるようになりました。 メディアでも取り上げられているようで、 某MLで、以下の中国新聞の天風録を教えてもらいました。 私の中のあなた 中国新聞…
自閉症スペクトラムに一般的に処方されている薬はほとんど効果なし、とシアトル子ども病院の医師ら。6月の、ちょっと古い情報です。 http://www.seattlechildrens.org/home/about_childrens/press_releases/2009/06/004759.asp 10歳から24歳の若者の死因…
2008年1月18日のCalvin大学での講演 “Live, Jusitce, & Humility: A Bioethicist Meets the ‘Pillow Angel’" Calvin大学サイトのDiekema講演ページ (音声聴けます) http://www.calvin.edu/january/2008/diekema.htm (RealAudio archive link included) Cal…
前のエントリーで触れた森岡正博氏の「33個めの石」の中で、 Ashley事件について触れられている。 もともと2007年に「労働新聞」に連載されたものなので、 この本の章立ては一つ一つが短い。 その2本分を使って、ごく簡単に事件を紹介し、 介護負担の軽減の…
古くからの友人が癌になった。 仲間内では一番の苦労知らずが初めて大病をして、精神的に大丈夫かと心配もしたけど、 1年間の闘病のすえ、めでたく克服して、このたび職場復帰を果たした。 本人なりには、さぞいろいろあったのだろうけど、それでも、いつか…
このニュース、怖い。英国で抗肥満薬を処方されている18歳以下の子どもの数がこの7年間で、なんと15倍に。 http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8234484.stm 自尊心の低い人が肥満になりやすい。 http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8248768.stm 中絶反対の活…
Obama大統領が提案している医療制度改革案について 特に具体的なことをきちんと知っているわけではなくて、 ここしばらく毎日のようにメディアに出てくる記事を ちらちら眺めている程度なのだけど、 大統領就任スピーチの中でObama氏が 「科学の力によって医…
「自殺防止の日」に国連の記者会見。自殺幇助に関しては、自殺1件の背後には100件の自殺未遂がある。誰でも生きているうちには自殺を考えることはあるが、実際に死ぬ人は非常に少ない。いったん自殺を考えても、多くの人は、その考えを翻している、と。 http…
英語ニュースでは、なかなか出くわしにくいベルギーの自殺幇助の実態。 ベルギーではターミナルな病気の人に選択肢を、と 2002年に医師による自殺幇助が合法化された。 その後の実態について行われた調査の結果が 今日、New England Journal of Medicineに掲…
たぶん総選挙の数日後だったと思うのだけど、 朝日新聞の家庭面に、ものすごく気になる記事があった。 後で切り抜いておこうと思いながら、そのまま忘れて、 たぶん、てんぷらを揚げた際に、うっかり油切りに使ってしまったらしく、 探しても、どこにも見当…
米国の医療制度改革に関するObama演説について、以下5本。 http://www.nytimes.com/2009/09/10/us/politics/10obama.html?th&emc=th http://www.nytimes.com/2009/09/10/opinion/10thu1.html?th&emc=th http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/us…
現場で終末期医療を担う医師らが連名で Telegraph紙に告発の手紙を送ってきた……というのだから、 それほど目に余る事態が進行しているのでしょう。 Sentenced to death on the NHS The Daily Telegraph, September 2, 2009 英国では 死にゆく患者の最後の時…
前のエントリーで 「認知症の人の痛み」という医療でも介護でも見過ごされている問題に 正面から取り組むプロジェクトを紹介したので、 ついでに、今度は「コミュニケーションの廃用性」という、 これもまた、知的障害や認知障害のある人について見過ごされ…
Obama大統領が水曜日の夜、医療保険制度改革についてスピーチするんだとか。:詳しいことを知らないから何とも言えないけど、共和党のネガティブキャンペーンにも根拠のないデマゴーグの匂いがするし、反面、無益な治療法とか子どもの栄養と水分の停止方針と…
前のエントリーで紹介した「高齢者入所施設における痛みマネジメント戦略」を以下に。 コピーライトの問題からすると、 勝手にこんなふうに翻訳転載していいのかどうか……という懸念はあるのですが……。 (それを言えば、このブログのエントリーの大半はコピー…
カナダのAlberta大学といえば哲学とか障害学のWilson教授、Sobsey教授が 当ブログではおなじみですが、 当ブログが継続的に考えている問題のひとつ、 言葉で意思や痛みを表現することが難しい人の医療の問題を ここしばらく(こことかこことかで)、また取り…
骨粗しょう症──。 言われてみれば、これもまた突然どこからか登場したと思うや、 急速に認知されて、知らない人がないほど、いきなりポピュラーになった病気です。 最近では骨粗しょう症の前段階の骨減少症もれっきとした病気となって、 世界中で何百万とい…
【9月10日追記】 後から見つけた情報の方が重要だったので、 冒頭に追記します。 http://www.lifenews.com/bio2954.html こちらのプロ・ライフ系のブログ記事によると、 ワシントン州の保健局からの最初の報告があり、 3月の尊厳死法施行からこれまでに医師…
パンツをはいて逮捕・起訴されたスーダンの女性ジャーナリストの裁判で、Lubna Husseinさん(34)は逮捕時のパンツをはいて出廷。鞭打ちの刑は免れたものの命じられた罰金の支払いを拒否して収監された。 http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/afr…
前のエントリーの最後にリンクした Dr. EmanuelのLancet論文を、ちらっと覗いてみた。 長文なので、本当にちらっと覗いただけなのだけど、 Peter Singerの論考どころじゃない話がわんさと目に付きそうだったので、 とりあえず、怖くなって、そこでやめた。 …