スウェーデンでトランスセクシャルへの強制不妊に違憲判決

スウェーデンには1972年から
性転換したい人は、新しい性で法的に登録するまえに不妊手術を受けなければならない
という法律があるということに、まず驚く。

強制不妊は決して歴史でも過去でもないのだなぁ、と
改めて痛感させられる記事。


スウェーデンでは、激しい防の末、去年強制不妊を禁止する法律ができて、
今年7月1日から施行されることになっている。

それに先立ち、このたび上訴裁判所が
1972年法を憲法にも欧州人権条約にも違反していると判断。

同法の下で不妊手術を施されたトランスセクシャルは約500人で、
補償を求めている。

一方、1936年から1976年の間に
「社会的適性を欠いている」として不妊手術が行われた女性は63000人に及ぶ。

90%が同意書にサインしているが、
サインしていない人も6000人から15000人と言われ、
サインした人の中にも、精神障害者知的障害者、貧しい人、
てんかん患者、アルコール中毒者、“混合人種”女性が含まれていることを考えると、
「同意」の質も疑わしい。

中には、刑務所からの釈放や、子どもの親権を取り戻すための
条件として不妊手術に同意した女性もある。



強制不妊は日本にもあります ↓
佐々木千鶴子さんの強制不妊手術(2010/5/18)

米国の関連では、






【その他、関連エントリー
知的障害・貧困を理由にした強制的不妊手術は過去の話ではない(2010/3/23)
(タイ、日本、ペルー、これから進められそうな途上国のことなど)



私が今一番気になっているのは、
世界人口の抑制が急務と認識されていく中、
国際世界から内情が見えにくい途上国で「母子保健」などの名目で
新たなテクノロジーを利用した優生施策的な強制不妊が行われるのでは、ということ。