グローバル化が進む”代理母ツーリズム”
冒頭、紹介されるのは、
ベルギーからギリシャに移住した女性。代理母をしている。お腹にいるのは
ヨーロッパのドナーの卵子と、依頼者のイタリア人夫婦の夫の精子でできた子ども。
夫と3人の子どもがあり、代理母の報酬は、末っ子を大学へ行かせる費用にするそうだ。
ベルギーからギリシャに移住した女性。代理母をしている。お腹にいるのは
ヨーロッパのドナーの卵子と、依頼者のイタリア人夫婦の夫の精子でできた子ども。
夫と3人の子どもがあり、代理母の報酬は、末っ子を大学へ行かせる費用にするそうだ。
こうして世界中の生殖資源と技術を組み合わせて
パッケージ商品として売り出す企業が増えているらしい。
パッケージ商品として売り出す企業が増えているらしい。
「リーズナブルな値段で経済的に子どもを持てるようセット・プランをご用意。
伝統的な家族、シングルの方、ゲイの方でもお引き受けします」
伝統的な家族、シングルの方、ゲイの方でもお引き受けします」
以下、記事と企業のサイトから、まとめてみると、
最もお得なプランは「インド・セット(India bundle)」。
その内容とは、
その内容とは、
2007年に生殖補助サービスを開始。
これまでに459の出産を取りまとめてきた。
これまでに459の出産を取りまとめてきた。
だからこそ、
材料の調達と技術の調達先をグローバルに分散することで商売も成り立つ。
材料の調達と技術の調達先をグローバルに分散することで商売も成り立つ。
Planet Hospital の代表者が気になるのは、
幼児性愛者がこのような手を使って子どもを持つとしたら? ということだとか。
幼児性愛者がこのような手を使って子どもを持つとしたら? ということだとか。
しかし、日本、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスは代理母を禁じているし
英国も金銭目的の代理母は禁止。2005年には匿名ドナーも禁じた。
米国の州によっては金銭目的の代理母が禁止されているし、
最近ではゲイの養子縁組を認めないところも出てきて、需要は大きい。。
英国も金銭目的の代理母は禁止。2005年には匿名ドナーも禁じた。
米国の州によっては金銭目的の代理母が禁止されているし、
最近ではゲイの養子縁組を認めないところも出てきて、需要は大きい。。
Planet Hospitalでは、新しくゲイの夫婦を対象にした代理母斡旋ページを作った。
あるゲイの夫婦が支払った料金35000ドルの内訳は
Planet Hospitalが3600ドル。
卵子のドナーに5000ドル。
旅費等で3000ドル。
代理母に8000ドル。
クリニックに1500ドル。
Planet Hospitalが3600ドル。
卵子のドナーに5000ドル。
旅費等で3000ドル。
代理母に8000ドル。
クリニックに1500ドル。
生まれるまでしばらくインドに滞在したいと言えば、
モダンなアパートまで世話してくれる。
モダンなアパートまで世話してくれる。
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こちらは、インドの代理母ツーリズムを描いた映画 Made in India の予告編と、論評。
Planet Hospitalのサイトにあるテレビ番組に登場した米国人夫婦のケースが
この映画でも取り上げられています。
この映画でも取り上げられています。
夫の方が、
「インドの女性への搾取だと批判されるが、
元々の彼女らの生活水準を考えれば、我々が罪悪感を感じる必要はないと思う」
(実際の文言ではないかもしれませんが、なにしろ、そういう意味のことを)
「インドの女性への搾取だと批判されるが、
元々の彼女らの生活水準を考えれば、我々が罪悪感を感じる必要はないと思う」
(実際の文言ではないかもしれませんが、なにしろ、そういう意味のことを)
それから企業側が
「これは、どちらにも利益のあるウィン・ウィンの契約なんです」
「これは、どちらにも利益のあるウィン・ウィンの契約なんです」
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そのウィン・ウィン、
既にある経済格差や数々の(特に女性に対する)人権侵害、搾取の構造という現実を
あくまでも追認する形でのウィン・ウィンですけどね……。
既にある経済格差や数々の(特に女性に対する)人権侵害、搾取の構造という現実を
あくまでも追認する形でのウィン・ウィンですけどね……。
もう他にそれしかない、というところまで追い込んでおいて、その弱みに乗じて、
「自己責任」「自己選択」「個人の選択権」「プライバシー権」でやっていることだとか
当人にだって利益があるじゃないかと、それ以前の問題もそこに潜む差別も追認し、
それによって倫理問題を指摘する声を強引になぎ倒して
容認・導入される科学とテクノの応用がビジネス原理でシステム化されていく中で、
その差別はさらに強固に塗り固められていく……
「自己責任」「自己選択」「個人の選択権」「プライバシー権」でやっていることだとか
当人にだって利益があるじゃないかと、それ以前の問題もそこに潜む差別も追認し、
それによって倫理問題を指摘する声を強引になぎ倒して
容認・導入される科学とテクノの応用がビジネス原理でシステム化されていく中で、
その差別はさらに強固に塗り固められていく……
インドの女性だから、ギリシャの女性だから、いいんだ……と。
“Ashley療法”も”救済者兄弟”も、まったく同じ構図――。
そういうことを繰り返しつつ、世の中の人々が、
既に搾取され、差別されている人を道具として利用したり、
弱い立場にある人の人権を踏みにじることに対して、
良心の呵責を感じること、心を痛めることをしなくなり、
人としての心の感度を低下させていく……
既に搾取され、差別されている人を道具として利用したり、
弱い立場にある人の人権を踏みにじることに対して、
良心の呵責を感じること、心を痛めることをしなくなり、
人としての心の感度を低下させていく……
そして、世の中がどんどんと
圧倒的に強い立場の人たちが弱い立場の人たちを
自分の強欲・貪欲に無理やり奉仕させながら
「あなたたちのためだ」と狡猾に抵抗を封じる
虐待的な親のような場所になっていく……
圧倒的に強い立場の人たちが弱い立場の人たちを
自分の強欲・貪欲に無理やり奉仕させながら
「あなたたちのためだ」と狡猾に抵抗を封じる
虐待的な親のような場所になっていく……