スコットランドの自殺幇助合法化法案に倫理団体から批判

スコットランドで無所属のMargo MacDonald議員が
今年のうちに尊厳死法案End Of Life Choices (Scotland) Billを議会に提出すべく
現在、準備中。(提出には18人の議員の賛同が必要)

それに対して、the Scottish Council on Human Bioethics が
法案は「危険であり不要」とするプレスリリースを発表。

同カウンシルのDr. Callum MacKellarは

適切な緩和ケアによって肉体的な苦痛はケアすることが可能。
死に行く患者も、苦しまなくてもよいのだと知ると
安楽死についての気持ちを変えることが多い」ので“不要”。

ケアの困難な、またはケアに費用がかさむ人たちが
社会への重荷(burden)とみなされたり
第2級市民とみなされるようになる」ので“危険”。

さらに、これまで一貫して、殺すことではなく、治しケアすることであった
医師とその他医療職の役割を根本的に変えてしまう」ので“危険”。

また、リリースは次のようにも述べています。

自殺幇助の合法化は次の点でも危険です。

すなわちスコットランド社会が、いかなる理由であれ、命によっては
もはや生きるに値しない、すでに一切の価値も意味も失って終わりにすべきであると
(初めて)合意することとなる。

さらに、自殺幇助を支持することは、
社会が意味も価値もないとみなす人は手を貸して殺してもいいと認めることでもある。


カナダでつい先日起きたKaylee事件こそ、
正にこのような影響を自殺幇助合法化議論そのものが
社会に与えている証拠なのでは?




プレスリリースはこちら



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