2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

“A療法”は地下にもぐって実施されているとDiekema

18日(日本時間19日未明)のDiekema講演に向けて 彼の出身地であるGrand Rapidsの地元紙が取材を行い、 「“枕の天使”の医師、問題の医療を語る」という記事を打ちました。 この記事によると、このたびの講演に招いたCalvin大学は Diekema医師の出身大学との…

Fost講演の不思議

1月19日のDiekema講演までにやっておきたかったことの1つに、 去年7月のシアトル子ども病院生命倫理カンファレンス 2日目14日のNorman Fost医師の講演を聴いておくことがあったので、 (カンファ第1日目13日のFost講演とパネルについては 「子ども…

「不老革命」とLeon・Kass そして「葉っぱのフレディ」

文藝春秋2月号の対談「不老革命」で思い出したのは、 つい先日読んだ本の一節。 若さを持続させることを望む人々は、たいてい子どもに敵意を抱く。 子どもたちは後からやってきて、自分たちの場所にとってかわってしまうからだ。…… ……かつて私たちの種を蒔…

DNA時代の発達障害診断

Samantha と Taygan は 22q13 Noa は 16q11.2 ……というのは DNAレベルでの発達障害の診断名。 すでに英米で行われており、 これからの発達障害は こんなふうに診断されていくだろう、という話がNYTimesに。 After DNA Diagnosis: Hello, 16q11.2. Are You Ju…

重症児への嫌悪感(Katie Jones)4

超重症児Katie Jonesの蘇生拒否の問題について 障害のある女性 Ms.CRIP CHICKが自分のブログで取り上げています。 ARE WE NOT WORTHY? (私たちには何の価値もないの?) December 16, 2007 主に2つの主張をしており、 ①呼吸器やその他の生命維持装置はもと…

日本版「不老革命」

今朝、新聞を見て思わず「わ、ついに出た」と口をついたのは、 「文藝春秋」2月号の特集タイトルが目に飛び込んできたから。 「不老革命 アンチ・エイジングの衝撃」 キャッチは 「寿命はどこまで伸びるか? 知の巨人たちが論じ尽くす」 立花隆、茂木健一郎…

重症児への嫌悪感(Katie Jones) 3

蘇生拒否の指示を明確にして養護学校に通っている超重症児Katie Jonesのケースと、 親に対してあがった非難の声について、これまで紹介してきました。 それらの批判に反論する声の中には、 事実誤認を正そうと蘇生拒否(DNR)の意味やDNRで起こりうる状況を…

重症児への嫌悪感(Katie Jones) 2

(前回9日のエントリーに含めていた最後の部分を分離させました。) 蘇生拒否を明示して学校に通うシカゴのKatieを巡る論争について、 アメリカの障害当事者のブログCRIPCHICK’S WEBLOGが取り上げているのですが、 それによると、 私が読みきれなかったコメ…

重症児への嫌悪感(Katie Jones) 1

前回のエントリーで 蘇生拒否(DNR)を明示して通学する重症児Katieについてのニュースを紹介しましたが、 ここでは、その記事のコメント欄での論争について。 まず、目に付いた批判コメントの主なポイントは以下のようなあたり。 ・この子が教室で死んだら他…

蘇生拒否にて通学する重症児めぐり論争

シカゴのKatie Jonesは Ashleyや英国のKatieよりもさらに重症な、 いわゆる超重症児です。 現在、養護学校の2年生。 何度も呼吸が止まったことのあるKatieが 蘇生拒否の意思を明らかにして学校へ通っていることを巡って 去年12月に論争が起こりました。 S…

共感スーツ

昨日に引き続き、CNNのビデオで見つけた 面白い実験(試み?)について。 ビデオのタイトルは Sensitivity Suit(1月4日)。 Sensitivityという言葉をいろいろ考えてみたのですが、 今のところ私には適当な訳語が見つからず、 ここでは「誰かの身になって…

今度は「お尻のデカイ女性は頭がいい」って

CNNのHPのビデオの中に、 1月4日付けで「曲線美女性の方が頭がいい(Are curvier women smarter)?」 というタイトルのニュースがあって、 ピッツバーグ大学とカリフォルニア大学との研究で 16000人の女性のサイズとテストスコアの相関を調べたところ…

重症児のケア負担と親の意識について 2

2007年1月4日のSciamのAshley記事にあった、 「自分勝手な親なら 子どもの障害の重さが分かった時に、 将来の介護負担を考えて手を引く」 という指摘について これもまた、 端から論理だけでものごとを輪切りにするような発想であり、 現実はそんな単…

個人的“Ashley事件”一周年

Ashleyに行われた医療処置について初めて知ったのは 昨年の1月5日でした。 昼間のうちに正月休みの片付け物をしながら 休みボケの頭に喝を入れるべく流していたCNNで耳にし Ashleyの写真が映った画面もチラッと見たのですが、 目を上げた時にはニュースは…

Diekema講演 日本時間19日未明

Diekema医師の講演が近づいてきたので、 10月に紹介した講演の詳細を以下にもう一度アップして トップページにおいておきます。 日本時間では19日午前2時半ではないかと思うのですが、 Real Audio でライブで聴けるようです。 Gunther医師が自殺した時…

重症児のケア負担と親の意識について 1

以前のエントリーで紹介した、 Scientific American.comが2007年重大科学ニュースに選んだAshley記事(1月4日)とは、以下。 Pillow Angel Parents Deserve Credit, Not Blame By dbiello 当時、批判的なトーンや懐疑的なニュアンスの報道が大半だった…