2011年9月16日の補遺

【Lancetの日本特集】


日本人を健康にしたのは一体何だったのか。
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2811%2961055-6/abstract

「渋谷健司:日本におけるグローバル・ヘルスの推進」:私が個人的に一番興味を引かれるのはこの論文。渋谷氏はハーバード大学でChristopher Murray氏のもとで働き、その後は一緒にWHOに移っている。Murray氏は当ブログでもおなじみ、現在はゲイツ財団の私設WHOといわれるWA大学IHMEのトップ。DALYの考案者でもある。渋谷氏は最近になって日本にJapan Institute for Grobal Health (JIGH)なる組織を立ち上げたのだとか。東大にもthe Global Health Leadership Programなるものを作っており、そこに5月にゲイツ財団から日本の武田製薬にお越しになった山田氏なんかが絡んでいる模様。
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2811%2961388-3/fulltext

上記、渋谷氏が立ち上げたというJIGHのサイト。トップ・ページを開くと目に飛び込んでくるのはアフリカの子ども達の写真と、その横にデカい文字で「わたしたち日本の力でポリオを地球上から3年で根絶します」。トップ・ページの記事をざっと見るだけでも「ポリオ撲滅」と「ゲイツ財団」一色ではないか……とほとんど茫然とし、とその時、気づいたのは、大きなタイトルの下に、ごく小さな文字で「JIGHはビル&メリンダ・ゲイツ財団の支援を受けて運営されています」
http://jigh.org/

同じく渋谷氏が立ち上げたという東大のGHLPのサイト。5月に武田製薬にお越しになった山田氏は、6月25日にここで講演したことがニュースとして挙げられている。:こういうプログラムは世界中の名だたる大学に設けられているのだろうから、これからグローバル政府のために働く”リーダー”たちは、このようにゲイツイズムに染められつつ育成・養成されていくということなんだな、と。
http://www.ghlp.m.u-tokyo.ac.jp/

まぁ、そもそもLancetそのものがゲイツ財団に買収されたに等しいんだけれども。そういうことを考えると、この特集、いろんなことが、ぐるっと回って繋がって、話が出来過ぎている……というくらい見事に繋がっている。

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ゲイツ財団が Monsanto や Cargill といった農業バイオ企業と組んで、途上国でのGMO遺伝子組み換え作物)研究に巨額の資金を投資していることについて。
http://www.triplepundit.com/2011/09/gates-foundation-invests-gmo-research-africa-correct/


メイヨ―・クリニックにHealthy Aging And Independent Living Lab開設。:どこでそういう印象を拾ったのだったか、これまたどこかのエントリーにあるはずなのだけど、ここは確か「科学とテクノで簡単解決バンザイ文化」の牙城の一つ?
http://www.medicalnewstoday.com/releases/234267.php

米国で入院を経験した高齢者の内、多くが、痛みのケアを中心に必要な外来ケアを受けることが出来ていない。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/234408.php

女性にとって中年期に一日一杯のお酒がのちのちの健康の秘訣なんだとか。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/234023.php

インシュリンを鼻スプレーで使うと、アルツハイマー病の進行を遅らせることが出来るかも。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/234293.php