地方自治体が供給するホームで暮らす男性
Alanさん(41)は
IQが48とされ、中等度の知的障害がある。
同じホームに暮らす男性Kieronさんと性的な関係にあり、
公共の場で子どもたちに性的な
ジェスチャーを見せることもある。
09年6月に
地方自治体が
Alanさんの知的能力の欠如を理由にKieronさんとのセックスをやめさせるべく
法的手続きを開始し、暫定的に禁止命令が出された。
以来、
Alanさんは自室に一人でいるとき以外に性的な行動をとることを禁じられている。
このほど非公開の保護裁判所の審理による判決が出され、、
Alanさんには誰ともセックスしてはいけないとの命令が下され、
地方自治体にはこの命令の励行を厳格に監督する責任が負わされた。
Mostyn判事は、
セックスが人間の最も基本的な行為である以上、
法的にも知的にも道徳的にも複雑なケースであることを認めつつ、
セックスのメ
カニズムと、それに伴う健康リスク、
さらに男女のセックスが妊娠に至る可能性を理解できなければ、
セックスに同意する能力を欠いている、と判断。
Alanさんは子どもは
コウノトリが運んでくるもの、
セックスがはしかなどの原因だと信じているという。
「したがって、現時点で
Alanには
性的な関係に同意する能力もそうした関係を持つ能力もないと裁定する」
「このような状況では
現在決められているような監督と将来の性行動の予防が
Alan本人の最善の利益であると意見が一致した」
こんな理屈がまかり通るようになった日には
知的障害者には、どういう世の中が待っているのか……。
しかも、ここでもまた「本人の最善の利益」が正当化に使われている……。
この包囲網の急加速には、ちょっと言葉を失う感じ……。