ロックト・イン症候群からの回復事例(米)
CA州、ナパ・ヴァレー在住のRichard Marshさんへの
Guardian紙の独占インタビュー。
Guardian紙の独占インタビュー。
2日後に意識を回復したが、
瞬き以外には全身のうち自由になるところはなかった。
瞬き以外には全身のうち自由になるところはなかった。
身体の感覚はあり触れられると分かったし、
認知能力は十全だったというMarshさんは、
自分は生きたいと望み、呼吸器を外さないでくれと願いつつ
それを誰にも訴えることができないまま煩悶していたと言い、
認知能力は十全だったというMarshさんは、
自分は生きたいと望み、呼吸器を外さないでくれと願いつつ
それを誰にも訴えることができないまま煩悶していたと言い、
妻が呼吸器のスイッチは切れないと答えた時のことを思い出すと、
今でもおいおい泣けてくるのだという。
今でもおいおい泣けてくるのだという。
幸いなことに3日目に一人の医師が彼を間近で覗きこんで、
「もしかしたら、意識まだあるかも。様子を見ましょう」と言った。
「もしかしたら、意識まだあるかも。様子を見ましょう」と言った。
そして、その医師が、瞬きでコミュニケートできることに気づいてくれた。
Marshさんの回復は指先から少しずつ動かせるようになり、
そこから手へ腕へと広がっていった。
そこから手へ腕へと広がっていった。
なぜMarshさんは回復したのか、わかっていない。
Marshさん自身は
「何で私が回復したのかなんて医師には分からないよ。
そもそも私がなぜロックト・インになったのかも、
それをどう治療するかも医師にはわからなかったんだから。
そもそも私がなぜロックト・インになったのかも、
それをどう治療するかも医師にはわからなかったんだから。
私が会った医師や医療職には、
ロックト・インが何かすら知らない人だって多かったし、
何か知っていることがあるとすれば、たいてい医学生の時に
何行か説明を読んだことがあるくらいのことだった。
ちゃんと知識のある人は一人もいなかった」
ロックト・インが何かすら知らない人だって多かったし、
何か知っていることがあるとすれば、たいてい医学生の時に
何行か説明を読んだことがあるくらいのことだった。
ちゃんと知識のある人は一人もいなかった」
その他、
「私の脳が守ってくれたんだと思う。
状況の深刻さを把握できない状態にしておいてくれた。
妙な話なんだけど、コワいと感じた記憶はないんだよ。
状況の深刻さを把握できない状態にしておいてくれた。
妙な話なんだけど、コワいと感じた記憶はないんだよ。
認知能力は100%だというのは分かっていた。
考えることもできたし耳も聞こえたし実際に聞いていたけど、
話すことも動くこともできなかった。
考えることもできたし耳も聞こえたし実際に聞いていたけど、
話すことも動くこともできなかった。
医師はただベッドの足もとに立って、
まるで私が部屋にいないかのように話をした。
大声を出したかったね。みんな、おれはまだここにいるぞ!ってね。
でも、それを知らせる方法がなかったんだ」
まるで私が部屋にいないかのように話をした。
大声を出したかったね。みんな、おれはまだここにいるぞ!ってね。
でも、それを知らせる方法がなかったんだ」
「すべてのニーズがケアしてくれる人のされるがままになってしまうのは
信じられないほどのフラストレーションだったけど、
意識が鮮明でなくなったことはなかった。
周りで起きていることはすべて分かっていたし、
それは最初からずっとそうだった。
薬で意識がなくならない限りはね」
信じられないほどのフラストレーションだったけど、
意識が鮮明でなくなったことはなかった。
周りで起きていることはすべて分かっていたし、
それは最初からずっとそうだった。
薬で意識がなくならない限りはね」
「昼間は、本当にラッキーだった。
妻と子供の誰かがずっとそばにいるようにしてくれたから。
でも家族が帰ると寂しかった。
人にいてほしいという寂しさではなくて、
誰も意志疎通の方法を知ってくれている人がいないとわかっている寂しさ」
妻と子供の誰かがずっとそばにいるようにしてくれたから。
でも家族が帰ると寂しかった。
人にいてほしいという寂しさではなくて、
誰も意志疎通の方法を知ってくれている人がいないとわかっている寂しさ」
昼間のケアには問題はなかったが、
夜間は無資格だったり経験の少ないスタッフがいるため、
乱暴に扱われてけがをしたことがあった。
そういうことが起きるのは必ず夜だった。
夜間は無資格だったり経験の少ないスタッフがいるため、
乱暴に扱われてけがをしたことがあった。
そういうことが起きるのは必ず夜だった。
Marshさんは「死ぬ権利」論争には意見はないという。
ただ、「そういう人の絶望と、
どうしてそういう気持ちになるかというのは分かる」
どうしてそういう気持ちになるかというのは分かる」
しかし、ロックト・イン症候群の患者と家族に
希望を感じてもらい、情報を提供すべく
共著を書いているところだという。
希望を感じてもらい、情報を提供すべく
共著を書いているところだという。
「最初にたぶんロックト・インだと言われた時に、
家族はインターネットで情報を探そうとしたのだけれど、なかった。
だから私がやりたい目的の一つは、そういう状況を変えること……」
家族はインターネットで情報を探そうとしたのだけれど、なかった。
だから私がやりたい目的の一つは、そういう状況を変えること……」
ロックト・インの時には、まるで時間が止まったように思えたというMarshさんは
「それは身を置くには本当に恐ろしいところだけれど、
希望はいつだってある。希望を持たないと」
希望はいつだってある。希望を持たないと」
また、この記事でも言及されている、
英国で死ぬ権利を求めて訴訟を起こしているロックトイン症候群の患者、
Tony Nicklinsonさんについては、こちら ↓
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Tony Nicklinsonさんについては、こちら ↓
“ロックト・イン症候群”の男性が「妻に殺してもらう権利」求め提訴(英)(2010/7/20)
自殺幇助希望の“ロックト・イン”患者Nicklinson訴訟で判決(2012/3/13)
自殺幇助訴訟のNicklinsonさん、ツイッターを始める(2012/7/2)
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