これまでにDignitasで自殺した英国人114人の病名リスト

2002年の最初の1例めからこれまでにDignitasで幇助を受けて自殺した英国人
115人のうち直近の1人を除く114人分の病気の情報を
Guardianが入手。

病気や障害は22種類で、
114人の英国人のうち36人は様々な形態の癌。
27人が運動神経の病気。
17人がMS。

しかし、
クローン病の人が2人。
四肢麻痺の人が2人。
透析や移植で治療の可能性がある腎臓病の人が3人。
1人はリューマチ……と、
ターミナルとはいえない病気の人も含まれている。

英国GP学会の会長Steve Field教授は
「このリストには、ぞっとしますよ。
確かに中には大変な苦しみや悲惨を経験される病気もありますが、
こういう病気を抱えて生きている患者さんは沢山おられる、という病気もあるし、
まだ何年も生産的で有意義な人生を送ることができる病気も含まれている」と。

英国医学会倫理委員会会長も、英国医師会倫理委員会会長も、それぞれに
Dignitasが自殺希望者の状態を適切なアセスメントを行わず、
まだ治療可能な人の自殺を幇助したことは重大な問題、と。

また、この記事では
去年 the Journal of Medical Ethics に発表された調査にも言及されており、
それによるとDignitasで自殺した様々な国籍の人のうち21.2%は死病ではなかった、と。

当ブログでも繰り返し触れてきた
事故で首から下が不随になった23歳のラグビー選手の自殺も特筆されています。

意思決定能力のある成人でターミナルな人の尊厳死のアドボケイト
Dingnity in DyingのSarah Woottonさんは
自殺幇助は予防すべきだが、死の幇助は規制したうえで認められるべきで
その2つをきちんと区別して法を明確化する必要がある、と。

来週英国医師会の年次大会で、
自殺のために身近な人を海外に連れて行く行為の合法化と
UK国内でターミナルな人が死を幇助してもらう権利について
議論が行われる予定。


訳すのが面倒なので、原文のまま、リストを以下に。

Conditions of first 114 Britons to die, starting in late 2002; no details are yet available of a recent 115th
Aids 1
Cancer 36
Cauda equina syndrome 1
Cerebellar ataxia 2
Huntington's chorea 2
Chronic obstructive lung disease 1
Friedreich's ataxia 1
Heart problems 1
Inclusion body myositis 1
Kidney disease 3
Motor neurone disease 27
Crohn's disease 2
Multiple sclerosis 17
Multiple diseases 3
Multiple luxation 1
Multiple system atrophy 3
Non-treatable epilepsy 1
Parkinson's 3
Pick's disease 1
Progressive supranuclear palsy 4
Rheumatoid arthritis 1
Tetraplegia 2