豪&NZ緩和ケア学会から安楽死・PAS合法化反対のリリース

8月5日のプライムタイムに放送されたTV番組が
安楽死肯定に偏った内容になっていたとして、

オーストラリア・ニュージーランド緩和医学学会(ANZZPM)からプレス・リリース。

安楽死と医師による自殺幇助は非倫理的であるとする
NZ医師会(NZMA)の「安楽死に関する立場表明」と
世界医師会のスタンスを支持する、と。

NZMAは、
仮に合法化されても非倫理的であるとの立場は変えない、としている。

ANZSPMの会長は

「緩和医学は死にゆく人と家族へのケアを高めて行くことに専念します。
患者の命を意図的に終わらせることは医師の役割ではありません。
医師が研修と教育を受けているのは治療するためであって殺すためではありません。

昨夜、TV3の番組60ミニッツは完全に安楽死肯定に偏向していました。
NZ中で日々、死が差し迫った人々の苦痛を取り除くために絶え間なく尽力している
ホスピスと緩和ケアの医師と看護師の仕事について描くことをしなかったけれど、
この国の議論も、すべての国民が緩和ケアを受けられるよう、
その達成と維持を目指すべきです」

ANZSPMでは、
患者から安楽死やPASの希望があった場合には
重要なのは多職種それぞれのスキルを活用した症状のコントロールであるとし、

敬意を持って患者の要望を受け止め理解しながら、
そうした希望が起こってくる背景にある困難を考え、
それに対して緩和ケアの目的にあった適切な対応をするよう提言。

患者には生命維持治療を拒否する権利があり、
それが副次的に、意図したわけではなく、死を早める結果を招くとしても、
それは安楽死ではない、と。