認知症が進んだ人の胃ろう、利益と害の検証が不十分
また終末期の患者では、すでに消化系統が機能を停止しているため
経管栄養が却って本人の負担になっている場合もある。
経管栄養が却って本人の負担になっている場合もある。
ガンの末期などで飢餓感のある人には、ちょっと水分を取らせてあげたり
痛み止めの処方で楽になることもある。
痛み止めの処方で楽になることもある。
私が個人的に「ああ、なるほど、いかにもな話だなぁ」と思ったのは、以下の指摘で、
胃ろう技術は1980年代に
重篤な病気の子どもが体力を回復するまでの一時的な処置として登場したのだが、
いったん使われるようになるや、コスト効率のよい手段として
食事介助の人手が足りないナーシング・ホームで急速に普及した。
重篤な病気の子どもが体力を回復するまでの一時的な処置として登場したのだが、
いったん使われるようになるや、コスト効率のよい手段として
食事介助の人手が足りないナーシング・ホームで急速に普及した。
しかし、たとえ進行した認知症であっても
その選択は決して「胃ろうか、または何もしないか」ではなく
太古の昔から使われてきた「介助による口からの食事(asssited oral feeding)」という方法がある。
その選択は決して「胃ろうか、または何もしないか」ではなく
太古の昔から使われてきた「介助による口からの食事(asssited oral feeding)」という方法がある。
アップルソースなどの柔らかい食べ物や、ちょっとした水分など、
その人が無理なく摂取できるものを、手伝って口から食べさせてあげる。
ナーシングホームにいる人にでも、家族がちょっと顔を出しては
ほんの30分程度の時間、そうして口から何かを食べさせてあげることが望ましい。
その人が無理なく摂取できるものを、手伝って口から食べさせてあげる。
ナーシングホームにいる人にでも、家族がちょっと顔を出しては
ほんの30分程度の時間、そうして口から何かを食べさせてあげることが望ましい。
「最も人道的なのは介助で口から食べさせてあげることである。
私の考えでは、そこには、ほとんど崇高といってもいいものがある」と
Stony Brook 大学の予防医学の教授 Stephen Post氏。
私の考えでは、そこには、ほとんど崇高といってもいいものがある」と
Stony Brook 大学の予防医学の教授 Stephen Post氏。
コクラン共同計画の日本語サイトはhttp://cochrane.umin.ac.jp/publication/cc_leaflet.htmこちら