2009年11月20日の補遺

ワシントン大学がGroup Healthと共同で、高齢者の認知機能低下のメカニズムについてthe Adult Changes in Thought(ACT)なる研究をしている。参加者2000人。2年ごとにさまざまな質問に答えて、認知機能の検査をし、どのような要因が認知症の発症に関与しているかデータを取る。23年間継続される。今後5年間の研究助成は120万ドル。その「さまざまな質問」の中には「死後に脳の解剖をすることに同意しますか」というのも……。:そういえば、今年の夏、日本に「脳バンク」というものがあるのを私は初めて知った。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171408.php

昨日拾ったブラウン首相が提唱している高齢者への無料介護の問題で、アルツハイマー病教会が歓迎の意を表明。機能のニュースにもあったけど、数日前のエリザベス女王のスピーチでも触れられていたらしい。認知症患者のケアが英国ではこのところ注目の話題。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171424.php

同じく、英国看護学会もニーズの大きな高齢者に介護を無料で、という政府の提言を歓迎。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171499.php

英国の病院での認知症患者へのケアが酷いとの指摘を受け、看護教育のスタンダードを見直し、認知症患者へのケア向上へ。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171426.php

乳がんに続いて今度は子宮がん検診でも、21歳からでいい、そんなにたびたび受けないほうがいい、と。こちらは米国産婦人科学会から。当然、またも即座に反発・疑問の声、続々。それにまた反論する声も。:まぁ、出所は別なんだけど、こう立て続けに出てくると、医療費削減のため? ワクチンが足りなければ女の摂取量を減らして男に回そう、という話があったけど、あの路線なのかしら……と勘ぐってしまう。
http://www.nytimes.com/2009/11/20/health/20pap.html?_r=1&th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/11/20/health/20assess.html?th&emc=th
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/11/19/AR2009111904743.html

先行したマンモのガイドラインは、出したタスク・フォースが政治の空気を読めなかったことが問題だった? もう1つは、マンモの論争は医療保険制度改革議論とは切り離そうね、というNYTの論説。Op-Edの人は、このタスクフォースは90年代から同じことを言っているし、検査のリスクを巡る論争だって、別に目新しいわけじゃない、と。
http://www.nytimes.com/2009/11/20/health/20prevent.html?th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/11/20/opinion/20fri1.html?th&emc=th
http://www.nytimes.com/2009/11/20/opinion/20aronowitz.html?th&emc=th

英国NHSで女性の性器整形が急増。去年に比べて70%も増加。12日のBBCにも同様のニュースがあった。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2009/nov/20/cosmetic-vaginal-surgery

薬の効き方が成人と子どもでは違うのに、子どもでは研究が少ないとして、NIHから研究助成850万ドル。:去年のスキャンダルの教訓?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/171410.php

オーストラリアのDr.DeathことDr. Nitschkeが先週サンフランシスコで自殺ワークショップを行った際に、障害当事者のアクティビスト3人が会場周辺で抗議文を配った。そのうち2人が会場に入ろうとしたら、力づくで阻止された。……という報告と、そのときの抗議文とがNot Dead Yet のサイトに。
http://notdeadyetnewscommentary.blogspot.com/2009/11/disability-activists-greet-euthanasia.html