2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「小さな政府」とは「弱い政府」ではないのだということ

「ネオリベ生活批判序説」(白石嘉治編)という本を読んで、 大半のことが分かったような分からないような感じで頭の中を流れ去ってしまった中で、 1つだけくっきりと頭に焼き付けられたこと。 「小さな政府」というのは決して「弱い政府」ではないんだぞ、 …

インドの70歳女性、体外受精で初産

Rajo Deviさんが結婚したのは50年前。現在70歳。 生殖補助医療で11月28日に女児を出産。 最高齢出産の記録更新。 誰の卵子、精子によるものかは今のところ不明。 治療を担当した医師によると 母子共に健康だとのこと。 7月にも、やはり70歳のインド女性がIVF…

米国の精神障害者の危機介入に機動危機チーム

前のエントリーを書いて思い出した話題ですが、 去年11月、NYブルックリンで 精神障害のある18歳の黒人少年Khiel Coppinが 取り囲まれた警官から20発もの銃弾を受けて死亡するという 痛ましい事件が起きました。 当時、精神科で処方されていた抗精神病薬を飲…

FL州では早期介入で荒れる子どもと家族の支援に効果

先日来、 Nebraska州の“安全な隠れ家”法が問題行動のある子どもたちと親への支援不足を炙り出して 話題になっていますが、 早期介入で青少年の犯罪抑止効果を上げているFlorida州の取り組みについて NY Timesに記事が。 Florida Steps in Early, and Trouble…

「幹細胞治療のウェブサイトは危険」と専門家が警告

ウェブ上には 安全で効果があり既に一般の医療として通用しているとの謳い文句で 幹細胞治療を提供するクリニックがサイトを連ねているが それらの治療は決して科学的なエビデンスに裏付けられたものではなく、 安全性に疑問があると The Journal Cell Stem …

Ashleyケース、やはり支援不足とは無関係かも

2007年初頭の“Ashley療法”論争の時から 米国でAshleyのような重症児への介護支援がどの程度整備されているものか ずっと知りたいと思っていたのですが、 11月の末にWPに以下の記事があり、 ある程度の目安になるかと思われます。 Caught by a Change in Heal…

韓国で初めて裁判所が脳死者の安楽死を認める

患者は75歳の脳死の女性。 韓国の法律では殺人行為に当たるため、 家族からの呼吸器取り外し希望を病院が拒否し 家族が裁判所に訴え出ていたもの。 裁判長は 「生命維持装置が身体的・精神的な苦痛の原因となり、 人間としての尊厳と人格を傷つける場合に…

「無実の人のDNAサンプル保管は人権侵害」と欧州人権裁判所

長い間英国で論争を巻き起こしていた問題ですが、 犯罪捜査の過程で警察が採取した容疑者らのDNAサンプルと指紋が その人の容疑が晴れた後にも警察のデータベースに保存されており、 英国政府と警察は犯罪防止に必要な措置だと主張してきました。 それに対し…

DNA検査で子どもにやらせるスポーツを決める親たち

2歳半の息子を持つ母親は そんな検査があると知った瞬間に 「どこで受けられるの? それ、いくら?」と聞いたそうな。 Colorado州Boulderで Atlas Sports Geneticsという会社がやっているDNA検査。 149ドル。 ACTN3という遺伝子を調べることで 短距離と…

10人に1人の子どもが虐待を受けている

Lancetが英国小児科学会とのコラボで行う児童虐待シリーズとして 1年かけてまとめられた一連の論文を発表。 それらが指摘するところによると、 高所得国の児童10人に1人が何らかの虐待を受けている、 このところ英国民に衝撃を与えているBaby Pのケースのよ…

議会が通した安楽死法案に大公が署名を拒否(ルクセンブルク)

ルクセンブルク大公国で 安楽死法案が議会を通過しても 自分の良心にもとるので署名はしない、 法として成立させないとHenri大公が言いだし、 それなら大公の法的権限を制約するよう憲法を改正すると Junker首相が応じるという騒ぎが起きています。 ルクセン…

息子のダウン症で永住拒否した豪政府、決定を覆す

以前のエントリーで紹介した話題の続報。 オーストラリアの田舎町の医師不足を助けるためにやってきて、 そのまま永住したいとのドイツ人医師の希望を ダウン症の息子が財政負担になるとの理由で オーストラリア移民局は却下しましたが、 その後、国民からの…

医療の次に崩壊するのは司法という予兆? (豪)

オーストラリア首都特別区で 刑法訴訟制度が崩壊の危機に瀕している。 人手不足、予算不足のため、 検察の上級職員はほとんど準備をする時間がないまま大きな裁判を執り行っているし その一方で新人は不十分な研修のまま重大事案を扱っているのが現状で その…

英国児童福祉史の汚点 ”Baby P事件”

もう、ずいぶん前から英国メディアが毎日のように報道しているのが 虐待を行政が把握していながら救えなかったBaby P 事件。 当時1歳半のBaby Pが亡くなったのは去年8月なのですが、 母親とその恋人、下宿人の3人からの虐待は Baby P に「サンドバッグにさ…

「中毒患者に無料でヘロインあげましょう」とスイス国民投票で予算承認

スイスでは14年前に医療機関がヘロインを出せるようにしたところ 中毒患者による犯罪が6割も減ったとのこと。 そこで、政府はヘロイン中毒者を犯罪者として取り締まるのではなくて 患者として医療機関でヘロインを与えながら治療しようと考えた。 ただし…