2011-06-22から1日間の記事一覧

失業中・無保険でも医療受けたいと、1ドルだけ“銀行強盗”

ノース・カロライナ州のJames Verone は、 17年間コカコーラの配達員として働いた後に失業し、無保険になったが、 膝やら関節炎やら足の怪我やら胸の出来物がどんどん痛くなって来たため、 6月9日、銀行に行くと、窓口の行員にメモを渡した。 「これは銀行強…

Alicia Ouelletteの新刊「生命倫理と障害:障害者に配慮ある生命倫理を目指して」

前の4つのエントリーで読んできた論文の著者、 Alicia Quellette がこうした論文による考察をさらに進めて、 生命倫理学と障害者コミュニティの歩み寄りを模索・提言する著書を上梓しています。 Bioethics and Disability: Toward a Disability-Conscious Bi…

Ouellette論文(09) 4: 「所有しデザインする親」から「子の権利を信託された親」へ

(前のエントリーから続く) 昨今は日本で大人気のMichael Sandel教授も この論文でとりあげられた養女の目の整形手術について論じているらしく Ouelletteもサンデルを援用していますが、 子ども自身のニーズとは無関係に、親自身の目的によって 子どもの身…

Ouellette論文(09) 3: 法の「非服従原則」

(前のエントリーから続く) Ouelletteによると、 法における「非服従の原則」とは、 ある人の自己決定の権利は 他者の生命や身体を自分の目的に服従させる権利までを含むものではない、ということ。 クルーザン判決においても 意思決定能力の有無を問わず患…

Ouellette論文(09) 2: Diekemaの「害原則」

(前のエントリーから続く) なお、当ブログ内には Quellette とする記述がなお多く残っておりますが、 これらは Ouellette の間違いの訂正がいまだ追いついていないものです。 この論文でとりあげられる4つのケースのうち、 最後のAshleyケースについてはと…

Ouellette論文(09)「子どもの身体に及ぶ親の権限を造り替える」 1: 概要

Alicia Ouelletteという人は、Ashley事件で08年に あのDiekema医師に反論の隙を与えない、実に見事な批判論文を書いた法学者です。 (Quelletteとしているエントリーが他にも沢山ありますが、Ouelletteの間違いです) また、去年4月28日にMaryland大学法学部…