2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2009年8月10日の補遺

こちらのエントリーで取り上げた介護心中事件に続いて、パーキンソン病の妻とダウン症の孫を射殺した87歳の男性が自分も拳銃自殺するという事件が起こっていたらしい。こうした介護心中を慈悲殺として云々することへの批判。Wesley Smithがコメントしてい…

ロングフル・バース訴訟がテーマ、Picoultの近刊を読む

2月にこちらのエントリーで紹介した ロングフル・バース訴訟をテーマにしたJodi Picoultの新刊 Handle with Careを読みました。 (このリンクもPBですが、さらに安くなったPBが9月に出るみたいです。ちょっと悔しい……) 2月に引用した作家自身のサイトの梗…

2009年8月9日の補遺

Obama政権の医療改革案に対する高齢者の不信の高まりが政権にとっても無視できないほどに。 http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/08/08/AR2009080802367.html ブッシュ時代に、MA、CA他、いくつかの州が独自に無保険問題解消の努力を…

オレゴンで「尊厳死法を選ばずに死んだ患者」の研究

Oregon州の2人の医師(Dr. Katrina Hedberg, Dr. Susan Tolle)が 尊厳死法ができた1998年から2007年までに同州で死んだ人のうち、 尊厳死法を使うことを選ばなかった大多数について研究を行い、 使うことを選ぶのは、よほど主張の強い人、 同州で…

2009年8月8日の補遺

Debby Purdyさんのケースで、キューバ人の夫が口を開いた。彼は一体どう考えているのか、私はずっと気になっていた。印象的なのは「この戦いは彼女の戦いであって、自分の戦いではない」。妻が望むことだから、支援してきた、裁判所の判断が出て、彼女がハッ…

朝日のワクチン記事にも「米国では」の”印籠”

昨日の朝日新聞に、日本はワクチン後進国だとする記事が出ていた。 米国をスタンダードとして「日本はこんなに遅れている」 「もっと米国並みに接種を義務付けるワクチンの種類を増やさなければ」というトーンだった。 去年、「米国では」を“印籠”に代理母出…

製薬会社がゴーストライターに書かせた論文でエビデンス作り

女性の更年期ホルモン補充療法に使われるホルモン剤が主要商品であるWyeth社に対しては ホルモン療法の副作用をめぐって8400件の訴訟が起こされている。 その訴訟に関連して提出された文書によって、 1998年から2005年までに発表された ホルモン…

49歳全身麻痺の施設入所者が自殺を希望し栄養を拒否、判断が裁判所に(豪)

オーストラリア、パースで the Brightwater ナーシング・ホームに入所している49歳の男性 Mr. Rossiterが 全身麻痺で24時間介護を受けている状態は生き地獄なので 栄養供給を停止して死なせて欲しいと要望。 ホームを経営する the Brightwater Care Grou…

2009年8月6日の補遺

前にエントリーに書いた作家のテリー・プラチェット氏がまたまた自殺幇助合法化支持で発言。とても象徴的な言葉がある。自分は「押される前に身を投げたい」と。がけっぷちで。それこそ「先取り不安」説を裏付けているのだけどな。 http://www.salisburyjour…

無名で無用の人々

「介護保険情報」(社会保険研究所)という雑誌に 大阪大学大学院の堤修三教授の「パンセ - 社会保障をめぐって」という連載があって、 時には途中でドロップしそうなほど難解なこともあるのだけど、 論理的で鋭利な刃物のような批判の筆さばきを、いつも楽…

脳卒中の後遺症で寝たきりの兄の自殺幇助に、260㌦の罰金と地域奉仕活動

カリフォルニアで、とんでもない判例ができてしまいました。 当ブログでも、あらまし追いかけてきた事件ですが、 脳卒中の後遺症で寝たきりになった兄がヘリウムの吸引で自殺するのを幇助したとして 妹の June Hartleyさんが逮捕・起訴されていた事件で (詳…

2009年8月4日の補遺

Purdy判決で公訴局長が明らかにする法のガイドラインは、海外での自殺幇助だけでなく国内の事例にも適用される、と。 http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/lawandorder/5968756/Assisted-suicide-law-will-apply-to-deaths-in-Britain-and-…

「慢性腰痛には痛み止めの注射ではなく鍼と整骨を」とNICE

英国医療技術評価機構(NICE)が原因不明の慢性腰痛の治療に関して これまでNHSで認められてきた、cortisone などのステロイド剤の注射を今後は認めず、 医師らは鍼や整骨などの治療を提供しなさい、と。 痛み止めの注射はNHSで年間6万件以上行われており、 …

米国医学生協会が終末期医療の実習を開始「医学教育でも」と提言

米国医学生協会(AMSA)は ホスピス運動の先駆けであり、現在も全米でホスピスを展開しているVITASと提携し、 このたび終末期教育フェローシップ・プログラムをスタートさせた。 夏休みの6週間、AMSAの卒業生に 終末期医療の研究機会を提供する、というもの。 …

着床前診断に反対するシンポジウム

以下、某ML情報の転載です。 「着床前診断」という言葉を聞いたことはありますか? 着床前診断とは、体外受精によって作られた障害のない受精卵を着床させる方法です。障害のある受精卵の場合は廃棄されてしまいます。 命の選別に繋がる「着床前診断」に、私…

2009年8月3日の補遺

英国保守党の医療制度改革案。受診時原則無料は維持するものの、最新治療と人口の高齢化に対応するため、貯金をそこに注ぎこまなければ。さらに病院機能の集約化を進め、専門病院の数を絞って……などなど。 http://www.timesonline.co.uk/tol/news/politics/a…

医療のネオリベ”医療ツーリズム”

「グローバルな新トレンド 医療ツーリズム」 英国から南アに飛んで手術 英国スタフォードシャー在住のイエイツ氏(当時70歳)は2000年10月、右股関節の痛みに苦しんで専門医のところへ行った。5年前に左股関節を人工関節にしてもらった時にも3カ月ほど…