古代の人たちが重症障害者を手厚くケアしたエビデンス
これまで発掘された、そうした事例について
以下のNYTの記事から簡単に抜いてみます。
以下のNYTの記事から簡単に抜いてみます。
順番は発掘された順ではなく、
記事に紹介されている順になります。
記事に紹介されている順になります。
胎児姿勢で埋葬されており、
重症障害のために生前からそういう姿勢だったものと推測される。
重症障害のために生前からそういう姿勢だったものと推測される。
子どもの頃に下半身がマヒし、
腕はほとんど使えず、食事も体を清潔に保つことも自分では無理だったが、
マヒしてからも10年ほど生きたものと思われる。
腕はほとんど使えず、食事も体を清潔に保つことも自分では無理だったが、
マヒしてからも10年ほど生きたものと思われる。
当時の彼の集落の人々は金属を持たず、
釣りと狩りとわずかにブタを家畜として飼っている社会だった。
釣りと狩りとわずかにブタを家畜として飼っている社会だった。
そういう社会の人々が
この若者をケアしていたことになる。
この若者をケアしていたことになる。
④ イタリアで1980年代に発掘された1万年前の10代の少年、 Romito 2。
重症の小人症だった。
重症の小人症だった。
特に介護を必要としたとは思えないが、
狩りと採取で暮らしていた彼の集落が
走るのも遅く、腕が非常に短いために他の人たちと同じように狩りに参加できない彼を
受け入れていたことが明らか。
狩りと採取で暮らしていた彼の集落が
走るのも遅く、腕が非常に短いために他の人たちと同じように狩りに参加できない彼を
受け入れていたことが明らか。
発掘した考古学者は
歩ける状態ではなかったと思われ、
おそらく24時間のケアを受けていたのだろう、と。
歩ける状態ではなかったと思われ、
おそらく24時間のケアを受けていたのだろう、と。
しかし、この少女の歯は虫歯だらけで、抜け落ちた歯も多く、
その集落ではデーツを栽培していたので、
心優しい介護者が歯にくっつきやすいデーツを沢山食べさせたからだろう、とも。
その集落ではデーツを栽培していたので、
心優しい介護者が歯にくっつきやすいデーツを沢山食べさせたからだろう、とも。
ベトナムの若い男性を発掘したLorna Tilleyさんは
「病気や障害が重くて、生きい伸びるためにはケアが必要だったに違いないケースは
30ほど」知っていると言い、他にも同様のケースはあるはずだ、と。
「病気や障害が重くて、生きい伸びるためにはケアが必要だったに違いないケースは
30ほど」知っていると言い、他にも同様のケースはあるはずだ、と。
フロリダの少年を発掘した考古学者 D. N. DickelとG.H.Doranは、
1989年に書いた論文で、
1989年に書いた論文で、
またTilleyさんは
以下の4段階で古代の障害者とその状況を研究する方法を提唱している、とのこと。
① 人物の病気や障害の特定
② その人物が暮らしていた文化における、その病気や障害の影響
③ どの程度のケアが必要だったかを特定
④ それら収集した事実から総合的に解釈を行う
以下の4段階で古代の障害者とその状況を研究する方法を提唱している、とのこと。
① 人物の病気や障害の特定
② その人物が暮らしていた文化における、その病気や障害の影響
③ どの程度のケアが必要だったかを特定
④ それら収集した事実から総合的に解釈を行う
研究者からの引用部分を以下に抜いてみると、
「彼は出生時から不具な身であったうえに、左目が盲目だったらしい。スチュワートの調査では右上腕骨、鎖骨と肩甲骨は生まれたときから十分に発達していなかったという。さらに顔の左側面に広範囲に及ぶ骨瘢痕組織が見られる。そしてこれだけでは不十分と言わんばかりに、彼の頭蓋骨の右上部にはある州の傷が見られ、生前に癒えた形跡がある。要するにシャニダール第一号、すなわちナンディ(食卓での会話で私たちは彼をこう呼んでいた)は、五体すこぶる健全な人間でさえ辛い思いをする環境下で、非常に不利な立場にさらされていたということができる。彼は自分で食糧をさがしたり、身を守ったりすることはできなかったであろう。したがって彼は死ぬまで一族の者たちによって世話されていたと、私たちは考えざるを得ない」
「この遺体の上に積まれた石と食料としての哺乳動物の遺残は、死後もこの人物が敬意とまではいかなくとも、ある種の価値を認められたことを示している」
(p. 179-180)
「この遺体の上に積まれた石と食料としての哺乳動物の遺残は、死後もこの人物が敬意とまではいかなくとも、ある種の価値を認められたことを示している」
(p. 179-180)
高谷氏は以下のように書いている。
【関連エントリー】
高谷清著「重い障害を生きるということ」メモ 1(2011/11/22)
高谷清著「重い障害を生きるということ」メモ 2(2011/11/22)
高谷清著「重い障害を生きるということ」メモ 3(2011/11/22)
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オマケとしてどこかでたまたま見つけた、
クリスマスの自宅イルミネーション写真集を。
http://www.ivillage.com/over-top-christmas-light-displays/7-b-307484?utm_source=taboola#307500
我が家はツリーすら飾っていないけれど、
ワイン(ミュウは「とろみワイン」)とケーキの「(ホールのまま)バチ当たり食い」で
ミュウとクリスマスの3連休をゆっくり楽しみました。
ワイン(ミュウは「とろみワイン」)とケーキの「(ホールのまま)バチ当たり食い」で
ミュウとクリスマスの3連休をゆっくり楽しみました。
メリー・クリスマス!