1度も上映されたことのない「自殺幇助合法化ドキュメンタリー」がオスカー候補……の怪

オスカーには安楽死や自殺幇助を支持する映画がしょっちゅうノーミネイトされる。
今年も “The Last Campaign of Booth Gardner”というドキュメンタリーが候補に入っているらしい。

しかし、とっても摩訶不思議なことに、

この映画、ウェブ・サイトもなければ、予告編すら、ない。
それどころか、制作会社のサイトにも登録されていない。
どこかの映画館で上映された形跡もない。

はぁ……?

主役は、1985年から1993年までWashington州の知事だったBooth Gardner。
現在はパーキンソン病を患っており、

WA州で尊厳死法を成立させた08年の住民投票に向け
大規模なキャンペーン the Iniiative -1000を成功に導いた立役者。

もっとも彼自身は、ターミナルな患者に限らず、
望む人なら誰にでも医師による自殺幇助が認められることを目指していたらしい。



なんというか、
やっぱり合法化ロビーの方が
圧倒的に大きな資金と権力を握っているということなんじゃないか……、と。

なにしろ、08年にDignitasがALSの患者さんの自殺映像を流すや、
あっという間に世界各国で流されたみたいですから……。

WA州では、去年のGig Harbor映画祭にも
The Suicide Tourist という作品が出品されたけど、
その中の半分は上記のALS患者、Ewertさんのもの。

詳細は以下に。



【3月7日追記】
その後、以下のシアトルの新聞がとりあげています。
http://www.seattlepostglobe.org/2010/03/06/will-short-documentary-on-former-gov-gardners-assisted-suicide-crusade-win-an-oscar

【3月8日追記】
オスカーは取れなかったようです。
http://www.sun-sentinel.com/entertainment/sns-ap-us-oscars-list,0,7758989.story