英国で知的障害女性に強制不妊手術か、保護裁判所が今日にも判決
今後の妊娠を防ぐため。
通常、保護裁判所の審理は非公開で行われるが、
この事件を理解することは大きな「公益」になるとして公開に。
この事件を理解することは大きな「公益」になるとして公開に。
(このところ英国では保護裁判所の審理の非公開が問題視されているので、そのためかも?)
女性自身の利益はオフィシャル・ソリシタによって代理される。
この記事で非常に気になるのは、事件の問題点が
「自分で同意できない患者の重大な医療について国に命令権があるか」と整理されていること。
「自分で同意できない患者の重大な医療について国に命令権があるか」と整理されていること。
保護裁判所の権限について、
記事の最後に以下のように解説されている。
記事の最後に以下のように解説されている。
私は専門家ではないし、
MCA(2006年施行)についてもざっとしたことを読みかじっただけなのですが、
MCA(2006年施行)についてもざっとしたことを読みかじっただけなのですが、
2007年当初に読みかじった印象では、この書き方のトーンとは逆で、
同意能力を欠いた人に関する代理決定の手順を定めたMCAの
むしろ例外として、より慎重に知的障害者を保護するために
これらについては裁判所の命令が必要と規定されているのであって、
同意能力を欠いた人に関する代理決定の手順を定めたMCAの
むしろ例外として、より慎重に知的障害者を保護するために
これらについては裁判所の命令が必要と規定されているのであって、
同意能力を欠いた人へのこうした医療については
「保護裁判所が決めてもよい」とか「国が決めてもよい」というニュアンスで捉えることは
MCAの理念そのものにに反するんじゃないのか、という気がする一方で、
「保護裁判所が決めてもよい」とか「国が決めてもよい」というニュアンスで捉えることは
MCAの理念そのものにに反するんじゃないのか、という気がする一方で、
MCAについて読みかじった時に、そもそも、
これはある一定のところまで丁寧な代理決定により人権を重視しつつ、
一定のところでスパッと切り捨てるためのツールになっていくのでは……という
強い懸念を感じたことも同時に思い出す。
これはある一定のところまで丁寧な代理決定により人権を重視しつつ、
一定のところでスパッと切り捨てるためのツールになっていくのでは……という
強い懸念を感じたことも同時に思い出す。
なお、MCAに関するエントリーは ↓
その他、MCAが関連するニュースについては ↓
リビング・ウィルを逆手にとった治療拒否で安楽ケア受けて自殺(英)82009/10/6)
2010年5月14日の補遺(障害のあるピアニストの代理人任命で、保護裁判所の非公開審理が問題に)
英国の保護裁判所、知的障害ある子宮がん患者への強制手術を認める(2010/5/30)
2010年5月14日の補遺(障害のあるピアニストの代理人任命で、保護裁判所の非公開審理が問題に)
英国の保護裁判所、知的障害ある子宮がん患者への強制手術を認める(2010/5/30)
なお、類似の米イリノイ州での裁判に関するエントリーはこちら ↓