Gilderdale事件:こんな「無私で献身的な」母親は訴追すべきではなかった、と判事。

昨日のTimesの報道では、suspended sentence とだけで、
詳細が分からなかったのですが、

今日のTimesの記事によると、
Kay Gilderdaleの殺人未遂罪は陪審員の全員一致で取り下げられて、
自殺幇助罪によって執行猶予1年。

判事は殺人未遂罪を取り下げた陪審員に向かって
その「常識と良識、それにヒューマニティに」感謝し、

こんな「無私で献身的な」母親を訴追したこと自体が
そもそも間違いだった、と公訴局を批判。

この記事によると、去年のガイドラインを出した公訴局長のStarmer氏自身が
ガイドラインを出した後で、この事件を検討し、
殺人未遂での起訴を決定したというのですが、

その決定を判事が批判したことによって
「慈悲殺議論が再燃するだろう」とTimesは書いています。

公訴局は、法が慈悲殺を認めていない以上、訴追は正しかった、と現在も主張。

Kay Gilderdaleさんは、さっそくBBCのPanoramaなどに出演し、
娘に自殺幇助をせがまれて、引き裂かれた胸の内を語っています。



Debby Purdyさんが「死の自己決定権」の体現者に祭り上げられたように、

これからはKay Gilderdaleさんが
「慈悲殺までする無私な親の愛」の象徴とされていくのでしょう。

でも、私はやっぱり
「法は慈悲殺を認めていない」とした公訴局長の判断が正しいと思う。