2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

母親が離職して交通事故で四肢まひになった息子を介護した時間への補償、裁判所が認める

オーストラリア、ニューサウスウェールズ(NSW)州最高裁から 家族介護者の介護に関する画期的な判決。 シドニー在住のRose Thieringさん(58)は 07年にバイクの事故で四肢まひになった息子(33)の介護のために 高給の仕事をやめた。 NSW州には交通事故で…

「IC出せない男児包皮切除はダメ」でも「IC出せない障害新生児も認知症患者も殺してOK」というオランダの医療倫理

3月にオランダで認知症の女性に積極的安楽死が行われていたことについては 日本語でも報道されており、ここ数日、話題になっている。 認知症進んだ患者で初の安楽死、オランダ AFP, 2011年11月10日 英語記事では http://www.dailymail.co.uk/news/article-20…

2011年11月11日の補遺

オランダで認知症患者の事前指示書により積極的安楽死。これは日本語記事。 http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2839924/8058732 「このオランダのケースが米国の安楽死議論に影響するか」とプロ・ライフのサイトが取り上げている。 http://w…

親が病院に“棄てた”子ども、行き場なく (米)

精神障害のある子どもを「病院に棄てる」親がいることは かなり前から米国では問題となっていて、 08年にNE州が法律で保護しようとしたら、 余りにも多数の親が子どもを病院に棄てていくようになったために 対象を乳児に限定する法改正を行い、その分支援策…

2011年11月9日の補遺

去年12月11日にFENが「GA州法の自殺幇助関連規定は言論の自由を侵す」と訴訟のエントリーで紹介した裁判の続報。7日からGA州最高裁にて審理。 http://www.therepublic.com/view/story/9901f8e1621a4cc39abcba75d6064aa5/GA--Georgia-Assisted-Suicide/ http:…

エジプトでアフリカ難民から生きたまま臓器を採って闇密売

夕方、なんということなくつけていたCNNで、 エジプトでアフリカからの難民が奴隷状態に置かれ、 その中から生きたまま臓器を摘出されて殺されている人がある、 そうした難民から盗まれた臓器の密売がエジプトで 武器の密売に次いで儲けの大きな商売になって…

2011年11月6日の補遺

NYTが入手したデータによると、米国で官営・民営の施設に入所している障害者が不自然な死に方または原因不明の死に方をしたケースが過去10年間で1200件に及んでいるが、その多くで死因など詳細な調査が行われないままになっている。多くはスタッフの経験や技…

臓器移植を受けた人では発がんリスクが2倍(JAMA)

米国のThe National Cancer Instituteから 固形臓器の移植を受けた人の発がんリスクについて 標題のような衝撃的な調査結果がJAMAの11月号で報告されている。 その論文によると、 肝臓、心臓、肺、腎臓などの固形臓器の移植を受けた人は ガン全般にかかるリ…

「脳死・臓器移植Q&A50 ドナーの立場で“いのち”を考える」メモ 2

(前のエントリーからの続きです) ② 一般の脳死判定は家族に知らせずに行われることもあり、 家族に内緒で臓器をとって移植に使った事例が実際にある、こと。 日本移植学会元理事長が自ら 30年代に家族に無断で眼球をとっていたことを認めている。 この「移…

「脳死・臓器移植Q&A50 ドナーの立場で“いのち”を考える」メモ 1

山口研一郎監修、臓器移植法を問い直す市民ネットワーク編著の 「脳死・臓器移植Q&A50 ドナーの立場で“いのち”を考える」を読みました。 Ashley事件の周辺の「科学とテクノで簡単解決文化」の情報を読みかじる中で、 臓器移植についても拾い読みしてきたエン…

脳画像が「責任」判断の証拠として採用される米国の法廷……「そんなの無理、無理」とガザニガ

1日の補遺で拾ったNYTの マイケル・ガザニガのインタビュー記事を読んでみた。 Decoding the Brain’s Cacophony The NYT, October 31, 2011 なんだぁ、要はGazzaniga先生(71)の新刊本 “Who’s in Charge? Free Will and the Science of the Brain” (Harper…

2011年11月2日の補遺

日本語ブログ。ドイツの小児科医が語る「人体は放射能を決して忘れない」 http://vogelgarten.blogspot.com/2011_10_01_archive.html OECD公表データから国民一人当たりの年間医療費と平均寿命の相関グラフを作ってくれた人がいる。アメリカって、なにやって…

「障害者に交通アクセスを保障する パラ・トランジット(米国)」を書きました

「介護保険情報」2011年10月号の 連載「世界の介護と医療の情報を読む 64」で 以下の文章を書きました。 障害者に交通アクセスを保障するパラ・トランジット(米国) 2006年12月13日に採択された国連障害者人権条約は、障害者差別を解消するために締約国に「…

”可逆的脳死”症例報告と「ネットで安楽死のライブ中継」騒ぎ……書きました

「介護保険情報」2011年9月号の 連載「世界の介護と医療の情報を読む」にて 以下の文章を書きました。 脳死臓器移植や“臓器不足”をめぐる諸々の議論、終末期医療における “無益な治療”論や“死の自己決定権”議論など、「死を操作すること」について考える上で…

2011年11月1日の補遺

マイケル・ガザニガ GazzanigaのNYTインタビュー。上がビデオ。下が記事。 http://video.nytimes.com/video/2011/10/31/science/100000001142409/michael-gazzaniga.html?nl=todaysheadlines&emc=thab1 http://www.nytimes.com/2011/11/01/science/telling-t…

これまでの臓器移植関連エントリーのまとめ

当ブログの臓器移植関連のエントリーについては 09年の段階で一度こちらに取りまとめました。 ↓ 臓器移植をめぐって世界で起こっていること(再掲)(2009/6/19) また、その辺りまでの私の基本的な問題意識はこんな感じ……というのも 09年に一度ざっと書いてい…