こうの史代『この世界の片隅に』を読んだ

この前、ある方に教えてもらった、この漫画を読んで、
ちょっとすぐには言葉にならないほどの深い衝撃を受けた。



Spitzibara自身の感想は
すぐには言葉にならないのだけれど、

今日の選挙の後、この国はこれまでとはまったく別の国へと
急速に変貌していくのだろうなぁ……と考えると、

これから始まる開票結果の速報を見る前に、
とり急ぎ、エントリーにしておきたい漫画だったので――。


Amazonの前編、後編の内容紹介は、

平成の名作・ロングセラー「夕凪の街 桜の国」の第2弾ともいうべき本作。戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世 界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく。そして、すずも北條家に嫁ぎあくせくしてる間に、ようやく呉の街にも馴染んできた。リンさんとい う友達もできた。夫婦ゲンカもする。しかし戦況は厳しくなり、配給も乏しく日々の生活に陰りが…。

広島市から軍都呉市に嫁いだすずは、不器用ながら北條家に徐々に溶け込み日々を過ごす。やがて戦争の暗雲が周囲を色濃く染めていく。大空襲、原爆投下、終戦。歴史の酷い歯車が一人の女性の小さな世界をゆがませていく。そして…。


アマゾンのレビューで、
私にはまだ言葉にならない読後感を代弁してもらっている気がするのは
「仮面ライター」さんの以下のレビュー。

この本は、「平和に生きる」ということの尊さをしみじみと感じさせます。物語は昭和9年1月の「冬の風景」から始まり、昭和21年1月の「しあはせの手 紙」で終わりますが、前後編一気に読み通してしまいます。絵描きの好きな、少しぼんやり気味の《すず》という女性に仮託した「戦争」の話は、淡々とした戦 時下の生活風景を描写しながらも、その時代を体験した多くの日本人に共通する“悲しみ”が心の底からじんわりと伝わってきます。

 私は、 戦後生まれですが、亡くなった両親から「戦争」と向き合った暮らしぶりを聞いていました。この度の東日本大震災そして福島での原発事故など、日本人にとって《忘れてはならない事》は多々あると思いますが、そうした中にあって、先の「戦争」を振り返り、庶民の《記憶》として長く留めておくべき“悲しみ”が、こうの史代さんのこの作品にそっと込められています。是非とも昭和の「戦争」を知らない方々の目に触れて欲しい冊子です。



去年の衆院選の時には、
以下のようなエントリーを書いて自分の気持ちを鼓舞してみたりしたんだけれど、
今回は、そんな気力すら根こそぎにされそうな気がする……。