A事件・重症障害児者を語る方に

「A事件・重症障害児を語る方に」という書庫を作りました

“Ashley療法”論争の始まりから4年になろうとしています。 (Gunther&Diekema論文が発表されたのは06年秋のことでした) この度、 これまで「ステレオタイプという壁」という書庫に入れてきた記事の中から 特にAshleyとほぼ同じ障害像を持つウチの娘について…

ぱんぷきん・すうぷ

お隣りから美味しそうなカボチャをいただいたので、スープを作ることにした。 子どもの頃には台所で一緒に切ったり混ぜたりコネたり、「お手伝い」が大好きだったのに、 最近は誘ってもちっともノッてくれなくなった娘が、珍しく手伝ってやってもいいという…

うちのミュウと、カナダのIsaiah君と

夕方、ミュウを施設に迎えにいってくれた父親が帰ってくるなり 「ミュウと、これはお母さんに話さないと……といいながら帰ってきた」といって 聞かせてくれた話――。 ミュウを車椅子に乗せて出口に向かっていると、 廊下で、ずっと昔から馴染みのスタッフAさん…

「コミュニケーションの廃用性」について

前のエントリーで 「認知症の人の痛み」という医療でも介護でも見過ごされている問題に 正面から取り組むプロジェクトを紹介したので、 ついでに、今度は「コミュニケーションの廃用性」という、 これもまた、知的障害や認知障害のある人について見過ごされ…

ポニョ

連休最後の月曜日の夜。 夕食後に娘を園(重症心身障害児施設)に送っていった。 この時間はもう、みんな、それぞれベッドに入っている。 スタッフは順番におむつ交換をして回っていて大忙しの時間。 娘をベッドに寝かせ、オムツを替えていると 担当の福祉職…

「一筆ずつ描かれていく絵のように子は成長する」成長抑制批判

16日のエントリーで 障害当事者のBad CrippleことWilliam Peace氏による Diekema医師らの成長抑制論文批判のブログエントリーを紹介しましたが、 それを受けて、カナダの重症児のお母さんのブログに、 とても良いエッセイが書かれています。 Coming of Age a…

葬式

身近な子どもが、また1人亡くなった。 とても重度ではあるけれど元気な子だったのに……と 知らせを聞いて絶句する。 電話で知らせてくれた人と、 いつもこういう時に繰り返す儀式のように 「○○さんちのAちゃんの時には、こうだったよね」 「そういえば△△さん…

「意思疎通できない」という医療基準のコワさ

シアトル子ども病院が自ら組織して(この鉄面皮には呆れるのだけれど) みんなで議論を行った末に(何故そんな必要があるのかよく分からない)妥協点に達したと称する ワーキング・グループが、 成長抑制の対象となる子どもの障害像の基準として挙げているの…

ある日「娘のクローン」を考えた

出産時のアクシデントによる無酸素脳症で 重症重複障害のあるウチの娘は言葉を持たないが 指差し、目つき、顔つき、さまざまな音声とトーンのバリエーションで たいていのことは、はっきりと自己主張する。 そして実は、相当に理屈ばったヤツでもある。 たと…

その人なりの分かり方・その人らしさの匂い

チキナさんはたぶん23歳くらいの、女性。 高校生くらいに見える。 重症重複障害があるけど自分で座ることはできる。 つかまるところがあれば膝立ちもできる。 支えてもらえば、不安定ながら、ほんのわずかなら立つこともできる。 だから お母さんがナナク…

ミュウさんの動物識別能力

例えばタテヨコにいろんな動物の絵がずらっと並んだ絵本のページを開いて、 ミュウさんに「犬はどれ?」と聞いてみるとします。 すると、 彼女の指はかなりウロウロした後で 犬または猫あたりを差すこともたまにはあるけど、 キリンやらクマの上を彷徨い続け…

アシュリーのカメラ目線

アシュリーの眼差しというエントリーで、両親のブログに掲載されているアシュリーの写真を紹介したところ、じゅんのすけさんからコメントで「カメラ目線ではないか」とのご指摘をいただきました。 そこで、もう一度両親のブログに戻って、紹介されている14…